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【注目トピックス 日本株】ピクスタ Research Memo(5):先行投資は各事業で順調に進捗

2018年10月1日 15:05

■中長期の成長戦略と進捗状況

1. 成長戦略の概要
ピクスタ<3416>の成長戦略は、中核事業であるPIXTAの深耕(タテ展開)と、周辺・関連領域へのヨコ展開で構成されている。

タテ展開の具体的テーマは、国内PIXTA事業における定額制へのシフトと、海外におけるPIXTA事業の立ち上げだ。一方、ヨコ展開の内容は、fotowa事業とSnapmart事業の業容拡大及び収益化だ。この基本的構図は、従来から変わっていない。

また、PIXTA事業本体においても、定額制シフトという収益構成の変革だけでなく、PIXTAの事業基盤を活かした新サービスの展開による成長を模索・研究している。

同社はこのタテ・ヨコ展開による成長戦略を加速させるべく、2017年12月期と2018年12月期の2年間を成長のための先行投資のための期間と位置付け、積極的に費用を投下した。先行投資の内容はそれぞれの事業によって異なるが、ポイントは成長加速のためのカタリスト(触媒)への投資ということだ。

個々の事業の進捗状況は後に詳述するが、成長投資の実施と効果の発現はおおむね計画どおりで進捗しているとみられる。その結果として、同社の収益は2018年12月期から成長路線に回帰し、2019年12月期には過去最高益を更新するという流れが見えてきたと弊社では考えている。2019年12月期の過去最高益更新は、PIXTA事業の収益が素直な形でPL(損益計算書)に反映されればおのずと達成されるものというのが弊社の理解だ。fotowa事業やSnapmart事業等の新規事業や韓国PIXTA事業などの海外展開の収益貢献が本格化するのは2020年12月期からになると弊社ではみており、これらとPIXTA事業の収益がミックスされた段階では同社の収益水準は一段階ステージが上昇してくると考えている。大まかなイメージとしては、2019年12月期は営業利益が250百万円を超えて過去最高を更新し、2020年12月期には400百万円を超えてくるような成長スピードを想定している。

より長期的には、同社は今後20年間(~2037年)の内にはPIXTA事業(国内・海外市場、及び派生サービスを含む)と新規事業(fotowaに加え、今後創出予定の新たなクリエイティブプラットフォームなどを想定)の2つをエンジンとして、飛躍的な成長を目指す長期構想を有している。

弊社では20年後の同社の姿について想像すらできないというのが正直なところであるが、その長期構想に連なる重要なステップとして、PIXTA事業の派生サービスの早期具体化を当面の(3~5年)の注目ポイントと考えている。

定額制シフトの進捗で高成長が続く。中長期の持続的成長に向けたPIXTA事業拡大構想が今後の注目点
2. 国内PIXTA事業
(1) 定額制シフトの進捗状況
事業概要の項で述べたように、PIXTAの料金体系として単品販売と定額制の2つがある中で、同社は定額制へのシフトを進めている。定額制は同社にとって収益安定性の増大と、売上原価率の低下という2つのメリットがある。一方ユーザーにとっても単品販売に比べて割安に利用できるメリットがある。同社は定額制を2014年12月期から導入したが、シフトを進めるべく2017年5月からは少量定額制(10点ダウンロード/30日のプラン)を導入したほか、2018年5月からは繰り越し機能も追加して利便性向上を図っている。こうした施策が奏功して、2018年12月期第2四半期(累計期間)の定額制売上高は、前年同期比63.6%増の361百万円に達し、PIXTA売上高に占める構成比は32.8%に達した(第2四半期単独期間の構成比は34.6%)。

同社は2018年12月期通期の定額制の売上高を758百万円(前期比46.3%増)と計画している。同社は定額制シフト推進について、新規顧客獲得、更新率向上及び顧客単価向上の3つの施策で臨む方針だ。顧客単価向上は既に実施されている。新規顧客獲得では、Webマーケティング強化に加え、API※導入拡大の効果も注目される。更新率に関してはサイトの機能サービス向上に取り組む方針だ。46.3%という増収率は決して低くはないが、まだ全体的な金額が大きくないため、十分達成可能だと弊社では考えている。

※APIとはApplication Programming Interfaceの略称で、ソフトウェアの機能を教習することを言う。『PIXTA』のケースでは、既存のWebサービス企業やプラットフォーム提供企業において、画像をユーザーに(有償もしくは無償で)提供しようというニーズが生じたときに、同社にAPI連携の打診が来ることになる。そこで話がまとまれば、必要な開発を行って『PIXTA』が相手先のサイトに組み込まれることになる。同社自身は相手先企業から料金を受け取るため、言わば販路拡大の効果がある。

(2) PIXTA事業の拡大構想
国内のPIXTA事業はコンテンツ数、クリエイター数が順調に増加し、販売形態についても、定額制シフトということで同社にとって質の高い販売方式を追求する段階にある。すなわち完全に軌道に乗ったということだ。

現在のPIXTA事業も依然として高い成長性を有しているが、同社は成長スピードをさらに加速させるべく、派生サービスの追加も含めた、PIXTA事業の拡大構想を描いている。20年後を見据える長期構想の中では非常に重要な意味を持つと弊社では考えている。

現時点で同社がイメージするのは以下のようなものだ。現行のPIXTA事業の基盤(クリエイター、ユーザー、コンテンツ)を生かして新たなサービスを展開するというのが方向性の大枠となっている。具体例として制作仲介クラウドソーシングやクリエイター制作支援ツールなどが想定されている。前者はクリエイターに対して直接、写真・イラスト等の素材の制作を発注することを仲介するサービスだ。後者はユーザーが素材を購入した後のフォローとして購入素材を使って(広告やパンフレットなどを)制作することをサポートすることや、クリエイターの素材制作やポートフォリオ作りを支援すること等が想定されている。デジタル素材の新ジャンルの開拓も重要なピースと言える。

PIXTA事業の拡大構想が具体的に姿を現すのは、早くても2019年12月期以降と弊社ではみており、実体的に収益貢献が始まるのはさらにその後とみている。しかしながら、ここから先はfotowa事業や海外事業などの本格貢献が期待でき、そこで産み出された収益をPIXTA派生サービス群につぎ込む流れができることで、成長事業のパイプラインの充実につながる。事業リスクを取ることもある種の先行投資と言え、事業モデルが固まったものから順次、派生サービスが開始されるのを待ちたいと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

<NB>

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