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【注目トピックス 日本株】イグニス Research Memo(1):「ぼくとドラゴン」の好調持続により2016年9月期の通期予想を増額修正

2016年9月28日 16:01

イグニス<3689>は、スマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営・販売を手掛けている。主に広告収入による「無料ネイティブアプリ」と課金収入による「ネイティブソーシャルゲーム」の2ジャンルを事業の柱とし、ゲーム及び非ゲームの領域で独自のポジショニングを確立している。日常的に利用する高品質なツール系アプリなどを無料で提供することにより、ダウンロード数及びMAU (Monthly Active Users)※1の拡大が同社の成長をけん引してきた。前期(2015年9月期)からは、これまでの小規模アプリ中心から、コミュニケーション領域などライフタイムの長い中・大規模アプリ※2へ注力することによる収益構造改革に取り組んでいる。転換期に当たるところに、急激な環境変化の影響(小規模アプリの収益化の難易度が上昇)が重なったことから業績が一旦後退する局面を経験したが、順調に立ち上がった「ぼくとドラゴン」(ネイティブソーシャルゲーム) が足元で好調に推移しており、同社は新たな成長ステージを迎えた。

※1ある月に1 回以上、アプリの利用があったユーザー数(重複も含む)。
※2同社では開発期間に応じて、無料ネイティブアプリを小規模アプリ(1ヶ月未満)、中規模アプリ(1ヶ月超3ヶ月未満)、大規模アプリ(3ヶ月超)に分類している。

2016年9月期第3四半期累計期間(2015年10月−2016年6月)の業績は、売上高が前年同期比260.3%増の4,035百万円、営業利益が1,202百万円(前年同期は313百万円の損失)と大幅な増収増益(黒字転換)となり、営業利益は同累計期間における最高益を更新した。期初から好調を持続している「ぼくとドラゴン」(ネイティブソーシャルゲーム)が第3四半期に入ってからも順調に伸びており、大幅な増収増益に寄与した。また、損益面でも、「ぼくとドラゴン」を中心とした戦略的な広告展開や本格的なテレビCMに向けたテストマーケティングを実施したが、累計期間における営業利益率は約30%の高い水準を確保している。

2016年9月期の業績予想について同社は、第3四半期までの実績や足元の状況等を勘案して3度目の増額修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比127.4%増の5,500百万円、営業利益を1,200百万円(前期は38百万円の損失)と前期からの大幅なV字回復を見込んでいる。ただ、利益予想が第3四半期までの実績から判断して明らかに低い水準に抑えられているのは、来期以降の業績拡大に向けて、広告宣伝費の積極投入や新サービスの事業化に向けた費用など、大規模な先行投資を見込んでいることが理由である。特に、広告宣伝費については、検討していたテレビCMの全国放映は当面見合わせとなったものの、それに替わる手段(テストマーケティングで制作した素材による動画広告等)により高い水準での投入を予定しているようだ。

弊社では、来期(2017年9月期)の業績を予想するに当たって、長期的な目線で言えば、「ぼくとドラゴン」がどこまで好調を維持できるか、2本目の収益の柱として期待される「with」※1の本格的な収益貢献化に向けた進捗がポイントになるとみている。また、現時点で具体的な開示はないが、新サービスの事業化に向けた取り組みにも注目している。一方、短期的な目線では、今期ヒットした「beaker」のようなカジュアルゲームなど、いかに多層的な収益を積み上げられるかも重要なテーマとなるだろう。「ぼくとドラゴン」はロングセラーゲームとしての足場を固めつつあるものの、今期のような高い伸び率は期待できないなかで、緩やかなペースで立ち上がってきた「with」や足元で順調に伸びている「U-NOTE」※2のほか、新たに立ち上がった「LINE怪盗にゃんこ」※3などによる収益貢献により、一定水準の業績の伸びを確保することは可能であるとみている。

※1出会い・婚活マッチングサービス
※2 2015年10月に買収したキュレーションメディア
※3 6月30日より開始したカジュアルゲーム(LINEとの協業第1弾)

■Check Point
・第3四半期は大幅な増収増益で、営業利益は最高益更新
・通期予想は3度目の増額修正、過去最高業績の更新を見込む
・来期以降は新サービスの事業化に向けた取り組みにも注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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