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【注目トピックス 日本株】サンコーテクノ Research Memo(4):中期経営ビジョン『S.T.G VISION 2020』は順調に進捗

2018年7月12日 15:34

■中期経営ビジョンと成長戦略

1. 中期経営ビジョン『S.T.G VISION 2020』の概要と進捗状況
(1) 中期ビジョンの概要
サンコーテクノ<3435>は2016年3月期−2021年3月期の中期経営ビジョン『S.T.G VISION 2020』に取組んでいる。同ビジョンにおける業績計画は公表されていないが、売上高成長率を年平均5%以上、営業利益率8%以上の達成を目指すとしている。

『S.T.G VISION 2020』で同社が追求する経営目標は、業績面の数値もさることながら、「外部環境に左右されず、安定成長を実現する基盤・体制の構築」だ。同社はあと施工アンカー市場でトップシェアを有する企業であるのは前述のとおりだ。シェアが高いということは、それだけ外部環境の変化の影響を受けやすいということでもある。高シェアと安定成長の両立のための基盤づくりが現行中期経営ビジョンの目標と言える。

目標実現に向けて同社は、1)チーム人財力、2)現場力(製造力・営業力・開発力)、3)ブランド力、の3つをアップさせることに取組んでいる。これらの中で特に同社が注力しているのは2)現場力のアップだ。現場力アップの施策には組織変更やチーム編成の項なども含まれており、これはチーム人財力アップと重なる部分でもある。また、現場力の要素である開発力や営業力をアップさせることができれば、ブランド力もおのずと高まってくるという信念を持っている。そこで同社は、現場力のアップを主軸に据えて、各種施策に取組んでいる。

(2) 2018年3月期までの進捗状況
2018年3月期を終えて、6ヶ年の中期経営ビジョン『S.T.G VISION 2020』の半分が終了した。この間、初年度2016年3月期と続く2017年3月期は連続減収減益となり、厳しい状況からのスタートとなった。3期目の2018年3月期は、前述のように3期ぶりの増収増益を回復した。しかしながら、直近のピークである2015年3月期の業績にはまだ及ばない状況だ。

一方、実体面では、同社が目指す安定成長のための基盤づくりが着実に進捗している。主力のファスニング事業では、けん引役である金属系あと施工アンカーと工事部門の収益拡大に向けて組織変更や社員の意識改革、営業体制の改革を行った。

機能材事業では製品・事業の選択と集中を一段と推し進めたほか、製造現場においては生産設備の刷新や生産能力増強を行った。

これらの取組みは言わば“種まき”であり、2019年3月期から始まる後半戦に“収穫期”を迎えると期待される。言うまでもなく2019年3月期以降も安定成長実現の取組みは継続し、過去の施策と新たな施策が有機的に結合することで、収穫量の増加を加速させていくことが期待される。

ブランド力、インフラ・土木関連の売上高構成比、新製品開発スピードの3点についてアップを加速させる
2. 2019年3月期の取組み
(1) 全体像
同社は2019年3月期においては、1)ブランド力、2)インフラ・土木関連の売上高構成比、3)(新製品開発等の)スピード、の3点についてアップを加速させるとしている。この3要素こそが現場・ユーザーが直接的に必要としているものであり、2019年3月期はこの3要素を直接的に強化するということだ。

そのための内部の体制固めは2019年3月期も継続される。具体的には、クロスプロジェクトマネジメント(CPM)体制の強化や、技術研究所の創設、機能材イノベーションチームや営業開発チームの設置などだ。これらがどういう効果を狙うのか分かりにくいものもあるが、大まかに言えば、1)顧客対応も含めた営業体制の強化、と、2)製品開発・新製品投入体制の強化、の2つに集約されると弊社では理解している。

(2) ファスニング事業の課題と取組み
ファスニング事業の課題として同社は、開発体制の再構築を挙げている。この“開発”には2つの意味が込められている。1つは同社が主体的に開発・リリースする新製品で、1965年に発売した「オールアンカー」のようなヒット製品だ。2020年以降を見据えた場合、次代の中核となる新製品が不可欠という認識だ。もう1つの意味は、もっと顧客に近い領域での製品開発だ。顧客リクエストへの対応なども含まれるだろう。ここで重要なことは顧客ニーズの着実な把握と対応におけるスピード感だ。

これまでの同社は、前述の1)と2)という性格が異なる“開発”を同一組織で行っていた。組織変更や社員の意識改革の結果、全社的に変革が進行するなかで、開発部門が同社のボトルネックとなってきていたため、2019年3月期はここにメスを入れる決定をした。

具体的には前述の1)の部分を担当する部門として、技術研究所を2018年4月に創設した。絞り込んだ中長期的課題に集中的に取組む専門家集団で、3~5年先を見据えた製品開発に打ち込むことをミッションとしている。

また、2)については、営業改革とセットで進められることになる。具体的には、製品企画ミッション(新製品・新工法・新商材・改良開発など)に携わっていたチームをセールスエンジニアとして、営業チームと一体で動くような体制とした。これにより、顧客ニーズの汲み上げとニーズに合致した新製品の市場投入のスピードアップを図る方針だ。

(3) 機能材事業の課題と取組み
機能材事業の課題としては、「シナジー追求と市場創出」を掲げている。前述のように機能材事業は、電動油圧工具、アルコール検知器、電子基板、FRPシートの4つの事業ドメインからなる(このうち、アルコール検知器と電子基板は関連性が高く、事業主体ベースでは3領域という見方もできる)。こうした機能材事業の事業領域の広さを生かし、シナジーを追求するとともに、新たな製品や市場を創出して成長につなげることが目標だ。

同社はこの課題に取組む専門チームとして、機能材イノベーションチームを設置した。今後はこのチームが主導して課題解決に取組むことになる。同社では中期的に機能材事業の売上高を50億円規模に成長させることを目指している(2018年3月期実績は、事業移管・販売終了の影響を除いたベースで2,931百万円)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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