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【注目トピックス 日本株】木徳神糧 Research Memo(3):15/12期は減収増益、各利益ともに予想を上回る

2016年3月4日 16:32

■決算動向

(1) 2015年12月期実績

●損益状況
木徳神糧<2700>の2015年12月期決算は、売上高が100,724百万円(前期比5.1%減)、営業利益1,385百万円(同22.5%増)、経常利益1,389百万円(同27.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益988百万円(同44.7%増)となり、いずれの利益も予想を上回った。

セグメント別売上高は、米穀事業が80,353百万円(同5.3%減)、食品事業が8,073百万円(同5.8%減)、飼料事業が7,331百万円(同5.1%減)、鶏卵事業が4,966百万円(同0.5%増)となった。

またセグメント別営業利益(全社分消去前)は、主力の米穀事業が1,829百万円(同9.1%増)、食品事業が35百万円(前期71百万円の損失)、飼料事業が296百万円(前期比14.7%増)、鶏卵事業が14百万円の損失(前期6百万円の損失)となった。

なお2014年6月までは、子会社東洋キトクフーズで行っていた惣菜事業が鶏卵事業の一部に含まれていたが、この惣菜事業から撤退したことで、鶏卵部門の事業内容は完全に鶏卵だけになった。これに伴い、同部門の費用の振替えを行ったため前期(2014年12月期)の同部門のセグメント利益も修正されている。

主力の米穀事業では、2015年12月期の米穀の総販売数量は407.6千トンとなり前期の378.3千トンから29千トン増加した。内訳は、国内産精米194.9千トン(前期比4.5千トン増)、外国産精米(MA米含む)105.7千トン(同17.5千トン増)、玄米107.0千トン(同7.2千トン増)となっており、玄米も含めてすべての種類で増加した。向け先別では、生協やGMS経由で販売される一般家庭向けの精米販売は低迷が続いたが、一方でコンビニエンスストアや外食チェーン向け、いわゆる中食・外食向けの販売が増加したことで全体の精米販売量は微増となった。特に同社の大口顧客の1つであるセブン-イレブン向けが、同チェーンの九州・四国地区での積極的な出店増の影響もあり好調に推移した。

価格においては、平成25年産米の相対価格が14,000~15,000円(キロ当たり)で推移したのに対し、平成26年産米は12,000円前後で推移した。このため同社の販売金額(売上高)は前期比で減少したが、一方で仕入価格も低位で推移したことから、十分な利益を確保することができた。加えて同社自身の努力による販売、製造、仕入の連携強化や販売規模の拡大、在庫管理の最適化、製販コスト見直しなどのコスト削減策も奏功しセグメント利益は増益となった。

さらに米穀事業で特筆すべきは、海外事業(主にベトナムでのジャポニカ米の事業)も黒字幅が拡大し増益に寄与したことだ。現在のジャポニカ米事業では、同社が現地農家から籾(もみ)の状態で仕入れ、乾燥状態を維持したまま同社工場へ運び、それを日本から持ち込んだ乾燥機で充分に乾燥させた後に粒選別機にかけてから同社自身が籾摺りを行っている。このため籾摺り前に質の悪い米と良い米が選別され、質の良い米だけを精米・出荷することが可能になっている。この結果、ベトナム国内での需要だけでなく東南アジア各地の日本食レストランチェーン(回転寿司、牛丼等)等からの需要が高まっており、海外事業は今後も増益基調が続く見込みだ。

食品事業では、親会社が扱っている米加工食品等は比較的堅調であったが、子会社の内外食品が行っている鶏肉事業が長い間赤字を計上していた。このため同社では内外食品の拠点の1つである船橋工場を閉鎖し、事業を茨城工場に集約して事業を縮小するリストラ策を進めてきた。このリストラは本来であれば2015年春に完了する予定であったが、大幅に遅れが出て結局は2015年末にほぼ完了した。しかし遅れたとはいえ、着実にリストラが進んだ結果、内外食品は2015年12月期には黒字転換した。この結果、食品事業全体のセグメント利益もわずかであるが黒字転換した点は評価できるだろう。ただし黒字転換したといってもまだ少額であり、長期的な視点から同事業を今後どうするかは同社にとって1つの重要な経営課題である点に変わりはない。

飼料事業では、牧草の数量が減少したことから減収となったが、穀類・糟糠類などが増加したことに加え、販売管理費を抑制したことから増益となった。

また鶏卵事業では、特殊卵の販売が減少したことから売上高は前年同期比で減少し、損益的には競争激化や仕入価格の上昇などもあり前期並みの営業損失となった。

●財政状況
2015年12月期の財政状況において、流動資産は19,034百万円(前期末比989百万円減)となった。主に売掛債権が104百万円減少、平成26年産米に比べて平成27年産米の価格がアップしていることもあり商品及び製品が同788百万円増加、仕掛品・原材料・貯蔵品も同433百万円増加、MA米の決済時期のズレによる前渡金の減少2,395百万円などによる。固定資産は、減価償却の増加による有形固定資産の減少166百万円、投資その他資産の増加587百万円(主に投資有価証券)などにより全体で405百万円増加した。その結果、総資産は前期末比585百万円減の27,517百万円となった。

負債の部では、買掛債務が170百万円増加、さらに短期借入金(1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,651百万円減少、未払法人税等が251百万円増加、長期借入金等が1,035百万円増加したことなどから負債総額は1,562百万円減少し19,781百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により純資産は978百万円増加し7,736百万円となった。

●キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,430百万円の収入となったが、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上(1,467百万円)、その他流動資産(主に前渡金)の減少(2,291百万円)などで、主な支出は棚卸資産の増加(1,239百万円)、その他流動負債(主にMA米前受金)の減少(1,137百万円)であった。投資活動によるキャッシュ・フローは680百万円の支出となったが、主に有形固定資産の取得(334百万円)、投資有価証券の取得(444百万円)など。財務活動によるキャッシュ・フローは782百万円の支出となったが、主に短期借入金の減少(2,557百万円)による支出、長期借入金の増加(2,008百万円)による収入など。この結果、総額のキャッシュ・フローは37百万円の収入となり、期末の現金及び現金同等物残高は2,422百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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