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【注目トピックス 経済総合】滴滴出行のウーバー中国事業買収、商務部が「待った」

2016年8月3日 13:05

配車アプリ市場での大型買収に対し、中国政府が「待った」をかけた。商務部の沈丹陽・報道官は2日、配車アプリ中国最大手の滴滴出行による米ウーバー・テクノロジーズ中国事業の買収計画について、申請を受け取っていないとコメント。「独占禁止法」で規定する「経営者集中申告」を行わなければ、合併は認められない方針を示した。現地メディアが3日伝えた。
「経営者集中申告」とは、中国の「独占禁止法」に定められた行政手続き。一定規模以上の企業が合併や買収を行う場合に申告を義務付け、それによって市場の公正な競争を排除・阻害する恐れがないかどうか商務部が審査を行うものだ。沈報道官は2日の記者会見で、今回の合併には「申告が必要」との見解を示している。
ただ、滴滴出行はこの発言に対し、現時点で自社もウーバー中国事業も利益を計上していない点を強調。また、「両者ともに前年度の売上高が申告の基準に達していない」と反論した。
専門家は両者の主張を受け、「滴滴側に譲歩が必要」との見解を示している。ウーバー中国事業の売上高が「経営者集中申告」の条件に達していない場合でも、両者の合併によって市場競争が阻害される懸念がある場合には、中国当局は調査を行う必要があると指摘。また、今回の合併が市場の関心を集める中で、「滴滴出行はグルーバル企業として、積極的に情報開示に応じるべき」と述べた。
政府は「経営者集中申告」に関する規定の中で、◆すべての合併当事者の前会計年度の世界売上高が合計で100億人民元を超え、かつ少なくとも2者の前会計年度の中国売上高がそれぞれ4億人民元を超える場合、◆すべての合併当事者の前会計年度の中国売上高が合計で20億人民元を超え、かつ少なくとも2者の前会計年度の中国売上高がそれぞれ4億人民元を超える場合——、申告を義務付けている。
滴滴出行は1日、ウーバー中国事業を買収することで合意したと発表。ウーバーが中国展開するブランドや業務、データ資産などをすべて買い取った上で、ウーバーの中国事業を統合する。買収金額は明らかにされていないが、日本円で数千億円相当に上るとみられている。
滴滴出行は、配車サービスで中国市場の覇権を競っていた滴滴打車と快的打車の経営統合によって昨年誕生。契約ドライバー1500万人、登録ユーザー3億人を擁し、中国のオンライン配車サービス市場でシェア85%を有する。一方でウーバーも近年、中国市場の開拓を加速させており、両社は中国でし烈な競争を繰り広げてきた。今回の合意は、値引き合戦などの消耗戦を避けたい両社の思惑が背景にあったとみられる。

【亜州IR】

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