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【注目トピックス 日本株】プロパスト Research Memo(7):2023年5月期は、慎重な前提に基づき増収増益を予想

2022年8月3日 15:07

■今後の見通し

1. 2023年5月期の業績予想
日本経済は、コロナ禍が比較的落ち着いた状況が続くとの想定の下、経済活動の正常化が進むなかで、景気が持ち直していくことが見込まれる。しかし、円安や資源価格の上昇に伴うエネルギー価格や食料品の価格上昇が景気の下押し圧力となる可能性がある。プロパスト<3236>が属する不動産業界に関しては地価及び建築費がともに上昇しており、新築マンションの販売価格は一段と上昇する可能性がある。物価の上昇や海外の金融当局による利上げの動き等から金利上昇に伴う需要低下懸念はあるものの、供給が抑制されていることや販売価格の先高感などから、需要は底堅く推移することが見込まれる。

このような経済環境の下、同社ではこれまでと同様に首都圏エリアにおける駅近等の利便性の高いレジデンス物件を中心に仕入を行い、分譲開発物件についてはDINKS層を主たる顧客ターゲットとして捉えていく。同時に、賃貸開発物件やバリューアップ物件については富裕層やファンドを主たる顧客ターゲットとして事業展開を図る。物件取得については立地や価格に関しては売却想定価格を意識しつつ、より厳選したうえで取得する。同社の強みである創造デザイン力やプレゼンデザイン力を生かせる分譲開発物件の販売を進める方針だ。また、コストや建築期間等を抑制した賃貸開発物件に取り組むことで事業拡大を図る。さらに、首都圏エリアにおいて割安な収益不動産を精査して購入し、効率的に改修工事を行うことで既存建物の付加価値を高めたバリューアップ物件の売却を併せて展開する計画である。

同社では、2023年5月期の業績について、売上高21,129百万円(前期比19.4%増)、営業利益2,215百万円(同4.2%増)、経常利益1,741百万円(同3.0%増)、当期純利益1,309百万円(同15.3%増)の増収増益を計画している。都心部のなかでも需要が見込める物件を厳選して購入するとともに、現在保有している物件の売却活動を積極的に推進する方針だ。分譲開発事業について2023年5月期は端境期に当たるため売上・利益を計上する販売物件がないものの、2023年10月竣工予定のガレリア ドゥエル神田岩本町の販売予約状況は好調で、2024年5月期から業績に寄与することになる。一方、賃貸開発事業とバリューアップ事業は好調を持続することで、分譲開発事業の落ち込みをカバーする計画である。同社では例年、予想策定時点での保有プロジェクトを前提に慎重な業績予想を発表していることから、業績の下振れリスクは極めて小さく、最終的には予想を上回って着地する可能性が高いと弊社では見ている。

2. 2024年5月期以降の業績見通し
同社が属する不動産業界では、マンション価格の上昇に伴う契約率低下、2020年からのコロナ禍に伴う郊外への居住増加傾向、2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピック後の建設需要の落ち込みの影響等が懸念されるものの、低水準で推移する住宅ローン金利が下支え要因として期待されている。「建築着工統計調査報告」(国土交通省)によると業界の先行指標となる新設住宅着工戸数は、2018年度までの高水準からは減少し、加えて足下ではコロナ禍の影響を受けて落ち込んでいる。ただしコロナ禍が収束すれば長期的にはコロナ禍以前の水準で概ね横ばいでの推移が見込まれている。最近ではコロナ禍を避けて郊外の不動産を選択する動きも一部には見られたが、テレワークなど在宅時間の増加が住環境の見直しにつながるなかで、引き続き生活・社会インフラが整って利便性の高い都心部の魅力は大きく、コロナ禍の収束後は都心部の需要が郊外に比べて強いという二極化の動きに回帰すると見られる。

こうした経済環境の下、同社では強みである創造デザイン力やプレゼンデザイン力を生かせる分譲開発物件の取得を進める。また、コストや建築期間等を抑制した賃貸開発物件に取り組むことで事業拡大を図る。さらに、割安な収益不動産を精査して購入し、効率的に改修工事を行うことで既存建物の付加価値を高めたバリューアップ物件の売却を併せて展開する方針である。賃貸開発事業やバリューアップ事業では、今後はファンドが売却先に加わる予定であり、購買層がさらに広がる見通しである。同社では今後の業績に貢献すべく、駅近の好物件を積極的に仕入れ始めている。ただし分譲開発事業では、ガレリア ドゥエル神田岩本町が2023年10月に竣工するまでは、業績寄与は限定的にとどまる見通しだ。

不動産業界は足元では各社の業績は総じて好調であるものの、長期的には仕入力や事業展開の差によって、好調な会社と不調な会社の二極化が進行すると予想される。同社では、今後も事業エリアを限定することで、高収益の物件を確保する見通しだ。都心部で駅から徒歩5分程度の好立地物件にターゲットを絞り、買い付けの意思決定を迅速に行うことで他社に先駆けて好物件の仕入が可能になっている。物件としては、将来的には好立地の町工場が事業継承できずに売却に出されるとの見方もある。同社は、こうした物件の仕入力に定評のある企画力・デザイン力を加えることで、3事業がうまく補完し合い、2024年5月期以降も堅調な業績を維持できると弊社では見ている。

同社では対外的に中期経営計画を発表していない。同社の事業規模では業績が振れる可能性が大きいため、計画を発表すると投資家をミスリードする可能性があるとの経営判断によるものである。また、コロナ禍やウクライナ情勢など、外部環境の不透明感が強いなか、同社としては計画にとらわれず柔軟に経営したいとの考えもあるようだ。ただ、同社の経営方針を明確化し、投資家や従業員が同社の将来像を共有するためにも、中期経営計画の正式発表は有意義であると弊社は考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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