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【注目トピックス 日本株】キリン堂HD Research Memo(2):収益の大部分はドラッグストアを中心とする小売事業

2016年5月25日 16:37

■会社概要

(1)沿革

キリン堂ホールディングス<3194>の前身である(株)キリン堂は1958年、薬局店舗営業と薬品製造業を目的に大阪市に設立された。関西地区を中心に順次店舗網を拡大し、1998年には直営店舗数が100店に達した。2000年代に入るとM&Aを積極的に活用し、ドラッグストアチェーンの(株)ドラッグエルフ、(株)ジェイドラッグ、(株)ニッショードラッグなどを次々と買収した結果、2006年にはグループ店舗数が300店に達した。

ドラッグストア事業以外では、1973年に(株)健美舎を設立して健康食品のPB(プライベート・ブランド)化に乗り出したほか、2010年には(株)ソシオンヘルスケアマネージメントを子会社化し医療・介護分野のコンサルティング事業に乗り出した。また、中国に現地法人を設立して中国国内でのドラッグストア展開にも取り組んだ。

2014年に(株)キリン堂ホールディングスを設立して現在の持株会社体制に移行した。株式市場にはキリン堂時代の2000年9月に大阪証券取引所第2部に上場し、その後2004年3月に東京証券取引所第1部に上場し、現在に至っている。

(2)事業の概要

a)事業セグメントとグループ会社の概要
同社の事業は小売事業とその他事業に分けられる。収益の大部分はドラッグストアを中心とする小売事業だ。その他事業は子会社で行っているコンサルティング事業や海外事業で構成されている。

小売事業は子会社のキリン堂が担っている。過去に買収したドラッグストアチェーンの各子会社は2012年までにすべてキリン堂に吸収合併し、国内小売事業はキリン堂が単独で事業を行う体制となっている。その他事業に含まれる健康食品やコンサルティングはそれぞれ、健美舎とソシオンヘルスケアマネージメントが担っている。海外事業については、直接の子会社である忠幸麒麟堂(常州)商貿有限公司とBEAUNET CORPORATION LTD、及びBEAUNETの子会社が担当している。

b)営業地域と出店戦略
中核事業である小売事業に関して、同社は関西圏主体の店舗展開を行ってきており、国内334店舗のうち281店舗が関西圏に集中している(2016年2月末現在)。北海道・東北地区や九州地区などには店舗は展開していない。こうした地域構成となっているのは、同社の経営理念の中に掲げている「地域コミュニティの中核となるドラッグストアチェーンを社会的インフラとして確立する」というビジョンのもと、地域ドミナント出店を徹底してきた結果だ。

関西地区におけるドラッグストアの勢力分布では、同社はスギホールディングス<7649>、ココカラファイン<3098>と並んで大手3社の一角を占めている。経営理念を貫徹し、かつ、現有の関西地区における優位性を維持・発展させる目的から、同社は関西ドミナント戦略に基づいた出店を今後も継続する方針だ。2016年2月期の新規出店16店舗はすべて、大阪、京都、兵庫、奈良、三重の5都府県に集中していた。2017年2月期に出店予定の23店舗も同様に関西地区への集中出店となる見通しだ。

c)店舗戦略と販売
店舗の規模・形態はまず、ドラッグストアと調剤薬局とに分けることができる。2016年2月期末現在同社の店舗数は、直営333店、FC1店の計334店だ。このうち309店がドラッグストアで25店が調剤薬局だ。ドラッグストア内に調剤を併設した店舗もあるため、処方箋取扱店舗数は56店舗となっている。

ドラッグストアは面積によって、300坪型、150坪型、100坪型に3分される。300坪型と150坪型がスーパードラッグストアに分類される。100坪型と調剤薬局は小型店に分類されている。

同社はこれまでは郊外型ロードサイド店を基本的な出店モデルとしてきた。その場合は300坪型のスーパードラッグストアが基本的で、状況に応じて150坪型などの店舗形態も活用してきた。今後もロードサイド型については300坪型店舗が中心になるとみられる。小型店は100坪型のドラッグストアと調剤専門薬局とで構成されている。同社は今後、店舗の都心回帰を進める考えで、その場合には立地上の制約やコスト面から100坪型、もしくは150坪型の店舗が中心となるとみられる。

小売事業における品目別構成は以下のグラフのようになっている。最も多いのは39.9%を占める雑貨等で、化粧品(24.6%)と医薬品(17.6%)が続いている。商品分野ごとの粗利益率を見ると、医薬品、健康食品、化粧品のいわゆるヘルス&ビューティケア商品(一部トイレタリーも含まれる)と調剤の粗利益率は30%台と高く、育児用品と雑貨等の粗利益率は20%を下回る水準で一段低い状況となっている。

この商品構成に関して同社は、意図的に変化させようという販売戦略を考えていない。調剤併設店舗は今後も増やす計画であるため、この比率は上がる可能性があるが、ドラッグストアにおける商品構成については自然体で臨み、むしろ店舗売上高全体を底上げすることを現状ではより重視している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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