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【注目トピックス 日本株】KDDI Research Memo(8):中期経営目標では営業利益年平均成長7%の達成を目指す

2016年9月13日 17:14

■業績動向

(4)KDDI<9433>の中期経営計画

決算発表と同時に2017年3月期から2019年3月期までの3ヶ年の「中期目標~19.3期に向けて~」を発表した。その内容は、端末、料金、ネットワークの同質化が進行している状況下で、「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革」を事業運営方針として、期待以上のお客さま体験価値を提供することで選ばれる企業となり、持続的な利益成長と株主還元の更なる強化の両立を目指すというもの。

連結営業利益年平均成長率(CAGR)7%(2019年3月期営業利益1兆円)、au経済圏流通総額2兆円超を財務目標として掲げ、事業成長に向けたM&Aを3年間累計で5,000億円規模実施することを見込んでいる。一方、株主還元については、最低限のコミットメントとして配当性向を30%超から35%超へ引き上げると同時に、成長投資とのバランスにより自己株式取得を実施する計画。なお、取得した自己株式については、発行済株式数の5%を目安として、超過分は消却する方針となっている。

具体的な事業戦略として、従来の国内通信の持続的成長に加えて、au経済圏の最大化とグローバル事業の積極展開を行うことにより、新たな成長軸の確立を目指すことを挙げている。

a)国内通信事業の持続的成長について
今後の市場や事業環境の変化に対応すべく、3M戦略のうち、特にマルチデバイス、マルチユースを本格的に推進する。具体的には、1)タブレットなどのスマートデバイスをさらに浸透させる、2) IoT※に対する取り組みを強化する、3)さまざまなデバイスの連携による新たな体験価値の創造に取り組む——ことにより、端末、料金、ネットワークの均質化が進み、au契約者数(ID)の拡大が難しくなるなかで、ユーザー1人当たりの利用料金であるARPAの拡大を図り、au契約者数×ARPAの最大化を目指す。

※Internet of Thingsの略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳される。あらゆるモノが通信機能を持ってネットワークにつながり、センサーが収集したデータを送信したり、クラウド上のデータを活用したり、またはそれらのデータをもとに自動制御を行ったりすることを指す。

b) au経済圏の最大化
非通信領域において成長軸を確立するために、通信企業からライフデザイン企業への変革を目指す。従来の通信サービスに加え、決済・物販・エネルギー・金融サービスなどのauライフデザインとして総合的に提供すると同時に、お客さま体験価値を提供する基盤の強化(ユーザーとのタッチポイントであるオンラインのauスマートパスとオフラインのauショップを強化、オムニチャンネル化を推進)を行い、au顧客基盤上の新たな経済圏である「au経済圏」※の最大化を目指す。

※オンラインコンテンツ、オフラインのコンビニエンスストア、実店舗での決済に加えて、コマースや金融サービスを含むauの顧客基盤上のオフライン・オンラインサービス。

具体的な戦略は、auの顧客基盤上で、1)誰もが利用しやすい決済プラットフォームの提供、2) DMP※の構築とビッグデータの利活用、3) au WALLETポイントの循環モデル——により、2019年3月期末に、2兆円超の流通総額を目指す。

※Data Management Platform: データマネジメントプラットフォーム。

c)グローバル事業の積極展開
グローバルコンシューマ事業においては、連結子会社KDDI Summit Global Myanmar Co.,Ltd.がミャンマー国営郵便・電気通信事業体 (MPT) と共同で行っているミャンマー通信事業においては、同社がこれまで国内外で培った事業経験と技術力を生かし、同国の経済や産業の発展及び国民生活の向上に貢献するとともに、同社のグローバル事業における柱になるように注力するほか、2016年3月に連結子会社化したモンゴル国内携帯電話契約者シェアNo.1の総合通信事業者モビコムについても、同年5月のLTE導入を契機に、事業のさらなる成長を目指す。

加えて、法人向けグローバルICT事業においては、収益力の強化と事業基盤の拡大を継続することで、グローバル事業の拡大を目指す。特に、主力のデータセンター事業は、2016年夏英国ロンドンに2.3万平方メートルの大規模データセンターを開業する予定となっており、今後も主要ハブにおいて接続性の高いプレミアムデーターセンター事業者として収益力の強化と事業基盤の拡大を図る戦略。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

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