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【注目トピックス 日本株】丸運 Research Memo(4):2022年3月期はエネルギー輸送での輸送数量増加が大きく寄与し、経常増益を確保

2022年6月20日 15:24

■業績動向

1. 2022年3月期の業績概要
丸運<9067>の2022年3月期の連結業績は、営業収益が46,705百万円、営業利益が665百万円(前期比0.7%増)、経常利益が773百万円(同4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が465百万円(同2.1%減)となった。2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、営業収益の増減率は公表していないが、2021年3月期実績を遡及修正して算出した場合、4.4%増収となる。また、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、営業収益は2,950百万円減少した。海外物流でのEV関連貨物の取扱数量増加などの増収要因はあったものの、貨物輸送での自動車関連貨物の数量減少やテクノサポートでの油槽所関連の一部受託終了などの影響を受けた。経常利益については、エネルギー輸送での輸送数量増加が大きく寄与した。

分野別で見ると、一般貨物はBtoBビジネスであることから、コロナ禍に伴う社会活動制限の影響を受けた。流通加工は天候の影響を抑えるために、加工業務に注力した。なお、加工業務は将来的にスーパーやコンビニエンスストア関連ビジネスが拡大することが見込まれている。また、分野・セグメントにかかわらず、昨今の原油価格の急騰を背景にした燃油費上昇の影響を受けた。指標となるWTI原油先物価格は高止まりとなるなど下落する気配が感じられず、収益を圧迫する要因として懸念される。同社では、燃油費が上昇した場合に備えてサーチャージ制度を導入しているが、大口顧客は理解し応じるものの、中小顧客には導入しきれていないようで、さらなる推進を期待したい。

(1) セグメント別動向
a) 貨物輸送
貨物輸送の営業収益は27,579百万円、セグメント利益は前期比14.0%減の522百万円となった。海上コンテナ不足により航空貨物の取扱いが増加したが、半導体等の部材不足による自動車関連の物流が減少した。利益面では、物流センターの収益力が向上したほか、運賃改定が寄与したものの、原油価格高騰による燃油費の上昇が損益に大きく影響した。具体的な取り組みとしては、運賃改定や既存顧客との取引深耕、新規顧客獲得及び国際貨物輸送を含めた取引強化などを推進した。

b) エネルギー輸送
エネルギー輸送の営業収益は15,293百万円、セグメント利益は前期比25.6%増の250百万円となった。石油部門では、コロナ禍からの需要回復があったものの、石油製品の内需が減少傾向にあることから、輸送数量は同0.7%増にとどまった。一方、潤滑油・化成品部門は、コロナ禍からの回復により、主要顧客の輸送数量が同3.6%増となった。また、石油部門、潤滑油・化成品部門ともに、運賃改定が寄与した。

c) 海外物流
海外物流の営業収益は1,968百万円、セグメント損失は37百万円(前期は0百万円の損失)となった。主力の中国で製造業が全体的に回復基調にあること、高級EV関連のアルミ製品取扱数量が増加したことによる取引拡大があったものの、国際的な半導体不足や中国のゼロコロナ政策に伴う主要顧客の稼働減、人件費増加などが損益に大きく影響した。

d) テクノサポート
テクノサポートの営業収益は1,836百万円、経常利益は前期比22.2%減の42百万円となった。製油所関連の定期修理工事が伸長したものの、油槽所関連が一部受託終了したマイナス要因を補いきれず、全体では減収減益となった。

e) その他
その他の営業収益は27百万円、セグメント損失は4百万円(前期は38百万円の損失)となった。

(2) 財務状況
2022年3月期末の資産合計は前期末比1,949百万円減少し39,106百万円となった。このうち流動資産は同1,103百万円減少したが、主な要因は現金及び預金が1,104百万円、営業未収入金及び契約資産が301百万円減少したことなどによる。また、固定資産は847百万円減少、投資その他の資産は193百万円減少した。負債合計は前期末比2,215百万円減少し14,983百万円となり、純資産合計は同265百万円増加し24,122百万円となった。

一方、財務体質は良好である。有利子負債を抑える傾向にあり、財務面は安定している。また、2022年3月期末の自己資本比率は60.8%(前期末は57.4%)と改善している。

2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績予想については、営業収益で前期比1.7%増の47,500百万円、営業利益で同54.9%減の300百万円、経常利益で同48.3%減の400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同37.6%減の290百万円を見込んでいる。基幹システム更新による減価償却費増加を主因として、増収減益の予想となっている。

既述のとおり、コロナ禍に伴う個人消費及び設備投資は回復基調にあり、事業環境は堅調な推移が見込まれている。海外事業については、主力の中国でロックダウンによる景気落ち込みが懸念されるものの、景気悪化の際には大規模な経済対策が実施されてきた経緯がある点を留意したい。また、原油価格高騰により燃油費がさらに上昇した場合、収益を圧迫する可能性があることにも注意したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)

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