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【注目トピックス 日本株】あいHD Research Memo(6):16/6月期は売上高520億円、営業利益83億円を見込む

2016年3月25日 17:04

■決算動向

(2) 2016年6月期予想

あい ホールディングス<3076>の進行中の2016年6月期は、売上高52,000百万円(同25.8%増)、営業利益8,300百万円(同16.6%増)、経常利益8,600百万円(同2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,700百万円(同2.4%増)が予想されており、これは期初予想と変わっていない。営業利益の増益率に比べて経常利益以下の増益率が低いのは、営業外収益に計上される見込みである「持分法による投資利益」が、前年の1,284百万円から今年度は約300百万円に減少するためである。減少する要因は記述のように、前年度に計上された負ののれんによる利益計上(927百万円)がなくなるためである。

会社はセグメント別の売上高、営業利益の詳細予想は公表していないが、主要部門については以下のように予想している。

●セキュリティ機器
主力のマンション向けセキュリティ機器では、期初には通期の総導入件数は、5,000件、その内訳として新規獲得数は3,500件、自社更新分は1,500件を計画していた。更新分(リプレイス)については、上半期の実績が767件であったことから、通期の目標は十分達成可能と思われる。その一方で新規獲得数については、賃貸マンション向けが好調であることから上半期で既に2,928件に達しており、通期の目標である3,500件を達成するのは確実であり、現在の勢いでは5,000件に達する可能性もありそうだ。

賃貸向けが伸びている理由の1つは、設置決定までの意思決定が早いこと。分譲向けの場合は、同社製品の採用の可否はマンション管理組合で決定される場合が多く、決定までに時間がかかる。一方で賃貸マンションの場合は、オーナーがすべて決定する場合が多いので、決定までの時間が短く営業効率が高い。さらに賃貸マンション向けはまだ市場として新しいことも件数が伸びている要因の1つだろう。記述のように同社は大手ハウスメーカー系不動産会社と提携しているが、この不動産会社の中で同社製品が導入されているはまだ僅かであると予想している。さらに他の系列の不動産会社やハウスメーカーとの提携の可能性もあり、この市場はまだまだ伸びる余地はありそうだ。ただし分譲マンション向けに比較して賃貸マンション向けはカメラ台数が少ないこともあり、システム全体の平均単価は低くなるため、契約件数の増加率に比べて売上高の増加率は低くなる傾向にある。

また法人向けも、前述のように某大手食品工場での毒物混入事件などの影響から新規に防犯カメラの設置を行う企業が増加していることに加え、既に導入済みの金融機関や企業などでも既存の設備のリプレイスや監視体制強化のためにカメラを増設する傾向にあることなどから売上高は順調に増加すると予想されている。さらに大手代理店として、今までの富士ゼロックスの販売会社に加えて2015年3月からリコーの販売会社が加わったことも法人向けの伸びを加速させると思われる。

このような状況から、セグメント別営業利益は3,264百万円(前期比9.4%増)が予想されているが、マンション向けの新規獲得件数や法人向け動向によっては現在の予想より上振れする可能性は高そうだ。

●カード機器及びその他事務用機器
以前は約90%近くが病院向け(診察券発行機等)であり、安定的ではあるが大きな伸びは期待しづらい部門であった。しかしここ数年は、記述のように地方銀行や大手都市銀行などでキャッシュカード即時発行機の導入が始まっており、金融機関向けが増加傾向にある。加えて2015年6月期第4四半期からは買収したNBS Technologies Inc.(Canada)が連結子会社となったことから、今期は金融機関向けの大型カード発行機関連の売上高も計画し、期初にはNBS Technologies Inc.(Canada)の今期売上高を4,000百万円、営業利益を300百万円(買収子会社ののれん償却前)と見込んでいた。しかしNBS Technologies Inc.(Canada)の大型カード発行機市場でのシェアは、データカード社が90%以上と圧倒的に占めていることから、競争力のある製品の開発や営業力の強化が必要であり、現在これらを推進中である。上半期は中国向けの商談の影響や前述の経費がかさんでいることから、NBS Technologies Inc.(Canada)は84百万円の赤字を計上した。下半期には大手コンピュータメーカー向けの商談があることから、最低でも下半期はブレークイーブンを目指すとしている。そのため、期初に見込まれていたセグメント別営業利益は下回る可能性がありそうだ。

●情報機器
伸びの中心となるのは、引き続きシルエットのコンシューマー向けカッティングマシンだ。前期から今期にかけて投入した、あるいは投入予定の新製品群(下記参照)、各種消耗品、ソフトウェア等によって会員数の増加及び本体の販売増を目指している。このような状況から、シルエットの2016年6月期は売上高100百万ドルが予想されている。

さらに今期からは、新規製品であるラベルプリンタがこの部門に加わる予定で、初年度の売上台数は1,000台、売上高は1,860百万円を計画していた。しかし記述のように製品改良のために現在は出荷を一時的にストップしており、今期中に売上高が計上できるかは微妙な状況だ。ただし当初からラベルプリンタ事業の利益貢献は見込んでいなかったので、この部門のセグメント営業利益は、引き続きシルエットによる貢献が主となりそうだ。期初の計画に対しては、シルエットが好調であることから、この目標が達成される可能性は高そうだ。

●設計事業
需要は国の公共施設の耐震化対策から、法制定に伴い民間の大規模建物の耐震診断へ移行しつつあり、この傾向は暫く続くと予想される。しかし、技術者の数は限られているため、急速な伸びは見込んでおらず、セグメント営業利益は前期並を予想している。

主要部門の予想は以上のようであるが、第2四半期までの状況から判断して、当初の予想を下回るセグメントもありそうだが、一方で期初見込みも上回るセグメントもあるので、上記の期初目標を下回ることはなさそうだ。むしろ売上高や営業利益の額が大きいセグメントが比較的好調であることから、全体としては上方修正の可能性もありそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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