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【注目トピックス 日本株】アップル Research Memo(4):2017年12月期第2四半期は、タイの回復をシンガポールの減少が相殺

2017年10月23日 15:14

■業績動向

1. 2015年12月期と2016年12月期の業績概要
(1) 2015年12月期の業績 −タイにおける駆け込み需要もあり大幅増益
2015年12月期は、後半に2度上方修正をするほどの好業績であった。期初予想と比較すると、売上高で58.9%増、営業利益で144.0%増、経常利益では294.1%増加した。実績は、売上高が前期比37.5%減の25,460百万円、営業利益が同124.2%増の1,322百万円、経常利益が1,339百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が1,273百万円となった。前期比で大幅な減収となったのは、中国事業に関連する子会社が、連結対象から持分法適用へ異動したためである。収益性を高める手立てを講じたほか、タイで2016年1月から施行される自動車税制改定前の駆け込み需要が業績を押し上げた。

(2) 2016年12月期の業績 −3つのネガティブ要因の発生で期初予想を未達
2016年12月期の業績は、3つのネガティブ要因により期初予想に対し、未達となった。第1に、アップルインターナショナル<2788>の中古車輸出の最大の仕向け地であるタイにおける自動車税の改定である。2番目は、年央から夏にかけての円高で、最後に、10月のタイ王国プミポン国王の崩御とその後の自粛ムードにより娯楽や消費が控えられたことが挙げられる。

2015年12月期後半に駆け込み需要という特殊要因があったため、同社は期初から減収減益予想を発表していた。それらは、売上高が前期比32.3%減の17,232百万円、経常利益が同32.1%減の910百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同44.9%減の702百万円であった。売上高の減少は、2016年1月に連結子会社の(株)アイ・エム自販の全株式を、また3月に香港のPRIME ON CORPORATION LIMITEDの全株式を譲渡したことが影響している。なお、関連会社株式売却益として97百万円の特別利益が発生した。

2016年12月期の実績は、売上高が前期比41.8%減の14,808百万円、営業利益が同63.0%減の489百万円、経常利益が同61.4%減の517百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同69.5%減の388百万円であった。期初予想比では、売上高で14.1%減、経常利益が同43.2%減、親会社株主に帰属する当期純利益が同44.7%減となった。

a) タイの自動車輸入税改定
2016年1月から、タイの自動車税制は課税基準がエンジンの排気量からCO2の排出量という環境基準に変更された。税率改定前の駆け込み需要が2015年末にかけて発生し、その反動が2016年12月期の第1四半期に起きた。想定外だったのが、輸入車に対する基準が明確化されるのに時間を要し、上期の業績不振に拍車をかけたことだ。エコカーの税率が引き下げとなったが、それ以外の車種は総じて増税となった。

b) 年央から夏にかけての円高
為替が、短期間に円高に振れたことも災いした。6月から8月にかけて円=米ドルレートが、2013年11月以来の100円割れになった。第2四半期末(2016年6月末)の為替レートを、前期末の水準と比較すると対米ドルで13.2%、対タイバーツで11.5%、対シンガポールドルで9.9%の円高となった。タイが税制改正のため販売不振に陥ったため、シンガポールへの輸出に注力し、円高にもかかわらず同国への輸出を伸ばした。しかし、為替レートが急激に変動する場合、消費者の様子見や支払い遅延を引き起こすことがある。同社は売上高の規模を追うよりも、下期も着実なビジネスによる収益確保に努めた。

c) タイ国王の崩御
タイ国民に敬愛されたプミポン国王が、2016年10月に88歳で崩御した。在位が70年以上の長きにわたり国民から親しまれていたこともあり、国王の崩御後は娯楽や高額消費を慎む自粛ムードが全国に広がった。同年12月に、ワチラロンコン皇太子が正式に新国王に即位した。1年間喪に服した後、前国王の火葬は10月26日に決まった。新国王の戴冠式は葬儀後になるもようだ。

d) 国内の中古車買取・販売事業
中古車買取・販売事業は、売上高が前期比14.8%増の5,337百万円となった。直営店1店当たりの売上高は、同5.2%増の245百万円であった。FC加盟店数は、前期比横ばいの238店舗であった。チェーン全体の査定件数は、前期比3.3%減の15万4,400台、買取台数は同4.7%減の73,600台、販売台数は同3.1%減の78,900台、うち小売台数が同1.0%減の9,900台であった。

2. 2017年12月期第2四半期の連結業績
(1) 2017年12月期第2四半期の業績概況 −タイの回復をシンガポールの不振が相殺
2017年12月期第2四半期の売上高は前年同期比2.4%増の7,044百万円、営業利益が同12.1%減の224百万円、経常利益が同17.8%増の239百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同35.2%増の141百万円であった。ただし、期初予想比では、売上高が21.2%減、営業利益が42.3%減、経常利益が36.1%減、親会社株主に帰属する四半期純利益が52.6%減となった。

タイ向けの中古車輸出は、2016年12月期の3つの悪化要因が薄れ、持ち直す傾向にあった。一方、2016年12月期にタイの不振をカバーしたシンガポール向けが2017年12月期になって落ち込み、タイにおける回復を相殺してしまった。

国内のフランチャイズ事業は、新規加盟店を獲得するも同数の退会が発生した。Gulliver(IDOM<7599>)、BIGMOTOR((株)ビッグモーター)、ネクステージ<3186>が直営店による出店攻勢をかけており、買取専門店市場における競争が激化した。

(2) 貸借対照表とキャッシュ・フローの状況
2017年12月期第2四半期末の総資産は、前期末比968百万円増加し8,561百万円となった。主な要因は、現預金と売掛金の増加であった。

2017年12月期第2四半期末における現金及び現金同等物残高は、前期末比364百万円増の2,732百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が239百万円あったものの、売上債権の増加294百万円やたな卸資産の増加97百万円のため、94百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出181百万円があったが、短期借入金の増加による収入375百万円、株式の発行による収入398百万円により597百万円の収入となった。

財務の安全性の指標は、流動比率が413.7%、自己資本比率が84.2%と極めて高水準にある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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