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【注目トピックス 日本株】サイバーリンクス Research Memo(8):小売・卸売・メーカーを通貫、食品流通業市場でシェアNo.1を目指す

2015年9月24日 11:40

■中長期展望

サイバーリンクス<3683>では、主力事業となりつつあるクラウドサービス市場が2018年度に2.9倍(2013年度対比)拡大することを前提に、モバイルネットワーク事業の安定収益をベースに、1) 流通クラウド分野の一段の拡大、2) 新規事業の推進、3) ITクラウド事業とモバイルネットワーク事業のシナジーの発揮などにより、2020年までに経常利益10億円を達成することを目標として掲げている。なお、今年9月に行ったニュートラルの吸収合併は、コード変換基盤の開発、C2Platformの構築に関してプラスの相乗効果をもたらすものと期待される。

1) 流通クラウド分野の一段の拡大
まず、流通クラウド分野の拡大策について見ると、新サービスへの開発投資として、i)「@rms」次期バージョン、ii)コード変換基盤、iii)C2Platformを計画(2017年ごろまで)、これらのサービスの拡充により、食品小売業向けでは年商300億円〜1,000億円超の中大規模企業の顧客化、卸売業向けでは中小規模卸売業の取込み、メーカーへの展開という3方向への事業展開を3つの商品戦略により実現する計画となっている。

i)主力サービスである「@rms」次期バージョンの開発:開発期間は2013年~2017年を計画。年商1,000億円超の企業をターゲットとして複数業態・複数企業対応、物流倉庫対応、上場企業対応などの機能を開発中。投資総額は4.7億円の計画。2015年11月に小規模小売企業向けに、2016年11月に中・大規模企業向けにそれぞれテスト導入し、2017年4月から本格的に販売を開始する予定になっている。
ii)コード変換基盤の開発:小規模卸・メーカー(約33,000社)のEDI化をターゲット。小売から小規模卸、卸から小規模メーカーへの発注は電子化されておらず、業務改善が進んでいないことに着目。小規模卸・メーカーがEDIに対応できる基盤を構築、既存顧客である大規模卸の付加価値の向上と小中規模卸までの顧客化を図るのが狙い。基礎部分を受託開発中(開発期間は2014年から2016年の予定)。
iii)C2Platformの構築:C2とはコミュニケーション&コラボレーションの略。メーカーを含む食品流通業界全体をカバーする情報交換のプラットフォーム。個々の企業間で通信により行っている情報交換を、情報を必要とする関連企業すべてに伝達できる構造を構築し、流通業界の企業連携の効率化を図ることを目的としている。現在プロトタイプを開発中(開発期間は2014年から2016年を計画)。

2) 新規事業の推進
新規事業の推進は、医療連携プラットフォームや小中学校向けクラウド校務システム等の新規事業を推進、全国展開を図るというもの。

まず、医療連携プラットフォームは足元では和歌山県内の公立9病院が利用しているが、今年4月からは調剤薬局との連携を開始しており、今後は私立病院へアプローチ先を段階的に拡大する計画。収益は2013年から黒字化しているが、2016年に定常収入だけで黒字化することを目標にしている。一方、クラウド校務システムは2014年に神戸市の受注獲得をバネに積極的な全国展開を図る計画だ。

3) ITクラウド事業とモバイルネットワーク事業のシナジー発揮
ITクラウド事業とモバイルネットワーク事業のシナジーの発揮に関しては、同社のITクラウドサービスにモバイル端末を組み込み、3年後に1000台規模の相乗効果を出すことを目標としている。

弊社では中期的な業績見通しについて、流通分野向け拡大のためのソフトウェア投資が2017年ごろまで継続する計画となっており、それに伴うソフトウェア資産の償却費負担が2019年12月期までマイナス要因(1~2億円/年)として働くこと、2014年に合併した2社ののれん代償却費も2019年12月期まで圧迫要因(45百万円/年)として働く。また、営業、開発強化のための人員増に伴うコスト負担もマイナス要因として働くため、営業利益は2019年12月期までは高い伸びが期待できない。しかし、足元のITクラウド事業での受注状況※、定常収入の積上がり状況を考えると、2016年から2018年までの収益の大きな落ち込みは予想し難く、高水準な利益を確保するとみている。さらに、これらの負担がなくなる2020年12月期には業績が飛躍的に伸びることになると予想する。
※今年7月に官公庁クラウドで防災デジタルの大型案件(7億円強)を新規受注。2016年12月期以降に売上計上される見通し。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

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