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【注目トピックス 日本株】トライSTG Research Memo(5):3年間でM&Aなど100億円を上限として戦略投資を実行する予定

2016年4月27日 16:24

■中期経営計画

(1)中期経営計画概要

トライステージ<2178>は2018年2月期を最終年度とする中期経営計画「Tri’s next vision 2015」を2015年4月に発表している。3年後の経営ビジョンとして「ダイレクトマーケティングにおけるTV広告のさらなる革新」「TVとWEBのシームレス化を見据えた独自のWEB広告の実現」「海外事業の革新的なビジネスモデルでの展開」を掲げ、その実現に向けた施策を遂行中である。

経営数値目標として、連結売上高で555億円(前期比49.5%増)、EBITDA(償却前営業利益)で24億円(同120.3%増)、のれん控除前ROEで10%(前期実績8.1%)を掲げ、目標達成のため、3年間でM&Aなど100億円を上限とする戦略投資を実行する予定となっている。投資の内訳としてはTV事業で30億円、海外事業で40億円、WEB広告事業で25億円、DM事業で5億円となる。

事業別の売上目標は、主力のTV事業で前期実績の282億円から370億円に、海外事業で0.3億円から55億円に、WEB広告事業で0.4億円から30億円に、 DM事業で88億円から100億円にそれぞれ拡大していく。各事業における成長戦略は以下のとおり。

○TV事業
TV事業では新業種クライアントの開拓、及び販売効果の高い自社通販番組を強化していくほか、放送枠効果実績に基づいた仕入・枠提案を行い、顧客企業の育成を図ることによって、計画達成を目指していく。また、Web広告専業代理店などへの放送枠の卸販売なども売上拡大施策として、今後強化していくものと見られる。

○海外事業
海外事業については、前述したように前期までにASEAN5ヶ国+台湾において、マルチチャネル型通販支援の体制を構築したほか、米国市場についても今期より商品の供給を開始することから、2018年2月期の売上高55億円については達成の実現性が高まったと言える。海外通販市場での販売チャネルを構築したことにより、輸出ビジネスを強化したい新規顧客の増加が期待される。なお、海外向けに供給する商品のカテゴリーは、当面は雑貨類や地域特産品などが中心となる見込みだ。国内市場では健康食品・医薬品の比率が高いが、これらの商品は各国の輸入規制が厳しいためだ。

○WEB広告事業
WEB広告事業ではTVのインフォマーシャル広告と連動したWeb広告を配信することで、従来よりも投資効果の高いサービスを提供していくほか、動画広告にも取り組んでいく方針だ。同事業の課題は、主要取扱商品である健康食品などの購入者層が40歳以上であり、Web広告との親和性が低いことにある。同社ではこうした課題を解決するため、今下期を目途に営業体制を再編する。具体的には、Web広告との親和性が高い20〜40代の消費者層をターゲットとする通販企業の開拓を行う専門部署を新設する。Web広告の提案を行う必要があるため、Web広告会社をM&Aすることも視野に入れながら人材リソースを確保していく予定だ。

○DM事業
DM事業では、既存顧客における取扱いの拡大と収益性の高い商品(制作・印刷・データ処理作業等)のクロスセルを行うことによる収益率の改善に加えて、収益性の高い直接取引での新規顧客開拓を推進していく。また、M&Aによる事業強化も進めていく方針だ。

(2)財務戦略

同社は2018年2月期までの3年間で約100億円を上限とした投資を実施していくことを打ち出しているが、財務戦略としては借入金など他人資本を活用しながら資本効率を高めていく方針を示している。2016年2月期の自己資本比率は54.5%、有利子負債比率は6.8%と財務の健全性は高く、有利子負債残高も365百万円と低水準で、他人資本の調達余力は大きい。

こうしたなか、同社では2016年3月に運転資金への充当を目的に、金融機関より20億円の資金借入を実施している。今後実施するM&Aの規模等によっては有利子負債残高が30億円程度まで増加する可能性もあるが、財務の健全性は維持しながら財務レバレッジを効かせた経営を推進していくことを基本方針としている。

のれん控除前ROEは2018年2月期に10.0%を目指している。ROEは売上高純利益率、総資産回転率、財務レバレッジと3つの経営指標に分解され、これら数値を引き上げていくことで上昇することになる。売上高純利益率については、各事業の施策を実行することで収益性向上を実現していく考えだ。また、総資産回転率(売上高÷総資産)に関しては、各事業の施策実行による売上増加に加えて、売上債権等の早期回収による運転資本の圧縮・適正化、M&Aや新規領域への事業拡大等による資産の有効活用を推進していくことで引き上げていく。

なお、2016年2月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比3,125百万円減少の9,861百万円となった。主な変動要因は、自己株式の取得に伴う現預金・有価証券の減少によるものとなっている。一方、負債は前期末比455百万円増加の4,448百万円となった。主に買掛金の増加による。また、純資産は前期末比3,581百万円減少の5,412百万円となった。当期純利益474百万円を計上した一方で、自己株式取得で3,547百万円、配当金の支払いで530百万円の減少要因となった。

経営指標を見ると、自己資本比率は自己株式取得により前期比で低下したものの、それでも54.5%と50%を上回っており、また、有利子負債比率も6.8%と低水準にあり、財務の健全性は高いと判断される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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