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【注目トピックス 日本株】サイネックス<2376>—地方創生を支援する「社会貢献型企業」を掲げ、17年3月期通期は増収増益を見込む

2016年10月25日 10:24

ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』10月24日放送において、サイネックス<2376>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■会社概況
サイネックス<2376>は地域密着型情報発信企業。50音別無料電話帳『テレパル50』の発行からスタートし、官民恊働による市町村の行政情報などを網羅した行政情報誌『わが街事典』を全国展開している。Webを活用してふるさと納税支援や地域特産品の販売なども行っており、地方創生を支援する社会貢献型企業を目指すことを経営方針に掲げている。

■事業概要
従来は「メディア事業」の単一事業体制であったが、2015年10月に郵便発送代行事業を手掛けるエルネットを連結子会社化したのをきっかけに、メディア事業と「その他の事業」との2事業セグメント体制とした。その他の事業の中身はエルネットの郵便発送代行事業である。

メディア事業はプリントメディア事業とITメディア事業とに分けられる。プリントメディア事業の内容は『わが街事典』や『テレパル50』などの紙媒体を取り扱う事業。現状は『わが街事典』及びその派生商品であるジャンル別便利帳と、『テレパル50』とで売上高を2分している。

ITメディア事業はWebサイトを活用して地方経済活性化に貢献しようというもので、地域情報総合サイト『CityDO!』の運営などを行うメディア事業と、地域の特産品や旅行商品などをインターネットで販売するeコマース事業の2つから成り立っている。

2016年3月期のセグメント別売上構成比は、プリントメディア事業63%、ITメディア事業が27%、その他の事業が10%という構成であった(ただし、その他の事業は6ヶ月分のみの連結)。また、その中で『わが街事典』の売上高は、全社売上高の24%であった(派生商品は除く)。

■今後の成長性
『わが街事典』の発行数は年々増加してきており、2016年3月期は200版に達した。注
目すべきは内訳で、再版が過半を占めるようになってきている。これまでのところでは、過去に『わが街事典』を発行した自治体の約半数が再版を行っている。再版発行のサイクルは2~3年が一般的であるため、潜在的な再版需要自治体数は70%~80%に達するのではないかと考えられる。

『わが街事典』の発行自治体は650程度に達している。これらの自治体がすべて3年周期で再版を重ねていくと仮定するならば、年間215の発行数が得られることになり、現在の収益規模は維持できることになる。現実には再販のサイクルがもっと長い自治体や再販を行わない自治体もあるため、同社としては今後も新規発行の自治体を掘り起こしていく必要がある。新規自治体の掘り起こしは、後述するITメディア事業の商機拡大にもつながるため、その意味でも重要。

また、『わが街事典』の新規開拓余地は依然として大きいと考えられる。現状はまだちょうど1,750の自治体のうち650自治体と3分の1を開拓したにとどまっているため。
自治体の区分別発行割合を見ると、政令指定都市や中核市といった大規模自治体の発行割合が高く、市区部の発行割合は57.6%に達している。反対に町村部の発行割合は18.9%にとどまっている。

テレパル50
『テレパル50』は同社の創業事業であり、生活密着型地域メディアとして60年以上を経た現在でも、年間約1,200地区について約1,000万部を発行している。『テレパル50』は一般家庭に無償配布する50音別電話帳であり、事業モデルは『わが街事典』と同じだ。すなわち、広告枠を販売した広告料収入が同社の収入となる。『わが街事典』との違いは、地方自治体のような協働事業者がおらず、同社の独自企画で事業が進められるという点だ。そこで同社は、地元商工会との連携を図りながら、地域に密着した中小事業者向けに広告を販売することで、地域社会に不可欠な存在となることを目指した商品づくりが行われている。

商品性の面では、1)全通信キャリアの電話番号情報掲載、2)コンテンツの拡充、3)ユーザビリティ向上、などに注力している。コンテンツの拡充においては、行政情報や啓発記事を掲載し、『わが街事典』を補完する存在を目指している。ユーザビリティの点では検索性や使いやすさの面で常に進化を追求している。類似品にはNTT(日本電信電話<9432>)のタウンページがあるが、紙面づくりや情報の内容、コンセプトが大きく異なり、利用者の視点からは、競合よりもむしろ相互補完関係にあると言えると見ている。

ITメディア事業
ITメディア事業も経営方針に沿って運営されている。すなわち、地方にヒト・モノ・カネが行き渡って、地方経済が活性化するのをサポートしようというのが大きな目的だ。ITメディア事業の中身は、大きく2つに分けることができる。1つはメディア事業で、地域情報サイト『CityDO!』の運営やふるさと納税支援事業、ヤフー<4689>との業務提携に基づく広告代理店事業(『Yahoo!プロモーション広告』、『Yahoo!プレミアム広告』の販売)などがその内容となっている。

ITメディア事業の収益モデルは、その中身の事業によって異なる。eコマースの『わが街とくさんネット』やトラベル事業は売上高の一定割合が手数料収入として同社に落ちる仕組みとなっている。ヤフー事業は広告枠の販売でやはり代理店手数料を得る仕組み。

そうしたなかでユニークな取り組みがふるさと納税支援事業だ。これは、自治体がふるさと納税による収入(厳密には納税者からの「寄附金」)を獲得するためのプロモーション活動や、寄附金受付に関する事務業務の代行、寄附金に対する特典商品の管理・配送業務、及び決済業務など、ふるさと納税に関する一連の業務を一括して請け負うものだ。顧客は各自治体となり、同社は自治体から業務委託手数料を受け取るという事業モデルだ。初期費用はゼロ円で、完全成果型報酬制を採用し、自治体との共存共栄という基本姿勢を明確にしている点が、同社の経営方針にマッチしていると言える。

ふるさと納税の規模は足元急成長を遂げている。2014年7月に茨城県笠間市と契約したのを皮切りに、これまで60以上の自治体と支援契約を締結している。先週も神奈川県厚木市、秋田県大仙市と「ふるさと納税の受付等事務委託に関する協定書」を締結するなど、今後も同事業の増加が見込まれよう。

総務省によれば、2015年度のふるさと納税額は前年度比4.3倍の165,291百万円に達し、件数も同3.8倍の726万件となった。同社ではふるさと納税の規模が年間1,200億円~1,300億円にまで拡大してきたと推計していたが、現実はそれをはるかに上回っていたことになる。同社は、ふるさと納税支援事業は地方財政の健全化に直接貢献できる仕組みであるため、一括業務代行契約の獲得増に今後も注力する方針。

郵便発送代行(DM)事業
郵便発送代行(DM)事業は、2015年10月にウイルコホールディングス<7831>から当該事業を営む子会社エルネットの全株式を買収して参入した事業だ。ビジネスモデルは、日本郵便(株)が扱う“ゆうメール”について、スケールメリットを活かして大口割引契約に基づく特別料金で郵送する枠を仕入れ、その枠を使って割安に郵便を送る小口にして顧客(自治体や事業者など)に販売するというものだ

■足元の業績
2017年3月期第1四半期(16年4-6月)の売上高が前年同期比16.6%増の29.53億円、営業利益が前年同期比57.7%増の0.64億円、経常利益が前年同期比60.7%減の0.28億円、四半期純利益が前年同期比77.7%減の0.08億円だった。

ロジスティクス事業では、子会社エルネットの郵便発送代行事業が代理店を中心にDM発送の受注が堅調。また、子会社サイネックス・ネットワークのポスティング事業も新規顧客を中心に順調に推移。出版事業では、官民協働による行政情報誌「わが街事典」を静岡県富士市や鹿児島県薩摩川内市などで新たに発行し、第1四半期末における累計の発行自治体数は651となった。WEB・ソリューション事業については、ヤフーとの販売提携商品の代理店による取扱いの見直しによる受注減少が響いた。

17年3月期通期については、売上高が前期比9.2%増の130.00億円、営業利益が前期比9.6%増の7.20億円、経常利益が前期比11.5%増の7.20億円、当期純利益が前期比13.0%増の4.50億円を計画している。地方創生に貢献することを目的に地方自治体との協働を主たる事業としていることもあって、業績予想に対しては基本的に控え目なスタンスで臨んでいるものと弊社では見ている。

■株価動向
株価は700円割れ水準でのダブルボトム形成後にいったん、7月半ばには950円までリバウンドをみせる局面もあった。その後は800-850円辺りでのもち合いが続いていたが、10月に入りこれのもち合いを上放れてきている。目先は7月戻り高値辺りが意識され、これをクリアしてくるようだと、1月高値1076円が射程に入ってくる可能性がある。
ただし、流動性に欠けるため、エネルギー不足の面はある。週足の一目均衡表では遅行スパンは上方シグナルを発生させてきているが、ようやく雲下限を捉えてきたところ。雲上限は切り下がりをみせているが、依然として厚い雲のため、強弱感が対立しやすい面はある。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

<TN>

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