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【注目トピックス 日本株】エレマテック Research Memo(3):取扱商材は電子材料・電子部品が中心、スマホ関連商材が急成長

2015年12月10日 15:51

■2016年3月第2四半期決算のインプリケーション

事業の概要と強み

(1)事業の概要

エレマテック<2715>はともにエレクトロニクス商社であった高千穂電気と大西電気が2009年10月に合併して誕生した。その後2011年に豊田通商<8015>のTOBにより豊田通商グループに参画し、現在に至っている。同社はエレクトロニクス商社として電子部品や電子材料を中心に扱っており、販売先、仕入先双方でそれぞれ約6,000社と取引を行っている。

同社の取扱商材は、範疇としては「電子材料・電子部品」が中心だが、その種類は、対象市場がスマートフォンから家電、自動車まで幅広く、極めて数が多い。ここ数年、同社の事業は広義のスマートフォン関連の商材の売上が急速に成長しており、足元では売上高の約半分が何らかの形でスマートフォン・タブレットにつながる商材によって構成されていると弊社ではみている。

(2)エレマテックの強み

同社の「強み」を現象として捉えたとき、それは「業績の安定成長性」であると弊社では考えている。業績が安定している企業は多数あるし、高成長企業と評価される企業も数多い。しかしながら、長期間にわたって、着実に増収増益基調をたどり続ける企業はそう多くはない。詳細は後述するが、2016年3月期第2四半期は半期ベースでの過去最高業績を更新し、通期ベースでもやはり過去最高の収益が見込まれている。このような安定成長構造を確立した要因として、弊社では大きく以下の2つの点を考えている。

a)取引先の多様性とそれを実現するための3要素
同社は仕入先と販売先双方に、それぞれ約6,000社もの取引先を有している。同社の安定した業績成長は、より直接的にはこの取引相手の多様性もしくは分散にあると言える。同社の規模の企業がそれほどまでに多数の取引先をいかにして獲得したのか。その答えが「商材」、「オペレーション」及び「独立系」の3つにあり、突き詰めれば、この3要素が同社の強さの源泉となっているというのが弊社の理解だ。

「商材」というのは、同社の主力商材が電子材料や電子部品であることだ。これらの商材は最終製品に比べて需要と価格が相対的に安定的であるという特徴を有している。同社の前身である高千穂電気と大西電気の両社はともに、当時の典型的電子材料であった絶縁材料からスタートした。今は液晶用フィルムなどへと変化しているが、“部材”が持つ需要特性、価格特性といったものは大きく変わっていない。

「オペレーション」とは同社が商社としてどのような機能を果たして顧客にメリットを提供できるか、ひいては自社の存在価値をアピールできるか、ということの全体像を表している。同社は大きく「現場力」、「海外ネットワーク」、「調達代行サービス」の3つに要約して説明している。これらを別の言葉で表現すれば、「手間とノウハウ」ということであり、オペレーションの本質は、専門商社ならではの高度な知識を活用した手間を提供することで、利益を獲得しているという点にあるといえる。

「独立系」は同社の自由度につながる大事な要素だと弊社では認識している。同社の取引先の数の多さが実現できた大きな要因と考えられるからだ。2011年に豊田通商グループ入りしてからは厳密には独立系ではなくなったが、その後も取扱商材や取引先数の拡大は続いており、独立系としての良さは損なわれてはいないと弊社ではみている。

同社の取引相手である仕入先、販売先双方ともに、人員、情報、海外(もしくは国をまたいだ)取引への対応力、各種リスクへの対応力などの点で、すべてを自社で賄う体制になっているところは少ない。むしろ、エレマテックに代表される商社が間に立つことを前提に、販売・購買の体制が構築されているのがデファクトスタンダードという状況だ。これは企業規模の大小を問わない。むしろ大企業こそそのような体制となっていると言える。同社の成長モデルは、以上の3要素を武器に取引先からの信頼感を獲得して、顧客にとっては「飛び切りの御用聞き」という必要不可欠の存在になるというものだ。そして現状は、同一顧客への販売量と取扱品目数の拡大が象徴するように、同社をもはや手放せないと考える顧客数の拡大ペースを加速させている状況だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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