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【注目トピックス 市況・概況】国内株式市場見通し:米金融機関の決算が金融セクターへの物色に波及する展開

2018年1月13日 15:10

先週の日経平均は小幅に下落。3連休明け後の日経平均は、米雇用統計後の米国市場の流れを引き継ぐ格好から買いが先行し、一時23952.61円と1992年の1月高値(23800円処)を超えた。先物市場では節目の24000円にタッチしている。ただ、いったんは達成感が意識される中、その後はこう着感の強い相場展開に。為替市場ではドル円が1ドル111円前半まで円高に振れているほか、本格化する決算を控えて利益確定に向かわせた格好である。また、仮想通貨が不安定な動きをみせたことも、心理的な圧迫要因になったようである。とはいえ、日経平均がこう着の中でも先高感は後退せず、下値の堅さが意識されていたほか、マザーズ指数が1300ptに乗せるなど、中小型株に個人主体の資金が向かう流れとなった。また、決算発表を手掛かりとした物色も随所にみられてきており、物色意欲の強さが窺えた。

今週も基本的にはこう着感の強い相場展開が続きそうであり、決算を手掛かりとした個別物色の流れが次第に強まってくると考えられる。米国では12日のJPモルガン・チェースの決算は、税制改革を受け、利益に一時的なマイナスの影響が出たものの、新税制によって2018年の利益が大きく膨らむとの見方を示し、NYダウを押し上げる格好となった。今週はシティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマンサックス、モルガン・スタンレーが決算を発表する。米金融機関の決算が金融セクターへの物色に波及する展開が期待されるところ。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されるほか、中国では10−12月GDPが発表される。先週発表された中国の2017年の貿易総額は前年比11.4%増の4兆1045億ドル(約457兆円)となり、3年ぶりに前年水準を上回っている。GDPでは李首相が先週、2017年通年で6.9%前後になったもようだと発言している。成長の鈍化が続いていた中国のGDPは、7年ぶりに加速に転じたことになる。世界的な景況感の改善が先高観をより強めてくるかが注目されよう。

一方で神経質な面もみられる。先週、日銀が買い入れた長期債は予想の2000億円に対して、1900億円だった。この発表を受けた市場は、日銀がテーパリング(資産買い入れの段階的縮小)に着手したと受け止めたのだ。この余波が世界的な国債利回りの上昇につながり、為替市場ではドル円が1ドル111円台を下回る円高に振れる局面がみられている。政策が変化したという訳ではないが、世界の中銀の金融政策の正常化に向けた兆しを探るなか、ささいな兆候にも即座に反応する状況であろう。長期金利の動向やこれを受けた為替市場に、株式市場も影響を受けることになりそうだ。

先週の日経平均は調整となったが、大発会の急騰に対する反動といったレベルである。小幅な調整ではあるが、一部のテクニカルシグナルでは過熱感が和らぐ格好であり、心理的には23500-24000円処でのもち合いレンジが意識されよう。米国では金融機関の決算のほか、16日にはアルニウム生産最大手のアルコアの決算が予定されている。翌週にはキャタピラーやハイテク企業の決算が控えており、金融セクターや中国関連への物色から広がりが意識されそうである。その他、日経平均の高値もち合いが継続するなか、個人主体の資金はマザーズやJASDAQといった新興市場にシフトしやすい面もある。次世代電池や働き方改革、省力化投資、仮想通貨といったテーマ株物色も引き続き健在である。押し目買い意欲の強さも窺える中、好循環物色が続こう。

その他、経済イベントでは、16日に訪日外国人客数(12月と2017年、日本政府観光局)、第3次産業活動指数(11月)、米ニューヨーク連銀製造業景況指数(1月)、17日に機械受注(11月)、米鉱工業生産(12月)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、18日に米住宅着工件数(12月)、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(1月)、中国GDP(10-12月)、中国小売売上高、工業生産、固定資産投資(12月)、19日に米ミシガン大学消費者マインド指数(1月、速報値)、英小売売上高(12月)が予定されている。また、19日に米暫定予算期限切れとなるため、やや波乱も警戒しておく必要がありそうだ。

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