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【注目トピックス 日本株】ピクスタ Research Memo(3):ライトユーザーにとっても利用しやすい価格・プラン設定

2016年10月11日 16:02

■ストックフォト事業の現況

(1)事業モデル

ピクスタ<3416>の事業は、デジタルマーケット素材のマーケットプレイス「PIXTA」の運営だ。インターネット上に開設したPIXTAという市場に、クリエイターから多くのデジタル素材(現状は写真、動画及びイラスト)を集め、それらを必要としているユーザー(個人・法人)に販売するというものだ。同社はPIXTAに投稿された素材のうち、実際に販売された素材について、クリエイターに対してコミッションを支払う。すなわち、素材の売上が同社の売上高となり、クリエイターへの支払コミッションが仕入原価という構造だ。

a)デジタル素材の仕入とコミッション
商材であるデジタル素材は、プロフェッショナル及びアマチュアのクリエイターからの投稿によって成り立っている。同社がクリエイターに支払うコミッションは、クリエイターの登録状況や販売実績などによって、販売価格の22%~58%の範囲に設定されている。以上は単品販売の場合であり、定額制による販売の場合や、当該素材について購入者がエクストラライセンスで購入した場合には、別のコミッション率が適用される。

b)販売先と販売代金
デジタル素材販売の料金プランは大きく2つだ。1つは“単品販売”で、利用者が1点ごとに購入する形式だ。もう1つは“定額制販売”で、月次(30日)更新と1年更新を選択でき、さらに最大購入(ダウンロード)数でも選択が可能となっている。

競合他社の例を見ると、定額制は各社とも採用しているが、海外勢は複数素材のパック料金を採用しているケースが多く単品販売のケースは少ない。価格水準では、全体的には同社が最も割安な水準にあると弊社では判断している。単品販売と併せて、個人や一般企業などのライトユーザーにとっては最も利用しやすい価格・プラン設定と言える。

c)コスト構造
同社のコスト構造は、基本的にはeコマース(EC)のそれだ。すなわち、売上高の拡大に比べて費用の増加のペースは緩やかであり、売上高が一定のラインを超えると利益率が急速に拡大するという構造だ。弊社では、他のEC企業の例や同社のビジネスモデルの特性などに照らして、20%程度には無理なく到達できると考えている。ただし、現在、同社はまだ成長投資のステージにあるため、利益率改善について過度な期待をかけるのは避けるべきであろう。

同社の費用構造を見ると、仕入原価はクリエイターへのコミッションであり、これは変動費的性格を持つ。コミッション率が低下基調にある背景には、途中でコミッション率の改定を行ったことと、定額制利用者数が増加してきていることがある。コミッション率はクリエイターの投稿数にも影響するため、極端に絞り込むのは難しいと思われるが、定額制利用者数の増加が続けば、今後も仕入原価の構成比の低減基調は継続すると弊社ではみている。

サーバーコストは固定費と変動費の両方の性格を持っている。素材点数の増加によってこの費用も増加が予想されるが、直線状ではなく階段状に増加するイメージだ。

人件費は固定費の性格が強いが、同社は人員増強を図っている段階にあるため、対売上高比率は当面は大きく下がらない見通しだ。現在主に増強しているのはエンジニアだ。人手不足ということもあって採用コストも無視できないレベルでかかるケースがある。同社は低コストで優秀なエンジニアの採用のためにベトナムに開発拠点を設立した。中長期的にはこうした施策も利益率アップに貢献してくると期待される。

広告宣伝費は変動費だ。過去の推移を見ると売上高の7%~8%程度で推移していることがわかる。媒体としてはインターネット広告が中心となっている。同社の特徴は、販売促進につながるSEO対策などを自社で行っている点だ。費用を抑えながら効率的なマーケティングを目指している。

“その他”の構成比が高くなっているが、この中には業務委託費や一過性の費用など、性格の異なる様々なものが含まれている。2016年12月期第2四半期においては、ベトナム子会社の設立および運営に関する費用もここに含まれている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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