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【注目トピックス 日本株】リプロセル Research Memo(1):iPS細胞を用いた創薬支援サービスが離陸期を迎える

2017年6月19日 15:00

■要約

リプロセル<4978>は2003年に設立されたバイオベンチャーで、2013年にJASDAQに株式上場した。欧米のバイオベンチャーを相次いで子会社化し、ヒトiPS細胞に関わる研究試薬の製造販売から細胞製品の受託作製等の創薬支援サービスに至るまでワンストップでグローバルに提供できる体制を構築している。2017年3月期より再生医療分野に進出し、将来的には同市場で世界No.1企業を目指している。

1. 2017年3月期業績はほぼ会社計画どおりに着地
2017年3月期の連結業績は、売上高で前期比18.0%増の1,257百万円、営業損失で944百万円(前期は1,024百万円の損失)とほぼ会社計画どおりの水準で着地した。当期は欧米子会社5社を2社に統合する等、将来の成長に向けた事業基盤の再構築を進める1年となった。海外売上比率が約7割となっており、当期は円高のマイナスの影響を受けたものの、2015年11月に子会社化した英Biopta(現ReproCELL Europe)の業績がフル寄与したこと、米子会社の決算変更(12月決算を3月決算に変更、当期は15カ月決算に)などもあり前期比2ケタ増収となった。また、同社は研究試薬の製品販売から創薬支援サービスの領域へと事業展開を進めており、創薬支援を含めた役務収益が同113.2%増の469百万円に拡大する等、同社の戦略が着実に進んでいることがうかがえる。

2. 3ヶ年中期経営計画を発表
新たに発表した3ヶ年中期経営計画では最終年度となる2020年3月期に売上高で2,206百万円、営業損失で169百万円を目標として掲げた。償却前営業利益ベースでは黒字が見込まれる水準となる。今後3年間では、研究試薬は微増収程度を見込み、創薬支援サービスで売上高の増加分の大半を稼ぎ出す戦略となっている。iPS細胞を使って創薬研究を行う企業が国内外で増加傾向にあり、こうした企業に対してiPS細胞の受託作製サービスを中心に事業を拡大していく考えだ。英国では創薬支援サービスを行う新施設「Centre for Predictive Drug Discovery(以下、CPDD)」を2017年4月に開設しており、需要が高まるiPS細胞を含めたヒト細胞の受託作製サービスを展開していく計画となっている。また、米国では2017年4月に主要ながん研究施設の1つであるFox Chase Cancer Center(以下、FCCC)と戦略的提携を発表した。今後、FCCCの生体を用いて世界的な生体試料バンクを拡充し、がん研究を行う製薬企業や研究機関に試料提供を行っていく予定となっている。5月にはその一環として、インドにてFCCCと合弁で生体試料バンクを開設することを発表している。なお、中期計画における為替想定レートは110円/ドル、140円/ポンドとしている。

3. 脊髄小脳変性症治療薬は2020年の条件付製造販売承認申請目指す
再生医療分野については、2016年11月に台湾のバイオベンチャーであるSteminent Biotherapeutics Inc.(以下、ステミネント)と細胞医薬品に関する共同開発及び販売契約を締結し、ステミネントが台湾、米国で開発を進める細胞医薬品「Stemchymal®(以下、ステムカイマル)」について、国内で脊髄小脳変性症に対する治療薬として開発を進めていく。2017年に条件・期限付き早期承認制度を活用した治験を開始し、2020年をめどに条件付きでの販売開始、2023年の本承認を目標としている。開発費用はマイルストーン支払費用(4億円)と治験費用を見込んでおり、順調に進めば2021年3月期以降の収益貢献が期待される。

4. 2018年3月期業績は若干の損失縮小を見込む
2018年3月期の業績は、売上高で前期比1.0%増の1,270百万円、営業損失で880百万円と前期から若干の損失縮小を見込んでいる。売上高については英国CPDDでの創薬支援サービスの伸びを主に見込んでいるが、国内でもファンケル<4921>とiPS細胞由来のモデル細胞の開発に関する受託契約を前期に締結したほか、ヘリオス<4593>と治験における一部検査業務の受託契約を締結する等、受託サービス案件の引き合いが増えてきており、売上高は着実に増加していくことが予想される。

■Key Points
・ヒトiPS細胞の作製技術を基盤に研究試薬、創薬支援、再生医療事業を展開
・海外子会社を再編統合し、グローバルでの事業体制が整う
・iPS細胞の臨床応用の進展により、創薬支援サービスが売上高のけん引役に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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