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【注目トピックス 日本株】タカショー Research Memo(4):前期業績は大幅な営業増益を実現。プロユース及び海外子会社が順調に拡大

2018年4月12日 15:45

■決算動向

1. 2018年1月期決算の概要
タカショー<7590>の2018年1月期の連結業績は、売上高が前期比1.5%増の17,489百万円、営業利益が同20.8%増の607百万円、経常利益が同77.3%増の571百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同50.0%増の228百万円と微増収ながら大幅な増益を実現した。期初予想に対しても売上高が若干未達となった一方、営業(及び経常)利益では大きく超過する結果となっている。

売上高は、注力するプロユース事業(ハウスメーカー向けのエクステリア商品やホテル・商業施設等へのコントラクト分野)が順調に伸びたことに加えて、海外子会社による国際事業もベジトラグUSA(米国)を中心に大きく拡大した。ただ、微増収にとどまったのは、不採算商品の整理や季節商品販売の伸び悩み(冷夏の影響など)等によりホームユース事業が落ち込んだことや、その他一過性の特殊要因※がマイナスに働いたことが影響したものである。

※前期(2017年1期)において「ガーデニング雑誌」の製作・販売から撤退したことに伴って、返本処理の発生により売上高のマイナス計上となった。

一方、利益面では、自社製品比率を高めたことや生産性向上により原価率が56.6%(前期は58.5%)に大きく改善した。また、販管費が営業人員の増強などにより拡大したものの、売上総利益の増加分で吸収し、計画を上回る大幅な営業増益を実現した。営業利益率も3.5%(前期は2.9%)に改善している。また、経常利益の増益幅がとりわけ大きいのは、為替差損の解消※によるものである。

※円高進行により発生する為替差損は、海外子会社向け貸付金の回収などの効果もあり解消(前期は205百万円の為替差損を計上)。

財務面では、総資産が「現金及び預金」や「有形固定資産」の増加等により前期末比2.1%増の17,835百万円に微増した一方、自己資本も内部留保の積み増しにより同3.4%増の7,487百万円に増加したことから、自己資本比率は42.0%(前期は41.4%)とほぼ横ばいで推移した。また、有利子負債残高は長短併せて前期末比3.6%減の5,356百万円に減少している。一方、資本効率を示すROEは3.1%(前期は2.1%)に改善したものの、十分な水準とは言えない。利益水準の引き上げによるROEの改善は今後の課題である。

事業別(連結)の業績は以下のとおりである。

(1) プロユース事業
売上高は、前期比2.3%増の10,454百万円と堅調に推移した。特に、主力の一般住宅(エクステリア部門)向けが堅調に推移(前期比4%増)したことに加え、インバウンドにおけるホテル・商業施設等の非住宅(コントラクト)分野が大きく拡大した(前期比81%増)。商品別でも「エバーアートウッド®(アルミ製人工木)」を用いたエクステリア商品をはじめ、主にコントラクト分野向けに建材として利用される「エバーアートボード®(天然素材を再現したアルミ複合板)」、夜の庭を演出するローボルト®LEDライトなど注力する商品群がそれぞれ順調に伸びている。特に、自社国内工場の生産力向上やエクステリア商品のパッケージ化を始め、別注対応ができる工場の強化、商品力向上などが業績の伸びをけん引したと言える。また、これらの伸びの中には、足元で拡大してきた海外向け(オーストラリアや韓国など)も含まれている。ただ、部門全体の増収率が緩やかな水準にとどまったのは、市場が縮小している「人工強化竹垣」や100Vライトなどが落ち込んだことによる。

(2) ホームユース事業
ホームユース事業は、売上高が前期比2.5%減の5,471百万円に縮小した。粗利の低い商品の整理(及び自社製品比率の引き上げ)を行ったことに加え、ホームセンター向けの季節商品販売が冷夏の影響等により伸び悩んだ。ただ、前者については、低迷が続いているホームユース向けのテコ入れの一環であり、戦略的な動きを反映したものと言え、その結果として、大幅な売上総利益率の改善を実現することができた。

(3) 国際事業
海外子会社による国際事業は、売上高が前期比21.0%増の1,602百万円に大きく拡大した。その結果、海外販売比率(同社単体による海外売上高を含む)も11.9%(前期末は9.0%)に上昇している。グローバルスタンダードアイテムの推進(海外販売商品の定番化)を進めるなかで、ベジトラグUSA(米国)が194百万円(前期比138百万円増)と大きく拡大した。大型ホームセンター(ホームデポやローズのほか、新たな口座開設も寄与)との取引本格化のほか、デリバリー体制の整備によるオンライン通販(QVC等)の増加などが背景となっている。本場のベジトラグUK(英国)も新たに開始したネット販売を含めて順調に拡大しており、UKスタイルとしてグローバル展開を目指す「ベジトラグアイテム」は好調に推移していると言える。また、商品の供給元を中国製造子会社に集約し原価コスト削減、生産性の向上を図ったことも業績の伸びや損益改善に貢献した。

なお、2018年2月26日には、業績が低迷しているタカショーヨーロッパ(ドイツ)を解散し、新たにベジトラグEU(ベジトラグUKの100%子会社)の設立を決定。さらには、同社本体の主力であるエクステリア商品(エバーアートウッド®等)の欧州への拡販を図るとともに、タカショーヨーロッパの経営資源の集約及び効率化を進めるため、同社ドイツ支店の開設にも踏み切った。

(4) その他
前期(2017年1月期)において「ガーデニング雑誌」の製作・販売から撤退したことに伴って、返本処理の発生により売上高のマイナス計上(38百万円)となった。その結果、110百万円の減収要因となっているが、一過性の特殊要因である。

2. 2018年1月期の総括
以上から、2018年1月期の実績を振り返ると、ホームユース事業における不採算商品の見直しや「ガーデニング雑誌」の製作・販売からの撤退に伴う影響など、戦略的な動きや一過性の特殊要因が業績の足かせとなるなかで、売上高が微増ながらプラスに転じたところは注目に値する。特に、注力分野であるプロユース事業やグローバル展開を目指す「ベジトラグアイテム」が順調に伸びてきたことは評価しても良いだろう。また、自社製品比率や生産性の向上により、営業人員の増強など先行費用をこなしながら、大幅な損益改善を実現したところは大きな成果である。さらには、中国生産拠点及び国内工場の生産力向上のほか、欧州(ドイツ)における営業体制の再編など、今後の成長加速に向けた活動でも着々と前進していると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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