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【注目トピックス 日本株】ワコム Research Memo(12):研究開発費や人件費の増加などで、16/3期は増収減益で着地

2016年6月13日 16:31

■業績動向

(1) 2016年3月期決算

ワコム<6727>の2016年3月期決算は、売上高77,568百万円(前期比4.0%増)、営業利益3,664百万円(同40.3%減)、経常利益3,777百万円(同37.7%減)、当期利益2,310百万円(同33.5%減)と増収減益で着地した。事前予想との比較では、売上高は3,432百万円(4.2%)、営業利益では1,136百万円(23.7%)、それぞれ未達となった。

セグメント別に見ると、ブランド製品事業の売上高は48,931百万円で、前期比では12.2%増となったが、修正予想対比では5.5%の未達だった。同セグメントの営業利益は8,036百万円で前期比34.7%の大幅増益ながら、修正予想対比では11.1%の未達だった。

テクノロジーソリューション事業は、売上高は27,974百万円で前期比7.6%減だったが、修正予想対比では1.8%の未達とほぼ予想の線で着地した。営業利益は3,130百万円で、こちらも前期比では32.6%の減益ながら、修正予想対比では4.0%の未達と、ほぼ予想の線となった。

以上をまとめると、修正予想との差の主要因はブランド製品事業で発生している一方、前期対比の減益の主たる要因はテクノロジーソリューション事業において発生していることがわかる。また、前期対比での大きな減益要因として、販管費が研究開発費や人件費の増加で押し上げられたこともある。

ブランド製品事業の詳細を見ると、ディスプレイとコンシューマが堅調に推移した一方で、クリエイティブビジネスの中のペンタブレット及びモバイル、それにビジネスソリューションが計画に対して下回った。

ペンタブレットは良好な競合環境を維持できている様子だが、モバイルについては下期からライバル製品のローンチで、競争力が低下したもようだ。ビジネスソリューションは、前期対比では前期の大口受注の反動減でマイナス成長となった。計画対比では世界的景気不透明感から設備投資案件が先送りされたことが響いた。

テクノロジーソリューション事業の詳細を見ると、サムスン電子のGalaxy Note 5向けの出荷が前モデルを下回って推移した結果、スマートフォン向けが減少した。タブレット向けはトルコ政府の教育タブレット案件向けや、アクティブESペンの顧客向け出荷が拡大し、前期比増収となった。ノートPC向けはノートPC需要が2in1タイプのタブレットへの需要シフトの影響で減収となった。

為替の影響については、前期比10.13円のドル高円安は、売上高を約40億円押し上げる方向に働いたものの、利益については3.3億円の減益要因として働いた。これは同社の売上原価及び販管費用のドル建て分が、ドル建ての製品売上高を上回っているためだ。ユーロ/円については、前期比6.32のユーロ安円高となったことで、売上高で7.1億円の減収要因、営業利益で4.5億円の減益要因として働いた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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