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【注目トピックス 日本株】イチネンHD Research Memo(4):2016年3月期は増収増益で着地、主力事業で2ケタ増収

2016年5月27日 16:10

■決算動向

(1) 2016年3月期(実績)

●損益の状況
発表されたイチネンホールディングス<9619>の2016年3月期の決算は、売上高が74,845百万円(前期比4.4%増)、営業利益が5,515百万円(同1.6%増)、経常利益が5,527百万円(同4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,681百万円(同2.1%減)となった。

主力の自動車総合サービスで新規子会社の貢献もあり2桁の増収を達成したことに加え、合成樹脂以外の各セグメントで増収を維持したことから売上高は前期比4.4%増となった。売上総利益率は23.7%と前期比で僅かな改善であったが、売上高が増加したことから売上総利益額は17,755百万円(同5.1%増)となった。一方で販管費は、85周年記念行事等など一過性の経費増が発生したことから12,240百万円(同6.8%増)となったが、売上総利益の増加により営業利益は前期比で増益を確保した。仮定ではあるが、記念行事関連等の一過性の費用が無ければ増益幅はさらに大きくなっていたことになる。

主要セグメントの状況は以下のようであった。

□自動車総合サービス事業
オートリースでは依然として小型化傾向が続いたが、リース化が遅れている地方市場および中小口規模の企業への拡販、既存顧客への取引深耕を積極的に進めたことや新規子会社のイチネンTDリースの契約が加わったことなどから期末の契約台数は77,497台(前期末比13,640台増)、リース契約高は26,492百万円(前期比7.9%増)、リース未経過契約残高は66,272百万円(前期末比27.5%増)となった。一方で子会社取得に伴う経費も発生した。

自動車メンテナンス受託では、独自の自動車整備工場ネットワークでの高い点検実施率を強みとしながら契約台数、契約残高の増加に努めた結果、メンテナンス受託契約高5,577百万円(前期比10.2%増)、メンテナンス未経過契約残高は7,739百万円(前期末比5.6%増)となった。燃料販売では、低燃費車の普及により需要全体は低下傾向にあったが、既存顧客へのサービス向上および新規顧客の獲得に努めたこと、仕入価格が安定して推移したことなどから損益的には堅調に推移した。このような状況から、セグメント売上高は41,258百万円(同10.2%増)、営業利益は3,348百万円(同5.5%増)となった。

□ケミカル事業
商品開発の強化および品質向上に取り組む一方で付加価値の高い製品の拡販に注力した。さらに工業薬品関連の石炭添加剤(発電ボイラー用)の販売数量が増加し、化学品関連の機械工具商向けケミカル製品も好調であったことなどから、セグメント売上高は11,063百万円(同1.6%増)、営業利益は1,096百万円(同50.7%増)となった。

□パーキング事業
中長期的に安定した収益基盤を築くために積極的な営業活動を行った結果、2016年3月末の駐車場管理件数は1,019件(前期末比99件増)、管理台数は24,928台(同2,366台増)となった。損益面では新規駐車場が堅調に増加し、既存駐車場の収益改善も進んだものの、大阪市中央区に自社保有していた大型駐車場施設を譲渡したことにより収益は減少した。この結果、セグメント売上高は4,825百万円(前期比3.0%増)、営業利益は526百万円(同9.0%減)となった。

□機械工具販売事業
取扱アイテムの拡充、オリジナル製品の開発を促進する一方で、商品調達コストの削減に努めた。商品別では空調工具および計測工具の販売は好調に推移したが、機械工具および自動車整備工具の販売は減少した。また損益面では、販売管理費が前期より増加し、子会社株式取得関連費用も発生した。この結果、セグメント売上高は11,843百万円(同2.7%増)、営業利益は284百万円(同26.5%減)となった。

□合成樹脂事業
新規顧客の開拓や品質改善に努めたものの、遊技機業界における型式試験方法の運用が変更されたことから同業界向けの販売が減少した。また科学計測器の販売も減少したことからセグメント売上高は5,996百万円(同17.7%減)、営業利益は215百万円(同58.9%減)となった。

2016年3月期末の財政状況は上記のようであった。流動資産は41,737百万円(前期末比4,729百万円増)となったが、主に子会社取得による受取手形・売掛金の増加2,508百万円、リース投資資産の増加2,117百万円による。固定資産は68,704百万円(同11,080百万円増)となったが、主に連結子会社の取得及びオペレーティング・リース取引の契約増加による賃貸資産の増加11,789百万円、会計方針の変更及び償却によるのれんの減少1,516百万円、自動車総合サービス事業に係る基幹システムの開発等によるソフトウエアの増加623百万円による。この結果、期末の資産合計は110,482百万円となり前期比15,832百万円増となった。

一方で流動負債は50,032百万円(同16,630百万円増)となったが、主に短期借入金等(1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、コマーシャルペーパーを含む)の増加14,812百万円による。固定負債は同2,129百万円減の36,235百万円となったが、主に社債の増加3,977百万円、長期借入金の減少6,731百万円による。この結果、負債合計は86,267百万円となり前期末比で14,500百万円増加した。純資産合計は24,214百万円(同1,331百万円増)となったが、主に会計方針の変更による累積的影響額の計上による資本剰余金の減少2,350百万円及び利益剰余金の増加1,074百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加3,681百万円、配当金の支払による利益剰余金の減少804百万円、自己株式の取得による株主資本の減少270百万円による。

2016年3月期のキャッシュ・フローの状況は上表のようであった。営業活動によるキャッシュ・フローは2,677百万円の収入となったが、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上5,666百万円、減価償却費10,599百万円、主な支出は賃貸資産の純増減12,361百万円など。投資活動によるキャッシュ・フローは14,199百万円の支出であったが、主に子会社株式の取得による支出13,860百万円、自動車総合サービス事業に係る基幹システムの開発及びパーキング事業における機器及び構築物の購入等による有形及び無形固定資産の取得による支出1,524百万円などによる。財務活動によるキャッシュ・フローは10,840百万円の収入であったが、主に借入金の増加(純額)や社債の発行(同)によるものである。その結果、現金および現金同等物の期末残高は1,484百万円(前期末比681百万円減)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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