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【注目トピックス 日本株】フェローテク Research Memo(9):中期経営計画目標を修正。2024年3月期の営業利益400億円が目標(2)

2022年6月24日 15:39

■フェローテックホールディングス<6890>の中長期の成長戦略

4. 戦略製品の見通しと施策
(1) 石英製品
石英製品の売上高は、2024年3月期に27,660百万円(2022年3月期比30.4%増)を目標としている。半導体製造装置メーカーやデバイスメーカーの高水準の新規投資に加え、消耗品需要の底堅さが顕著である。半導体製造装置市場は2022年~2023年へ向けてもプラス成長の見通しで、中国の浙江省杭州・常山、江蘇省東台、日本の山形市に工場を配置し、増産を継続中である。東南アジア顧客の要請に基づき、今後マレーシア新拠点でも生産を計画している。

(2) シリコンパーツ
シリコンパーツの売上高は2024年3月期に19,222百万円(同124.4%増)を見込んでいる。半導体プロセスの微細化が進むなか、シリコンウエーハと熱膨張係数が同一で高純度なシリコン製部材への切替え需要が拡大している。このため半導体製造装置メーカーやデバイスメーカー向けの顧客需要に対応し、同製品製造子会社(銀川)において第三者割当増資を実施し、大幅な生産能力増強を実施中である。中国の寧夏省銀川、浙江省杭州、常山に工場を配置している。なお、シリコンパーツ及び石英坩堝を製造する銀川における製造子会社は、中国市場での上場を準備している。

(3) セラミックス
セラミックスの売上高は2024年3月期に24,782百万円(同31.7%増)を見込んでいる。国内では、2022年10月竣工を目標に石川第二工場を建設中で、FC/MC増産体制を強化していく。また東南アジア顧客の要請により、今後マレーシアの新拠点でファインセラミックス(FC、売上全体の約80%)の生産も計画中である。FCについては、国内海外とも半導体製造装置部品の販売が好調であることから、中国浙江省の杭州工場では、生産能力増強に対応中である。マシナブルセラミックス(MC、売上全体の約20%)では、国内で海外半導体検査治具用セラミックス部品の販売が大幅に増加している。また、今後はレーザー加工(高付加価値)品の販売をさらに強化していくとしている。

(4) CVD-SiC
CVD-SiCの売上高は2024年3月期に4,829百万円(同62.3%増)を見込んでいる。CVD-SiCは、日本における「材料・加工・コーティング技術」の開発優位性が強みとなっている。岡山工場では開発・量産を担っており、第2棟を追加し、増産を予定している。日米半導体製造装置向けの需要増に対応し、熱処理炉、エッチャーパーツなどの対応に向け新規採用にも注力している。中国顧客の中期的な成長に連動した生産能力整備も重点課題としている。

(5) 真空シール・金属加工
真空シール・金属加工の売上高は2024年3月期に33,425百万円(同143.4%増)を見込んでいる。真空シールは、半導体製造装置向け新規投資の需要が堅調に推移する見込み。また、中国・米国市場などを中心に、金属加工受託ビジネス(真空チャンバー、ロボットパーツ他)も大幅に伸長する予想となっている。中国では杭州、常山に量産拠点を構えるが、今後、金属加工受託ビジネスの拡大が想定されるため、常山での大規模な生産能力増強に加えて、国内及びマレーシアでも生産を計画している。

(6) 部品洗浄
部品洗浄の売上高は2024年3月期に15,944百万円(同64.8%増)を見込んでいる。現在は、中国国内に特化した事業であり、半導体顧客を中心とした需要拡大に連動して毎年順調に事業規模を拡大している。半導体マテリアル製品と同様に、顧客の生産稼働に連動する「ストック型」事業のため、安定した売上の確保がしやすい。したがって、今後も事業拡大が堅調に続く見通しである。中国では2022年で5拠点9工場を整備し、増産対応を継続していることから、中国国内での同社シェアは約60%に迫っているようだ。

(7) 再生ウエーハ
同事業は2022年3月期に立ち上がったばかりで、同期間中の売上高は98百万円であったが、2024年3月期には1,325百万円を計画している。中国半導体国産化の加速によりウエーハ再生需要が急増している。12インチを中心に旺盛な顧客需要に対応するため、段階的に増産を進め、2024年3月期中に月産20万枚の体制を構築する予定となっている。ウエーハ事業のリソース、洗浄事業のノウハウを転用していく。被膜除去プロセスは、パートナーと技術提携で推進する。設備投資資金は、これまで生産子会社「安徽富楽徳長江半導体材料股フン有限公司」による2回の第三者割当増資を実施し調達済みである。

(8) サーモモジュール
サーモモジュールの売上高は2024年3月期に20,393百万円(同15.6%増)を見込んでいる。5G通信機器用途が引き続き好調となっている。そのほか、バイオ装置用途、半導体分野も伸長している。既存の自動車温調シート向けは減収基調であるものの、今後はカップホルダーなどのエクステリア用途のほか、自動運転等に使用されるカメラ向けやセンサー向けなど重要機能部品用途において、販売拡大を目指す。

(9) パワー半導体基板
パワー半導体基板の売上高は2024年3月期に28,951百万円(同241.7%増)を見込んでいる。東台にパワー半導体研究院を2023年3月期中に建設予定となっている。東台のパワー半導体基板工場は生産能力を拡大中で、2024年3月期以降も増収の見通し。同工場の月産能力は、DCB基板が 110万枚から160万枚へ、AMB基板は車載用途増によるAMB基盤の需要増による対応で、20万枚から45万枚となる計画だ。高耐熱・高強度のDPC基板も、光通信やパワーLED製品等への展開を強化する。なお江蘇省東台の子会社については、中国市場で上場させるための準備を進めている。

5. 設備投資計画
中期経営計画を発表した当初は、3年間(2022年3月期~2024年3月期)の設備投資を950億円としていた。しかし既述のように足元の需要が予想以上に強いことから同社では、この3年間の投資額を1,800億円(M&A検討分含む)へ増額修正した。急速に成長する市場の需要を捉えつつ、持続的な成長力を確保するため、短期・中期だけでなく、長期的な成長に向けた戦略投資を積極的に実行していく方針だ。

この1,800億円の投資については、「短期・中期投資」で約1,200億円を計画している。主に半導体分野、電子デバイス等を中心に市場拡大の機会を捉え、生産力増強へ積極的に投資する。その一方で、長期的な収益に貢献する「長期的な投資」に約600億円を計画している。主に、1)半導体分野の製品レンジ拡充、2)EV、新エネルギー車関連、3)新たな柱となる事業への投資、4)事業連関性や潜在的成長力等に照らしてM&Aなどに投資する計画だ。M&Aの投資額は、投資機会により変動するが、ROIC3年以内に5%以上を目途として検討する予定となっている。

一方で資金調達については、増資により193億円、中国子会社における累計増資額453億円を調達済みである。また、営業キャッシュ・フロー(当期純利益+減価償却費)で1,086億円を創出する計画となっている。運転資金を含めて必要分は、間接金融(金融機関からの借入れ)で賄う予定で、中国子会社のIPOによる調達は計画に含めていない。仮に必要分の全額を借入れとした場合でも、自己資本比率40%、D/Eレシオ※0.5倍程度の財務水準を維持する見通しである。

※D/Eレシオ=有利子負債 / 自己資本

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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