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【注目トピックス 日本株】アキュセラ Research Memo(2):「眼疾患に革新的な治療薬・医療技術をもたらし、社会に貢献する」

2016年10月12日 15:49

■会社概要

(1)沿革

アキュセラ・インク<4589>は眼科領域に特化した医薬品の開発を行うことを目的に、研究者であり眼科臨床医であった窪田良(くぼたりょう)博士が2002年に米国シアトルにて創業した会社で、2014年2月に東証マザーズに上場を果たしている。創業来「眼疾患に革新的な治療薬・医療技術をもたらし、社会に貢献する」という経営理念を掲げ、事業活動を行っている。

2006年に視覚サイクルモジュレーション技術を用いた治療薬「エミクススタト」の開発を開始、2008年には大塚製薬(株)(大塚ホールディングス<4578>グループ会社)と地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄斑変性を治療対象とした「エミクススタト」の共同開発及び販売契約を締結したが、臨床第2b/3相試験の結果を受けて2016年6月に同契約を解消している。また、同時に緑内障治療薬候補として大塚製薬が開発した「OPA-6566」に関する契約も解消した。現在は「エミクススタト」について、増殖糖尿病網膜症に対する臨床第2相試験、スターガルト病および中期加齢黄斑変性に関する研究を独自で行っているほか、2016年に入って技術導入した白内障・老眼(老視)治療薬候補となる「ラノステロール」、網膜色素変性に対して遺伝子治療である「オプトジェネティクス」の非臨床での開発を進めている段階にある。

(2)経営陣

同社の経営体制は2015年に刷新され、眼科領域のグローバル企業で活躍してきた人材が結集した体制となっている。例えば、2015年8月に研究開発担当上級副社長として任命されたルーカス・シャイブラー氏は眼科領域の医薬品大手ノバルティス(NYSE)の元医薬品開発の責任者で、アルコン(NYSE)(2011年にノバルティスが買収)でも引き続き眼科部門を指揮してきた経歴を持ち、業界では著名な人物である。

また、同年5月に最高事業責任者として任命されたテッド・ダンス氏は眼科医薬品大手のアラガン(NYSE)のアジアパシフィック法人のプレジデントを歴任する(東京在住7年)など眼科領域で30年以上の経験を持ち、最高財務責任者として任命されたジョン・ゲブハートを含め、現在4名の経験豊富な経営陣によって、事業が進められている。

(3)眼疾患領域の市場動向と同社の研究開発戦略について

世界の眼科医薬品の市場規模は2011年の約1兆8,000億円から2023年には3兆5,000億円と年率6%の成長が予測されている※。同期間の医薬品全体の成長率は3%程度と予測されており、眼科医薬品は業界の中でも成長性の高い領域と位置付けられている。世界の人口が増加していることに加えて、高齢化の進展に伴い加齢黄斑変性や白内障、その他網膜疾患などの患者数が増加の一途をたどっていることが背景にある。

※Visiongain, Ophthalmic Drugs: World Market Prospects 2013-2023, p45

こうしたことを背景に、ここ数年はメガファーマの眼科専門企業に対するM&Aが活発化しているほか、新規参入を図るベンチャー企業も増加する傾向にあり、医薬品業界の中でも注目される領域となってきている。一方で、開発プロジェクトの成功率が低いことも特徴となっている。

こうした市場環境下において、同社の研究開発戦略は、眼科領域に特化したアンメット・メディカル・ニーズへの対応が求められる眼疾患に特化し、革新的な治療法を確立することを目指している。開発を進めていくに当たっては、ヒトでのPOC※を取得した段階において販売パートナーとの契約交渉を行い、共同開発を進めながら早期の上市を目指していくことになる。

※POC(Proof of Concept)基礎的な研究で検証された薬剤候補の安全性や有効性が、実際にヒトへの投与試験により証明されること。

また、同社の開発ポートフォリオは失明の主要原因となる疾患を対象としている。従来から開発を進めている加齢黄斑変性や糖尿病網膜症に加えて、2016年からは白内障や網膜色素変性の治療薬候補についても新たな開発パイプラインに加わり、現状では失明原因とされる大半の疾病を対象とした開発を進めていることになる。これらの眼疾患に関しては未だ革新的な治療法が確立されていないのが現状であり、開発に成功すれば同社は眼科領域において世界でも有数の企業となる可能性もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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