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【注目トピックス 日本株】3Dマトリック Research Memo(1):止血材販売はほぼ計画どおりに進捗、米国市場で癒着防止材での上市を目指す

2018年1月12日 8:11

■要約

スリー・ディー・マトリックス<7777>は2004年に設立されたバイオマテリアル(医療用材料)のベンチャー企業である。米マサチューセッツ工科大学において開発された「自己組織化ペプチド技術」を使って外科医療分野の吸収性局所止血材(以下、止血材)や癒着防止材、再生医療分野の歯槽骨再建材のほか、医薬品分野では核酸医薬向けDDS(ドラッグデリバリーシステム)等の開発を国内外で進めている。

1. 2018年4月期第2四半期累計の事業収益は前年同期比233.1%増
2018年4月期第2四半期累計(2017年5月-10月)の事業収益は前年同期比233.1%増の105百万円、営業損失は863百万円(前年同期は750百万円の損失)となった。止血材「PuraStat®」の売上高は計画比で7百万円届かなかったもののおおむね計画どおりの進捗となった。地域別ではオーストラリアを中心としたアジア・オセアニア向けが前年同期の3百万円から46百万円に急増したほか、欧州向けが25百万円から56百万円に拡大した。オーストラリアでは耳鼻咽喉科向けでの拡販に加え、腹腔鏡手術領域での開拓が進んだことが増収要因となった。一方、欧州向けは英国や北欧向けが販売代理店の事情により伸び悩んだほか、第2四半期からの稼働を見込んでいたPENTAX向けの販売が第3四半期にずれ込むなどの影響があったが、ドイツ、オーストリア向けの消化器内視鏡領域向けでの採用が広がっている。営業損失については国内の止血材の臨床試験開始に伴う研究開発費増や、海外での販売プロモーション費用の増加等により前年同期よりも若干損失額が拡大した。

2. 2018年4月期業績は期初計画を据え置く
2018年4月期の事業収益は304~2,354百万円、営業利益は1,675百万円の損失から630百万円の利益と期初計画を据え置いている。事業収益のレンジは、欧州市場における止血材の独占販売ライセンス契約の有無によるもの。また、営業利益のレンジは、ライセンス契約の有無に加えて欧州で準備を進めている次世代止血材に関する治験の有無によるものとなっている。止血材の売上高は前期比2.8倍増の304百万円を見込んでいる。アジア・オセアニア向けは通期で100百万円を超える見通しとなっているほか、欧州向けもドイツでの販売増やPENTAXの稼働開始に伴うフランス、オランダ、ポルトガルでの販売増、イタリアやスペインにおける公立病院向けの販売増により下期はさらに売上げが伸長する見込みとなっている。なお、欧州での広いエリアでの独占販売ライセンス契約については、現在も複数社と協議を進めている状況に変わりなく、欧州やオセアニアでの販売・使用実績データを積み上げていくことで契約に結び付けていく考えだ。なお、国内の止血材の臨床試験については順調に進んでおり、2019年4月期前半の承認申請を目指している。

3. 後出血予防材、次世代止血材、癒着防止材の開発状況
「PuraStat®」の適用拡大として開発を進めている後出血予防材に関しては、欧州で2017年12月初旬にCEマーキング取得の再申請を行っており、早ければ2018年4月期中にも承認される可能性がある。後出血予防材としての認証が得られれば、内視鏡領域での売上拡大が加速化することが期待される。また、次世代止血材についても臨床試験用の製品が完成し、2019年4月期中にも臨床試験が開始される見込みだ。「PuraStat®」と比較して、高い止血効果と低コスト化が可能なことが特徴で、心臓血管外科領域や一般外科領域での市場開拓が期待される。一方、米国市場では鼻内手術における癒着防止材として開発を進め、510(k)申請※を行うことでFDA(米国食品医薬品局)と合意したことを発表している。今後、6ヶ月程度かけて動物実験を行い、2019年4月期中の承認取得を目指していく。これらの開発が順調に進めば、2020年4月期には製品売上高だけで黒字化する可能性が出てくるだけに、今後の動向が注目される。

※510(k)申請とは市販前届出制度のこと。米国内で医療機器を販売する際に、類似製品があれば安全性や有効性において同等以上であることのデータをFDAに提出することで、販売の許認可を取得する制度。申請後、FDAが90日以内に販売承認の可否の判断を行うが、申請に必要なデータは動物実験だけでも良い。

■Key Points
・自己組織化ペプチドを用いた医療材料・機器を開発するバイオベンチャー
・止血材「PuraStat®」を後出血予防材、癒着防止材として応用展開
・「PuraStat®」は消化器内視鏡領域においての止血材、後出血予防材として高成長が見込まれる状況になりつつある

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

<NB>

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