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【注目トピックス 日本株】1stコーポ Research Memo(4):1都3県の市場開拓余地はまだまだ大きい

2018年8月7日 17:20

■今後の展望・中期経営計画

ファーストコーポレーション<1430>が事業エリアとしている1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の分譲マンション建設市場は、杭施工問題発覚後の供給抑制の影響もあって、デベロッパーにとって苦しい状況に置かれたが、それもひと段落し、2018年は前期比5.9%増の38,000戸になると想定されている(不動産経済研究所推定)。

当面の事業環境について展望すると、大手ゼネコンは、大型都市再開発事業や2020年の東京オリンピック関連工事などで手持ち工事が豊富となっており、マンション建設請負に消極的な状況だ。一般的に建設業界においては、全体的に工事量が減少すると、大手といえども中小規模の案件に手を伸ばすほか、採算を度外視するような形で受注を獲得する業者も出現するなど収益環境は一気に悪化する。そうした意味で、工事量が多い現在は、そうした厳しい状況を心配する必要がない。

今後のポイントになるのは、より収益力を高めるための大型案件の受注となる。そのためにも、用地確保に全力を注ぐ考えだ。

福岡支店を開設
他方、リスク要因もある。一時期、建設業界を苦しめた資材費の高騰は、このところ落ち着きをみせているものの、開発ラッシュや復興需要からくる慢性的な人手不足は一向に解消する気配がなく、状況によっては、営業費用の増加につながる要因として、人件費の高騰が収益を圧迫する可能性もある。

同社は、その解消策として、ゼネコン、デベロッパーなどとのM&Aを念頭に置く。人材育成には時間を要するため、現状では規模に応じた受注を心掛けているものの、必要に応じM&Aによる陣容増強に踏み切る。M&Aについてはコストパフォーマンスに留意し、慎重に行っていくとしている。

他方、将来の成長性を考えた上で、重要なポイントとなるのがエリアの拡大だ。その中で注目できるのが福岡支店の立ち上げ。同支店については、2018年4月にオープンした。当面は、許認可の関係で、当面は建築を外部に委託する不動産会社のような業務となるが、福岡でも造注方式で案件を開拓する。施工の部分を除いた造注システムといったイメージだ。ここでも用地確保に力を注ぐ。

福岡のマンション市況は、アジアへの玄関口であるこの地域の人口が2038年まで増加が見込まれていることから、将来的なビジネスの展開を踏まえても、ここに支店を開設する意味は大きい。

リノベーション事業にも注力
エリアの拡大とともに取り組んでいるのが新規分野への進出。具体的にはリノベーション事業への取り組みだ。

リノベーション事業は、新耐震基準のマンションを1棟買いしてリノベーションを実施し、それを売却する。直近では、実際に1棟、契約を結んだ。当面は、不動産売上の一部としての位置付けとなるが、3年後には2,000百万~3,000百万円規模のビジネスに育てていく。

さらに、リノベーション事業では、高齢社員を生かす場とする。現在、同社の定年は70歳だが、60歳代半ばの社員を現場に配置するのは無理が生じるため、この新事業での戦力にする考えだ。

2021年5月期を最終年度とする中期経営計画が進行
同社は、2021年5月期を最終年度とする中期経営計画を策定。それによると、2021年5月期に売上高31,280百万円、経常利益3,366百万円を目標に掲げている。用地確保の困難な状況から、受注量が大きく変化したため、これまで掲げていた売上高、利益の数値を修正した。

そのほか、収益面においては、完成工事総利益率16%の維持、売上高営業利益率10%よりの上積み、財務面においては、自己資本比率40%への復帰、ROA(総資産経常利益率)20%超、ROE(自己資本純利益率)40%超の水準──をそれぞれ目標として掲げている。

計画の大きなポイントとして、1)東京圏でのシェア拡大に注力、2)業容の拡大を支える体制の構築、3)高収益体質の追求──の3点を挙げている。

社歴は浅いものの、着実に実績を上げ、認知度も高まってきたことで、更なる新規顧客の推進に努めていく。また、業容拡大のためには人材の育成が急務。そこで、積極的な採用による人員の拡充や、継続的な教育による全体のレベルアップを図る方針だ。さらに、設計及び工程の段階で効率化を追求する一方、施工品質を保つことによるコスト低減を実現し、規模と同時に収益性を高めていく。

■株主還元

ファーストコーポレーション<1430>の配当金は2018年5月期が前期比1円増配の年38円、2019年5月期も同様に年38円を見込んでいる。

配当性向は、年37円配だった2017年5月期が34.8%、2018年5月期は見込みどおり実施された場合は30.8%となり、配当性向30%を維持している。

同社側では、今後も配当性向30%を維持する考え。ただし、内部留保の状況などによっては、先行き配当性向のアップを検討すると言う。

さらに、これまで株主還元は配当を基本としていたが、新たに株主優待制度を2016年11月30日から開始した。毎年11月30日を基準に、100単元(1万株)未満保有株主に対しQUOカード1,000円分、100単元以上保有株主に対しQUOカード2,000円分を贈呈。これによって、株主は期末に配当金、第2四半期末に株主優待を受けることができ、個人投資家にとっては投資の魅力が増すことになる。

■サイバーセキュリティーについて
同社は、マンション関連ビジネスと言っても、一般のデベロッパーなどとは異なり、BtoBのビジネスがメインであるため、顧客名簿が多い訳ではないが、ネットワーク上のセキュリティーに関するルールを決め、管理を徹底している。例えば、パスワード管理の制限も強化している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

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