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【注目トピックス 経済総合】【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(4):◆週明け中国への警戒感◆

2018年10月7日 10:15

〇米国の対中圧力、新局面との見方も〇
2日に再開された香港市場は、昨日でハンセン指数が3日続落。合計下げ幅は1164ポイント、休場前終値比4.19%の下落となった。本日、切り返せるかどうか注目されるが、8日に再開される中国本土株への警戒感がある。表面上は、米利上げによる米ドル高、中国や香港からの資金流出懸念(オフショア人民元相場は1ドル=6.8~6.9人民元程度で大きくは動いていない)、米中摩擦激化懸念などが下落の背景。

9月26日の日米共同声明で、第6項が話題だ、少々長いが引用。「日米両国は、第三国の非市場志向型の政策や慣行から日米両国の企業と労働者をより良く守るための協力を強化する。したがって我々は、WTO改革、電子商取引の議論を促進するとともに、知的財産の収奪、強制的技術移転、貿易歪曲的な産業補助金、国有企業によって創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処するため、日米、また日米欧三極の協力を通じて、緊密に作業していく」。

第三国が中国を指していることは明らかで、中国が知的財産権、強制的技術移転、産業補助金、国有企業問題などに具体的改善策を打ち出して来ないと、対中圧力が増す公算が大きい。4日、ワシントンで演説したペンス副大統領は、「脅しには屈しない」と、南シナ海の「航行の自由」作戦の米艦船に中国軍艦船が異常接近したことを強く非難、中国の海洋進出に断固対抗する姿勢を示した。また、米中間選挙への中国の介入、中米3カ国の台湾断交、「借金漬け外交」、サイバー攻撃、米大企業へのトランプ貿易政策批判を促す行為なども強く非難した。

トランプ大統領の国連演説よりも、ストレートで強硬姿勢だ。
昨日、安倍首相の訪中日程が中国事情で後ずれ(臨時国会召集日との関連で報道、25−27日説)、ペンス副大統領の11月中旬来日などが伝えられた。日米共同声明に中国は公式には反論していないが、一般的な安倍首相の初訪中−日中関係改善ムードは遮断されたと受け止められる。訪中時、安倍首相が貿易・知財権問題、ウイグル人権問題、安全保障問題などに、どう言及するか注目される。日中財務対話で打ち出された通貨スワップ協定や「一帯一路」へのストレートの協力は困難との見方が出ている。

中国は秋の共産党大会の日程を未だ発表していない。国慶節の大型連休中も、中南海で激しい議論が行われていると思われるが、それがどういった形で表面化するか注目される。10月予定の米中安保協議は中止された。単なる抗議と言うより、中国の方針が決められない雰囲気が漂う。
3日、米ダラス連邦地裁判事はZTE(中興通訊)が猶予措置に違反したと判断し、監視人任期の延長を命じた。ZTEは4日の香港取引所で行った声明で、任期延長に加え、米商務省の監視人と同様のアクセスを認める方針を表明。完全屈服姿勢にある。中国情勢は売り方にとって大きな材料だが、単純に米中摩擦激化を囃すには行かない複雑な局面に入りつつあると考えられる。

出所:一尾仁司のデイリーストラテジーマガジン「虎視眈々」(18/10/5号)

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