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【注目トピックス 日本株】アップル Research Memo(3):事業構造改革を仕上げ、復配を実現

2018年6月13日 16:37

■会社及び事業概要

4. 事業動向
(1) 創業者の復帰、グループ企業の再編
アップルインターナショナル<2788>の創業者で筆頭株主である代表取締役会長兼社長の久保和喜(くぼよしのぶ)氏は、2007年から病気療養に入り、グループ経営の第一線を離れた。健康を回復して2013年に会長兼社長として経営の最前線に復帰したが、不在時に行われた中国を中心としたアジアにおける事業の急拡大のとがめが出ていた。そのため、復帰後は、グループの再編に取り組み、リスク要因の排除と、財務の安全性の回復を図った。連結子会社数は、2009年12月期の28社から2社へ、持分法適用関連会社も最多時の11社から1社に減少した。香港の子会社と孫会社3社は、現在事業を休止しており、会社清算の手続きを取っている。

(2) 中国事業から撤退
不採算の中国事業からの撤退により、中国に関連する為替リスク、市場リスク、カントリーリスクを排除した。また、子会社に対する債務保証を外し、財務の安全性を改善した。中国では、欧州車の新車ディーラーなどを業務としていた子会社を売却し、撤退した。2009年12月期に売上高が27,194百万円に達し、全体の6割以上を占めた中国は、2015年12月期から売上高の地域区分からなくなった。

2008年9月に発生したリーマンショック後に大幅な減収に見舞われたアジアにおけるビジネスは、2009年12月期に巨額の特別損失(3,522百万円)をもたらした。主要なものは、海外子会社のれん代の減損損失が905百万円、マレーシア債権の貸倒引当金繰入額が1,101百万円であった。2014年12月期は、連結営業利益589百万円に対し、営業外費用に支払利息762百万円と中国子会社及びマレーシア債権の貸倒引当金繰入額771百万円が計上され、経常損失に陥った。同期の特別損失(834百万円)は、子会社株式の売却損(310百万円)、中国子会社事業損失引当金繰入額(434百万円)を含んだ。過去のうみを出し切ったことで、特別損失は2015年12月期に2百万円に減少した。

2008年12月期末に8,441百万円あった売掛金は、2011年12月期末に1,306百万円に減少した一方、長期営業債権が2,379百万円、長期滞留債権が1,051百万円、貸倒引当金が3,019百万円に膨れ上がった。これらは、2017年12月期末に、それぞれ672百万円、299百万円、1,075百万円に縮小し、総資産は2007年12月期末の29,938百万円から8,230百万円へ減少した。

(3) 財務体質を大幅に改善
2012年12月期まで5期連続して当期純損失が発生し、有利子負債は2013年12月期末に14,955百万円に膨れ上がった。2014年12月期末の短期借入金11,735百万円のうち、中国関連が10,513百万円を占めており、資金繰り面で他の事業展開を圧迫する要因となった。2015年12月期末は中国関連の借入金が連結対象から外れ、有利子負債は2014年12月期末の11,957百万円から2,587百万円へ大きく減少した。2016年12月期は、有利子負債を圧縮し、さらに短期借入金を返済し、長期借入金と入れ替えた。

2013年12月期末と2017年12月期末の財務の安全性に関する比率を比較すると、短期的な支払い能力を表す流動比率は115.4%から理想的と言われる200%をはるかに上回る573.2%へ、長期的な比率となる自己資本比率は21.8%から理想企業の70%を超える89.4%へ上昇した。

(4) 構造改革の総仕上げと復配
2016年12月期末の連結ベース利益剰余金は、2015年12月期末の-292百万円から1,209百万円となり累損を解消した。しかし、復配には単体の利益剰余金のマイナスが障害となっていた。そこで、構造改革の総仕上げとして、減資することでその他資本剰余金694百万円を創出し、全額を繰越利益剰余金に振り替えて欠損填補に充当した。この結果、2017年12月期に8期ぶりに復配した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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