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【注目トピックス 経済総合】陳敏爾の重慶市トップ就任 実は2年前から計画

2017年7月29日 20:20

 重慶市委書記の孫政才が突然罷免されたその日、習近平国家主席の腹心、陳敏爾がその後任として中国西部の直轄市・重慶に赴任した。陳敏爾が重慶に転属された理由について、大紀元は、これは習政治体制を推進するための要となる一歩として、2年前には早くもその準備が始められていたとの情報を入手した。

 7月15日、かつて中国共産党の次期後継者と目されていた孫政才が、重慶市委書記を突然解任され、しかも次のポストが発表されなかったことに、内外で「失脚したのではないか」との憶測が飛んだ。そうしたなか、ウォールストリートジャーナルやロイター社等の海外メディアは、孫が「重大な規律違反」を犯したため調査されていると報じた。

 大紀元が入手した情報によると、陳敏爾の重慶入りは、今回の孫政才の失脚とは全く関係なく行われたものだった。重慶のトップが別の人物だったとしても、陳は重慶市トップに就任したはずだ。なぜなら、陳の重慶入りの最終目的は、陳を中国の最高意思決定機関、中国共産党中央政治局常務委員会(常委)に加えるための布石を敷くことだからだ。陳が常委に入るには、どうしても重慶市委を経験しておく必要がある。

■中国の地方政府高官が中央政治局に入る資格

 中国共産党の政治体制下では、常委に加わるためにはその前に中国共産党政治局に入っておく必要がある。だが、中国の地方政府高官で政治局に入る資格を有しているのは、北京、天津、上海、重慶の四大直轄市と、広東省、新疆ウイグル自治区のトップだけだ。

 この6つのポストには、北京市委書記の蔡奇と天津市委書記の李鴻忠はそれぞれ今年と昨年、就任したばかりで、このタイミングでの人事異動は考えられない。上海市委書記の韓正と広東省委書記の胡春華はすでに政治局入りを果たしている。新疆ウイグル自治区は何かと問題の多い地域である上、人事異動が行われたばかりだ。よって、陳敏爾が最高指導部入りを果たすために残された選択肢は、重慶市委書記への就任しかなかった。

 実際に、習主席は2015年6月に貴州を視察した際、当時の貴州省委書記である陳敏爾に対し「中国東部や西部の他の省とは異なる、新たな発展の道を切り開くように」と言いつけていた。

 東部とは江蘇省、浙江省、上海、広東省などの沿岸部の省を指し、西部とは重慶、貴州などを指す。習主席の言葉は、陳が政治手腕を発揮させ、よい実績を出すことができれば、より上のポストに重用するという意味だったとみなされている。

 ここ数年で、チベット自治区、重慶、貴州の3つの地域の経済成長率は、全国の上位3位を常に占めている。なかでも陳敏爾が省委書記を務めている貴州省のGDPは25の四半期連続で全国3位以内に入っており、「貴州モデル」として国営メディアでも頻繁に取り上げられている。陳敏爾が期待通りの結果を出しているようだ。

 習主席が貴州視察を終えたあと、日本に拠点を置くアジア太平洋の政治・安保問題のオンライン雑誌『ザ・ディプロマット(TheDiplomat)』は15年8月号で、陳敏爾が習主席の後継者となる可能性を指摘している。

 今年の4月20日に閉幕した中国共産党貴州省委党代表大会で、習主席は貴州で19大代表に当選した。17大、18大では上海から立候補していた習主席が、今回貴州へと選挙区を変えたため、北京の最高指導者層が貴州の陳敏爾を支持しているというシグナルを発しているのではないかとの見方がある。

 消息筋によると、中国共産党のトップはいずれも上海赴任を経ており、陳を貴州のトップに据えて直接上海入りさせるのは、キャリアの面から考えると、やはり経験が浅いと言わざるを得ない。直轄市トップの経験があれば経歴的には申し分がないことになる。

 続いて、上海市委書記の韓正が19大前に異動になるかどうかに、特に注目が集まっている。

■「政治的要地」へと様変わりした貴州省

 かつては二流の省と見られていた貴州がここ数年で中国の政治舞台に躍り出た。

 胡錦濤は80年代に一時的に貴州に赴任していた時期があったが、それ以降、貴州から中央上層部に栄転した例はごくわずかだった。

 だが10年8月、栗戦書が貴州省委書記に就任したときから様相が変わった。栗はその2年後、令計劃の後任として中央弁公庁主任に就任し、中央直属機関作業委員会書記を兼任して政治局に入った。さらに中央書記処書記も兼任し、今や最高指導部メンバーの1人に数えられている。

 栗戦書の後任として新たに貴州省委書記に就任したのは、当時副書記を務めていた趙克志だったが、趙も出世の一途をたどっている。3年後、趙は河北省委書記に就任し、「京津翼一体化計画」と「雄安新区」の責任者に任命されている。前者は北京市、天津市、河北省の一体化発展計画で、後者は今年発表されたばかりの副都心計画。いずれも「一帯一路」と並び、現政権の政策の目玉とされている。つまり、一連の人事は、趙が習主席から厚い信任を得ていることを表している。

 そして今回の陳敏爾の重慶赴任は、19大人事を左右する人選として大いに注目されている。

 陳敏爾は1960年9月生まれ。浙江省で31年間働き、『浙江日報』の党委書記などを務めた。02年から07年に習主席が浙江省を束ねていた時、陳は浙江省の省委常委と宣伝部部長を兼任していた。

 当時、陳の管理下にあった浙江日報の「之江新語」という欄には、習主席の執筆した200以上の文章が掲載されていた。ペンネーム「哲欣」として発表されたこれらの文章は、07年に短編集にまとめられて出版されている。つまり、「之江新語」の立役者は、陳敏爾であったと言える。

(翻訳編集・島津彰浩)

【ニュース提供・大紀元】


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