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【注目トピックス 経済総合】中国の輸入額2年連続減少なら過去25年間で初【世界の金融市場シナリオ分析、中国のヤバイ経済学編(5)】

2016年9月23日 17:14



中国・国税関総署が発表した7月の貿易統計によると、米ドルベースの輸出額は前年同月比4.4%減の1847億ドル、4カ月連続での前年割れとなっている。一方、輸入額は同12.5%減の1324億ドルと、こちらは実に21カ月連続での前年同月割れとなっている。中国GDPはこれまで輸入額との連動性が高かったが、足元では乖離が広がっており、今後はGDPの減少という形で中国景気減速が表面化していく見通しだ。

中国輸入額が年間でマイナスとなったのは、1981年以降では5回しかない。7月までの状況(前年同期比約10%減)から見て、2016年も輸入額はマイナスとなる公算が大きいだろう。資源価格の下落などの影響はあろうが、ここ25年間で2年連続マイナスとなるのは初めてのことになる。経済状況の悪化も、少なからず影響していると考えられよう。

82年の減少は経済調整政策実施の影響、90年は天安門事件の翌年、98年はアジア通貨危機、そして2009年はリーマンショックと、大きなネガティブイベントがあった。今回の輸入減少にはこうした特殊要因はなく、構造的な経済縮小の始まりとも考えられるところだ。

中国の輸入減少は、内需の低迷に加えて、国内の人件費上昇による輸出競争力の低下も一因とみられる。安価な製品を大量に輸出する仕組みが成り立ちにくくなっており、それに伴い部材の輸入が減少している状況も想定できる。こうしたことから、輸入の減少は今後の輸出の減少につながるともみられ、中国の貿易額は今後も一段と減少する余地があろう。

執筆
フィスコ取締役 中村孝也
フィスコチーフアナリスト 佐藤勝己


【世界の金融市場シナリオ分析】は、フィスコアナリストが世界金融市場の今後を独自の視点から分析、予見する不定期レポートです。今回の中国経済についてのレポートは、フィスコ監修・実業之日本社刊の雑誌「Jマネー FISCO 株・企業報」の次回号(2017年1月刊行予定)の大特集「中国経済と日本市場(仮題)」に掲載予定です。


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