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【注目トピックス 市況・概況】実勢と想定の狭間で【フィスコ・コラム】

2018年10月7日 8:35

ドル・円の実勢レートが日銀短観の想定為替レートを大きく上回っており、現時点では日本企業の大幅な業績改善が見込まれています。その思惑が日経平均株価を27年ぶり高値圏に押し上げましたが、ブレグジットなどで実勢レートの円安は続かないかもしれません。
日銀が10月1日に発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)が3期連続で悪化しました。にもかかわらず、東京株式市場は日経平均が1991年11月以来、実に27年ぶりの高値をつけました。想定為替レートが107円40銭と113円後半の実勢レートから6円50銭超も乖離したことで、業績改善を見込んだ機関投資家を中心に株買いが強まったようです。

振り返ってみると、半年前の日銀短観3月調査で想定レートは109円66銭と、実勢レートの106円前半よりも3円あまり円安方向となりました。逆に、前回の6月調査は想定レートが107円26銭と、実勢レートの110円70銭よりも3円超の円高方向でした。足元では約1年ぶりの円安に振れているのに想定レートは前回並みということは、やはり日本企業の多くは今後円高に進むとみているようです。

もっとも、想定レートと実勢レートの乖離に関する議論は意味がない、との意見も聞かれます。企業の想定レートは調査発表の1カ月前の水準であるケースが多く、実勢レートの後追いであって「予想」ではないというのがその理由です。ただ、今回はかなり円安進行が印象づけられ、企業業績をみるうえでは大幅な業績改善への期待が高まっても不自然ではない内容となりました。

ドル・円は9月末に年初来高値を更新し、10月に入ると11カ月ぶりの114円に到達。本来なら勢いがついて一段のドル買いが強まってもおかしくありませんが、実際には「115円台回復は時間がかかる」(短期筋)との慎重な見方もあります。実際、イタリアの財政赤字拡大や英国の欧州連合(EU)強硬離脱への根強い懸念で欧州通貨は売られやすく、資金はドルと円に向かう傾向がみられます。

ブレグジットに関しては、今月18日開催の欧州理事会で1つのヤマ場を迎えます。イギリスのメイ首相は離脱条件などについてEU側と協議のうえ調印する方向ですが、決裂するかもしれないとの思惑がポンド買いを弱めています。また、仮に調印にこぎ着けたとしても、イギリス議会で承認されない可能性もあります。いずれにしても、クロス円売りを誘発する材料となるでしょう。

一方、アメリカの中間選挙はどうでしょうか。選挙結果は予想できないものの、民主党が2年前の大統領選の敗北から立ち直っていない現状を踏まえると、共和党の圧勝に終わっても不思議ではありません。その場合、先の日米首脳会談で回避された自動車関税が発動され、日本株売り・円買いが現実的になってきます。実勢レートが想定レートに近づくほど業績改善期待は薄れ、株価を押し下げる要因となるでしょう。

<SK>

fisco

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