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【注目トピックス 日本株】イデアインター Research Memo(2):為替の影響で経常減益だが、注力分野で売上高が順調に拡大

2016年10月6日 15:06

■2016年6月期決算の分析

イデアインターナショナル<3140>の2016年6月期決算は、売上高6,160百万円(前期比3.2%増)、営業利益182百万円(同26.7%減)、経常利益148百万円(同9.8%減)、当期純利益223百万円(同116.0%増)となった。営業利益と経常利益は円安の影響で前期比減益となったが、当期純利益は繰延税金資産を86百万円計上したため、前期に比べて倍増した。

期初予想との比較においても前期比較と同じ傾向が読み取れ、売上高は計画に近接も、営業利益・経常利益は約30%の未達となった。当期純利益については繰延税金資産の計上で超過達成することができた。売上高が計画に対して未達となった要因は、新規出店数が計画の10店に対して7店にとどまった一方、退店数が7店と期初の想定よりも多くなったことだ。新規出店の各店舗の収益は想定通りで推移したものとみられる。

売上高を事業セグメント別にみると、住関連ライフスタイル商品製造卸売事業(以下、「卸売事業」)において前期比4.0%増収、住関連ライフスタイル商品小売事業(以下、「小売事業」)において同1.9%増収となった。卸売事業では、前期に引き続きホットプレートが好調で、ホットプレートを含むキッチン雑貨の卸売上高は前期比51%増となった。小売事業では店舗のスクラップ・アンド・ビルドを加速させたため増収率は低くなったが、注力しているトラベルショップの売上高が堅調に伸びたほか、EC(Eコマース)売上高(自社ECと他社ECの合計)も前期比29.4%増と大幅増収となった。

利益面では、為替レートの変動に大きく左右された。同社はドル建てコストで海外生産したものを日本に輸入・販売する流れとなっているため、ドル円レートにおいて円高メリットを享受する収益構造となっている。四半期ベースの動きとしては第4四半期に円高が進行して売上総利益率が大きく改善する局面もあったが、年間を通じて見れば、第1四半期から第3四半期までの9か月間の平均為替レートが前期比約6%の円安となった影響が強く残った。この結果、通期ベースの売上総利益率(返品調整引当金調整後)は、前期の43.8%から42.8%へと低下し、売上総利益の実額は2,612百万円から2,637百万円へと1.0%増で着地した。

販管費は2,454百万円と前期の2,363百万円から3.9%増加した。同社はすでにリストラ期からトップライングロースを伸ばすステージへと移行している。2016年6月期は全般的な費用の増加を抑制する一方で、広告宣伝費は前期よりも大幅に増加させた。販管費の増加分はほぼ広告宣伝費の増加分で説明がつくと弊社ではみている。この販管費の増加が結果的には営業利益を圧迫し、営業利益は前期の249百万円から182百万円へと67百万円(26.7%)減少した。

当期純利益は、繰延税金資産を86百万円計上したことにより、同額だけ押し上げられて223百万円となった。繰延税金資産の計上に当たっては、将来の回収可能性が検討されなければならない。回収可能性の検討とは、将来、繰延税金資産を取り崩す(すなわちそれだけ税負担が重くなる)ときに、それをカバーしてなお当期純利益が黒字になるだけの利益を計上できるという見通しが立つかどうかの検討だ。同社が今回その条件をクリアして繰延税金資産を計上したことは、同社において黒字体質が定着したことが、監査人の視点からも認められたということを意味している。

弊社では2016年6月期決算について、内容においてはポジティブに評価できる決算だと考えている。最も大きな理由は、同社が注力する分野(卸売のキッチン雑貨、小売りのトラベル用品店舗、EC強化など)の売上高が、狙い通りに推移していることだ。弊社では、今の同社にとってはトップライングロース(売上高の成長)が最も重要だと考えている。利益面は大幅減益となったが、理由は明確(為替レート)であり、それに対する対策(為替レートを130円前提として価格戦略、費用構造を見直し)を済ませている。販管費は広告宣伝費を除いた部分では、しっかりとコントロールされている。こうした経営状況が維持されれば、今後はトップライングロースが確保されれば利益はきちんとついてくると弊社では考えている。そのトップライングロースを狙い通り生み出せる力を同社は有しているということだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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