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【注目トピックス 日本株】パンチ Research Memo(3):16/3期は過去最高業績を連続で更新

2016年7月13日 16:21

■業績動向

(1) 2016年3月期業績概要

2016年5月11日付で発表されたパンチ工業<6165>の2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比6.9%増の36,755百万円、営業利益が同15.2%増の1,986百万円、経常利益が同3.1%増の1,666百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.1%増の1,249百万円となり、上場来最高業績を連続で更新した。2015年夏以降、中国の自動車生産が停滞し同社の受注が落ち込んだ時期もあったが、期を通して見れば堅調に推移したと言えよう。期初会社計画比で見れば、売上高と営業利益はほぼ計画どおりの着地となったが、経常利益は12%程度下回った。これは、2015年8月に中国元レートが切り下げられ、対ドルで安くなったこと等に伴い、営業外で為替差損293百万円を計上したことによる。

地域別の売上動向を見ると、国内向けは自動車、家電向けが堅調に推移したことに加えて、食品・飲料関連も伸長し、前期比3%増の156億円となった。また、中国向けは当第3四半期より電子部品・半導体関連が軟調に推移したものの、自動車、家電・精密機器向けがけん引役となり、前期比10%増の178億円となった。ただ、円安効果で18億円の嵩上げ要因となっており、現地通貨ベースではほぼ横ばいとなっている(為替レートは2015年3月期17.2円/RMB→2016年3月期19.2円/RMB)。その他地域向けはベトナム、シンガポールが好調に推移したほか、欧米、タイ向けも堅調に推移し、前期比11%増の33億円となった。

また、業種別売上動向では自動車向けが前期比10%増の170億円、電子部品・半導体が同横ばいの65億円、家電・精密機器は同7%増の48億円、その他が同6%増の83億円となった。その他の中には注力市場である食料・飲料向けが含まれている。売上高としては数億円規模とまだ小さいものの、国内及び中国市場で既存顧客における取引量の拡大、及び新規顧客の開拓が進んでおり、順調に成長を続けている。同社が取り組んでいる新市場・新分野の開拓に向けた取り組みが着実に成果につながってきていると言えよう。

営業利益の増減要因を見ると、増収効果で643百万円、原価率の改善で173百万円(内製品の受注増、工場の稼働アップ等)の増益要因となり、販管費の増加分553百万円(研究開発費等に伴う減価償却費の増加や円安要因による海外子会社分の増加)を吸収する格好となった。

四半期ベースの売上高の動きを見ると、国内向けに関しては第4四半期(2016年1月−3月期)に過去最高売上高を更新し、中国及びその他地域向けについても前年同期比で増収基調を継続するなど、総じて堅調な推移を見せている。

また、業種別では主力の自動車向けが中国の一時的な生産停滞や国内での軽自動車の生産台数減少などマイナス要因があったものの、期を通してみれば着実に拡大していると言える。これはハイブリッドカーや電気自動車の生産拡大に伴い、モーターや電池関連等の金型用部品の需要が拡大していることが一因となっている。また、その他売上高も食品・飲料や医療機器等を中心にここ数年着実に売上規模の拡大が進んでいることがうかがえる。

(2)財務状況

2016年3月末の総資産は前期末比2,286百万円減少の27,337百万円となった。主な減少要因を見ると、流動資産では売上債権で999百万円、棚卸資産で271百万円の減少となり、固定資産では有形固定資産で471百万円、無形固定資産で467百万円減少した。

一方、負債は前期末比2,080百万円減少の13,338百万円となった。有利子負債が1,726百万円減少したことが主因となった。また、純資産は同205百万円減少の13,999百万円となった。当期純利益の計上に伴い利益剰余金が906百万円増加したものの、期末の円高進展に伴い為替換算調整勘定が同891百万円減少したほか、退職給付に係る調整累計額も同225百万円減少したことが要因となっている。

経営指標を見ると、有利子負債の削減が進んだことで、自己資本比率が前期末の47.9%から51.2%に上昇したほか、有利子負債依存度も24.2%から19.9%へ低下傾向が続くなど財務体質の改善が着実に続いている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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