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【注目トピックス 日本株】インテリックス Research Memo(2):中古マンションの再生流通事業となるリノヴェックスマンション事業が収益柱

2018年8月9日 16:02

■事業概要

1. 事業セグメントの内容
インテリックス<8940>は中古マンションを戸別に仕入れ、リノベーション(再生)した後に再販するリノヴェックスマンション事業を収益柱としている。事業セグメントは、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)とその他不動産事業とに区分されており、2018年5月期の事業別構成比で見ると、中古マンション再生流通事業が売上高の79.5%、営業利益の60.5%を占める主力事業となっている。

(1) 中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)
中古マンション再生流通事業には、リノヴェックスマンション販売のほか、保有マンションの賃貸収入及びその他収入(不動産仲介手数料等)が含まれるが、その大半はリノヴェックスマンションの販売となる。

事業の流れとしては、不動産仲介会社から仕入れた物件に対し、子会社の(株)インテリックス空間設計で最適なリノベーションプランを作成し、内装工事を施した上で不動産仲介会社を通じて販売している。同社は物件を仕入れてから販売までの事業期間を経営管理指標として重視しており、120日程度を目安としてこれよりも期間が長引くようであれば販売価格の調整を行い、早期に売り切ることを基本方針としている。販売在庫の滞留期間が長期化すれば、収益性が低下するリスクも上昇するためだ。販売に関しては市場のトレンドを把握するため、一部の物件を子会社の(株)インテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、現段階ではほぼ協力会社に外注している。

販売エリアは首都圏を中心に展開してきたが、2013年以降は地方主要都市(札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡)の開拓を積極的に進め、2018年には広島にも拠点を開設した。首都圏では大手不動産販売会社を含めて参入企業が増加し競争が年々激化しているが、地方ではリノベーションマンションを手掛ける企業がまだ少なく、シェア開拓余地が大きいことが背景にある。リノヴェックスマンションの販売件数に占める地方エリアの構成比で見ると、2013年5月期の2.7%から2018年5月期は49.9%まで上昇している。同社は従前、地方の比率を中期的に50%程度まで引き上げていく方針を示していたが、首都圏での販売が競争激化により落ち込んだことで、想定よりも1年程度早くその体制が整ったことになり、2019年5月期は50%を超える見通しとなっている。ちなみに、全国に中古マンションのストックは約600万戸あり、うち首都圏は約300万戸と半分を占めている。なお、同事業の売上総利益率については、12~13%を適正水準として事業運営を行っている。

(2) その他不動産事業
その他不動産事業には、新築マンションの分譲販売やオフィスビル、戸建、土地の仕入販売、賃貸不動産収入、リノベーション内装工事、不動産仲介手数料収入のほか、2015年4月より事業を開始したアセットシェアリング事業や2017年5月期の第4四半期から開始したリースバック事業が含まれる。

アセットシェアリング事業とは、不動産特定共同事業法(通称:不特法)のうち「任意組合型」の活用による不動産小口化商品の販売事業を指す。同商品の特徴は、新築・中古を問わず良質な不動産物件を共同所有により、1口100万円単位(5口以上:500万円以上)で取得可能なこと、共同所有することで空室・滞納リスクを分散でき、安定収益が期待できること、相続・贈与用資産として資産評価の大幅な圧縮が可能なこと、などが挙げられる。

特に、相続・贈与対策として利便性が高い商品であることが強みとなる。具体的には、実物不動産を小口化した商品のため、相続人の状況に応じて口数ごとに柔軟に遺産分割が可能なこと、不動産価格と相続税評価額との開きがあるため、キャッシュを実物不動産に変えることで相続財産の圧縮が図れること、不動産収益を納税資金として貯蓄し、納税で必要となる分だけを分割して売却することが可能であること、などが挙げられる。

なお、不動産物件の管理については、主に子会社の(株)インテリックスプロパティで行う。グループ全体としては小口化販売によるフロー収益に加えて、任意組合の理事長フィーやプロパティマネジメントによるストック収益が得られることになる。一方、投資家の期待収益率としては、分配予定利回り※で3%以上を目安として、商品を組成していく方針となっている。

※賃料収入から実際に発生する経費(管理費等)を控除した年間収入÷投資額

同事業では青山財産ネットワークス<8929>やFPG<7148>など先行する事業者もあるが、同社は不動産業者として今まで構築してきたネットワークやノウハウを生かすことで競争力の高い多様な商品を開発できる強みがある。このため、今後は認知度の向上を図るとともに、税理士をはじめとした士業ルート等の販売チャネルの多様化を進めることで事業を拡大していく戦略となっている。

また、リースバック事業とは、ユーザーから所有不動産を同社が買い取ると同時に、定期建物賃貸借契約(2年間)を新たに結び、そのまま賃貸(リース)するサービスのことを指す。ユーザーは再契約し居住を延長するか退出、もしくは所有不動産を買い戻す選択ができる契約となっている。相続税資金や老後の資金、ローン返済資金などまとまった資金が必要となった際に、所有不動産を売却しても住み続けることが可能なサービスであり、潜在的なニーズは大きい。売上高としては賃貸料や契約手数料のほか、物件を販売した場合は販売収入が計上されることになる。買い取った不動産は有形固定資産に計上し減価償却費もかかるため事業開始から数年は減価償却費が先行することになるが、概ね3年目以降から徐々に収益貢献してくるものと予想される。賃貸料が定期的に入ってくるため買取件数が拡大していけば、ストック収益として安定した収益基盤となるほか、リノヴェックスマンションの新たな仕入先ルートとしても期待できることになる。リースバック事業ではハウスドゥ<3457>が先行し事業を拡大しているが、同社でも販売チャネルとして既存の不動産仲介ルートに加え、士業や金融機関との連携を図ることで顧客開拓を進めていく戦略となっている。

その他、リノベーションマンションを展開する競合企業や一般個人からの、リノベーション施工の請負事業も含まれている。特に、ここ最近はリノベーションマンション市場に参入する不動産販売会社が増えているが、内装工事に関してはノウハウが必要なこともあり、同社に発注する企業も多い。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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