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【注目トピックス 日本株】エレマテック Research Memo(5):連結子会社化の影響を除いても過去最高の売上高・利益を更新

2015年12月10日 15:56

■業績動向

(1) 2016年3月期第2四半期決算

エレマテック<2715>の2016年3月期第2四半期決算は、売上高121,241百万円(前年同期比40.9%増)、営業利益4,061百万円(同11.1%増)、経常利益4,207百万円(同12.6%増)、四半期純利益3,060百万円(同17.5%増)と大幅増収増益で着地した。同社は、期初に第2四半期予想を発表していないため計画対比での判断はできないが、10月下旬に通期見通しを上方修正したことから考えると、今第2四半期決算も計画比上振れでの着地だったと推測できる。また、同社は連結子会社の決算期統合を図るため、今第2四半期において連結子会社のうち9社について2015年1月~9月の9ヶ月間を連結対象とした。これによって売上高が約117億円、営業利益、経常利益がそれぞれ約3億円かさ上げされた形となっているが、この影響を取り除いても半期ベースで過去最高の売上高・利益を更新した。

同社は売上高をマーケット別にDigital Electronics(以下、DE)、Automotive(以下、Auto)、Broad Market(以下、BM)の3分野に分けて開示している。今第2四半期は売上構成比の大きいDEを始め、AutoとBMも含めて3部門すべてが40%前後の前年同期比伸び率を達成したことが全体の売上高を押し上げた。さらに細分化すると、DEの中では液晶・TP(タッチパネル)・BL(バックライト)分野向けが前期比19,506百万円の大幅増収となったことが目立つ。また、BMにおいてハウス向けが同5,120百万円増、産業機器等が同3,899百万円増となったことも目を引く。マイナス面ではアミューズメント向けが同6,163百万円減となった。

最終需要分野別に整理すると、やはりスマートフォンの影響が大きい。DEの中の“液晶・TP・BL”や“モバイル端末”は言うまでもなく、同じくDEの中の“電気・電子部品”や、BMの中の“産業機器等”の中にも最終需要先がスマートフォンであるものが、かなり含まれている状況だ。また、建設資材・住宅向けを意味する“ハウス”の存在感も増してきている。スマートフォンの出現以前において主要な需要先であった家電、OA機器、石油機器向けなどの売上高も従来と同様の規模で現存している。自動車向けを意味する“Automotive”は現状約8%の売上構成比にとどまっている。自動車業界は開発サイクルが長いため、豊田通商グループ入りしたことによる収益拡大の波は、モデルチェンジのタイミングを待つ必要がある。その第1波が期待されるのが2018年3月期となっている。

今第2四半期決算で注目されるのは、増収率に比べて利益の伸びが低いことだ。この原因は採算性の高いアミューズメント向け売上高が減収となり、逆に利幅の薄い液晶・TP・BL向けや産業機械等向けの売上高が増加したためである。すなわち、プロダクトミックスの悪化ということだ。アミューズメント向けの売上総利益率を10%と仮定すると、減収により616百万円の減益となる。一方、アミューズメント以外で41,384百万円増収となったわけだが、この売上総利益率を5%とすると2,069百万円の増益となる。両者の差引は1,453百万円の増益となるが、これは実際の売上総利益の増益額1,391百万円とほぼ一致する。

売上高営業利益率を見ると2015年3月期第2四半期の4.2%から今四半期は3.4%に0.8ポイント低下した。これは売上高総利益率が同様に10.3%から8.5%に1.8ポイント低下しした影響が大きい。その要因は前述のとおりだ。これを販管費の増加抑制で対売上高比率を1.0ポイント低下させて営業増益を実現したという構図だ。

売上総利益率の低下をどう評価するかについては様々な受け止め方があろうが、弊社の考えは「売上総利益率の低下を深刻に考える必要はない」というものだ。アミューズメント向け売上高は、産業構造的に持続性を期待できないというのが弊社の見方だ。同社自身もアミューズメント向け需要の波に一喜一憂するようなことはしていない。今の同社は、表面的な粗利益率の高低ではなく、資金効率も考慮して取引の可否を決定することをより重要視している。同社の存在感が増したことによって、1件当たりの取引金額も大型化してきているため、資金管理の巧拙による支払金利の増減が経常利益以下に影響を与える可能性も増大している。こうした状況を踏まえれば、同社を分析・評価するうえでは売上総利益率よりもROE(自己資本利益率)を注視すべきだと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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