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【注目トピックス 日本株】エーバランス Research Memo(3):「グリーンエネルギー事業」と「太陽光パネル製造事業」を両輪とする(1)

2022年9月22日 17:03

■Abalance<3856>の会社概要

3. 事業内容
同社グループは、グリーンエネルギー事業と2021年6月期第2四半期より新たに加わった太陽光パネル製造事業を両輪とした、再生可能エネルギーの総合カンパニーである。グリーンエネルギー事業(太陽光発電所の販売・保有等、海外事業を含む)及び太陽光パネル製造事業(べトナム)を軸に、太陽光パネル製造分野では日系トップクラスに位置している。そのほか、光触媒事業、IT事業、建機事業を有しており、独自のシナジーを発揮している。

(1) グリーンエネルギー事業
同社グループでは、ソーラー発電に関する企画・開発から施工、O&M※1までを一貫して行う垂直統合型のワンストップソリューションを展開しており、近年ではストック型ビジネスによる安定収益基盤の強化を目的に、発電所の自社保有化による売電収入の拡大を推進している。そのほか、ソーラーパネル及び関連商材(パワーコンディショナ(以下、PCS)、蓄電池等)の仕入販売やソーラー発電所の販売(中古案件含む)なども行っている。また、エネルギー需要が旺盛な東南アジア圏や台湾などで現地企業との合弁等により、EPC事業※2やIPP事業※3なども行っている。

※1 O&M(オペレーション&メンテナンス):太陽光発電設備等の保守・管理サービス。データ解析を含む日常的な発電状況の把握及び監視、並びに定期点検を通じた設備性能の維持、事故の早期発見、部品・機器の交換等を適時実施している。
※2 EPC事業とは、設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)を含む、プロジェクトの建設工事請負事業のこと。
※3 IPP(Independent Power Producer)事業とは、自らが所有する発電設備で作った電力を電力会社に卸売する事業を指す。

顧客は、ソーラー発電所を保有する国内外のIPP事業者のほか、住宅用ソーラーパネル及び関連商材の卸販売会社や一般事業会社及び公共団体等(ソーラーパネル設置工事)となる。ソーラーパネルは、自社ブランド「Maxar(マクサ)(R)」を販売している。マクサブランドのパネルは性能、価格面ともに大手中国メーカー製と遜色はなく、変換効率が上回る製品もラインナップしている。PCSについては信頼性の高い大手メーカーから調達し、蓄電池については自社の開発チームで中国大手メーカーと共同開発している。ソーラー発電所の建設エリアとしては、北海道、東北から千葉圏を中心とする関東エリアのほか、近畿並びに九州エリアとほぼ全国的に展開しており、東日本エリアはWWB、九州エリアはバローズが主に手掛けている。

そのほか、蓄電池事業についても産業用・家庭用蓄電池に参入する構えである。同社はこれに先駆けて折り畳み式軽量モジュールをセットにしたポータブルバッテリー「楽でんくん」を自社開発し、2019年10月より販売を開始している。2021年3月には太陽光パネルの廃棄処理問題の解消に貢献すべく、リユース・リサイクル事業を行うPV Repowerを新設した。さらに、断続的グリーンエネルギーの平準化を目的としたグローバルイノベーション企業としてバーディフュエルセルズを新設し、未来の新エネルギーとして期待される水素エネルギー貯蔵システムの開発に取り組んでいる。

海外事業では、東南アジア諸国における現地の電力需要に応える複数のプロジェクトを手掛けている。東南アジアにグリーンエネルギーを届けることは、地域のインフラや社会生活を支える点で重要な国際貢献の意義を持っている。都市部を離れた地域によっては日が沈むと闇に包まれてしまう環境があり、そうした地域にもグリーンエネルギーの光を届けたいと同社は説明している。2022年6月にはWWBが、ホテル三日月グループの運営する複合型リゾート「ダナン三日月ジャパニーズリゾート&スパ」(ベトナム)に、屋根設置型の太陽光発電設備(VSUN製パネル、発電能力1MW相当)を設置したことを発表した。

(2) 太陽光パネル製造事業
太陽光パネル製造事業は、2021年6月期第2四半期から新規連結化したベトナムの太陽光パネルモジュールメーカーであるVSUNの事業となる。VSUNはFUJI SOLAR傘下の会社として2015年6月に設立され、日本の技術者のノウハウを注入しながら育成し、年間生産能力で2.6GWの規模にまで成長した。生産量は世界ランキング上位に入るとしており、日系企業のなかではトップクラスとなる。事業開始当初は欧州向けを中心に輸出していたが、ここ数年で米国向けも拡大し、成長を見せている。

また、VSUNの製品に関しては日本発の品質管理体制のもと、先進的な自動生産ラインで製造しており、品質及び信頼性において外部の評価機関からも高く評価されている。具体的には、英国グローバルメディアのAPAC Insiderが授与するAPACビジネスアワードにおいて、「Best International PV Solar Manufacturer-Asia Pacific」賞を受賞(2022年1月20日公表)した。また、太陽光モジュールの信頼性・性能試験機関であるPV Evolution Labsから、モジュールの信頼性に関する調査結果をまとめた報告書「PVモジュール信頼性スコアカード」(2022年度版)において、前年に引き続き「トップパフォーマ」の1社に認定された(2022年5月30日公表)。

同社では、今後の需要拡大に対応するための設備投資資金の獲得や優秀な人材の確保、ブランド力の向上等を企図して、ベトナム「UPCoM店頭市場」への株式上場を目指している。現在のステータスは、株式上場の前提条件となるベトナム証券取引法における公開会社制度への登録に向けベトナム当局に必要書面の提出等を行い、当局で審査を行っている段階にある。同社では早期に「UPCoM店頭市場」に株式を上場し、その後はホーチミン証券市場、ハノイ証券市場への指定替えや、他国の証券市場も含めたIPOを検討することにしている。

なお、現状のVSUNの資本構成を見ると、WWBの子会社であるFUJI SOLARを通じた間接所有となっており、実質所有割合は約43%で残りは非支配株主持分となっているが、株式上場後も引き続き連結子会社として維持する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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