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【注目トピックス 市況・概況】国内株式市場見通し:日銀金融政策決定会合や米中経済指標に注目

■日銀追加政策修正への警戒感で後半失速

今週の日経平均は週間で145.67円高(+0.56%)と反発。ただ、週足のローソク足は長い上ヒゲを伴った陰線となり、週間の安値近辺で終えた。

祝日明けの日経平均は10日に201.71円高、11日に270.44円高と続伸。米12月雇用統計での平均時給の伸び鈍化や米12月供給管理協会(ISM)サービス業景気指数の50割れなどを受け、インフレピークアウト期待が高まる形で買いが先行。米12月消費者物価指数(CPI)でのインフレ鈍化再確認への期待もあり、米ナスダック指数や米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇が続く中、東京市場でもハイテク・グロース株を中心に買いが続いた。

一方、12日は伸び悩んで3.82円高とほぼ横ばい。日本銀行が次回会合で大規模金融緩和の副作用を点検する方針と伝わり、為替の円高が進んだことが上値を抑えた。週末13日は330.30円安と6日ぶりに反落。米12月CPIは予想通り伸びが鈍化したものの、予想一致にとどまったため、織り込み済みで反応は限定的。一方で為替の円高がさらに進行したことで、来週の日銀金融政策決定会合を前にリスク回避の動きが優勢となった。

セクターでは、銀行や保険の週末にかけての上値追いが目立った。また、週末にかけての円高進行で自動車関連やハイテクが伸び悩む中、半導体関連は逆行高で上値を伸ばした。台湾積体電路製造(TSMC)が日本で2番目の工場建設を検討していると伝わったことが、手掛かり材料となった。

■円高進行や景気後退懸念に注意

来週の東京株式市場は神経質な展開か。日銀の金融政策決定会合が17−18日に開催される。追加の政策修正が決定される可能性について一部メディアが報じており、警戒感が高まっている。実際に追加変更があるとすれば、長期金利の上限をさらに引き上げるといった小手先の対応よりは、イールドカーブコントロール(YCC)の持続可能性に対する疑念が高まっていることもあり、YCCの撤廃が可能性としては高いと予想される。年明けの段階では、12月会合の際に決めたYCC運用見直しの影響と効果を見極めるため、さらなる修正は急がない意向とも伝えられていたため、2会合連続での政策修正があれば、サプライズになると思われる。仮に変更なしとなっても、先行き不透明感は強く残り、相場の上値を抑制しよう。

米12月CPIの発表以降、ドル円はすでに1ドル=130円を割り込んでいるが、サプライズ追加政策修正があれば、短期的には125円程度までは円高が進む余地があると想定しておくべきだろう。この場合、多くの企業の想定為替レートが130−135円程度に設定されている中、2月中旬にかけて本格化する10−12月期決算に対する警戒感から、輸出企業を中心に売り急ぐ動きが出る恐れがあるため、注意したい。

また、海外では米国と中国の12月小売売上高や鉱工業生産のほか、米1月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米1月フィラデルフィア連銀景況指数などが発表される予定だ。前回の米11月小売売上高は予想を上回る落ち込みで景気後退懸念を強めた経緯があった。今回も市場予想では前月比でマイナスが予想されており、落ち込みが大きければ決算シーズンの本格化を前にリスク回避の動きが加速する可能性があろう。

ほか、来週も週半ばから週末にかけて複数のFRB高官がイベントなどで発言する機会がある。米ボストン連銀・コリンズ総裁や米フィラデルフィア連銀・ハーカー総裁に続き、米12月CPIの鈍化を受けて、米アトランタ連銀・ボスティック総裁も0.25ポイントの小幅な利上げを支持し始めており、市場の年後半の利下げ期待は一段と高まっている。ただ、金利低下・株高が続き、あまりに楽観に傾くようだと、全体のバランスを取る観点から釘を刺すタカ派発言が出てくる可能性もあり、注意したい。

■内需・リオープンに注目など

個別では、景気指標の発表が多く、場合によってはソフトランディング(経済の軟着陸)への期待が剥落し、景気後退懸念が再び強まる可能性があるため、内需系のセクターが物色の中心となりそうだ。18日には12月訪日外国人旅客数が公表される予定のため、リオープン・インバウンド関連が再び脚光を浴びる可能性がある。銀行や保険は日銀金融政策決定会合までは期待感で上値追いが想定されるものの、実際の決定を受けてからは利益確定売りが広がる可能性もあるため、会合を挟んで持ち越す場合は持ち高を一部にとどめた方がよいだろう。

■米中12月小売売上高・鉱工業生産や米1月連銀景況指数など

来週は16日に12月企業物価指数、12月工作機械受注、世界経済フォーラム、17日に日銀金融政策決定会合(−18日)、中国12月鉱工業生産、中国12月小売売上高、米1月NY連銀製造業景気指数、18日に黒田日銀総裁会見、日銀の展望レポート公表、11月機械受注、12月訪日外客数、米12月生産者物価指数、米12月小売売上高、米12月鉱工業生産、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、19日に12月貿易収支、米12月住宅着工件数、米1月フィラデルフィア連銀景況指数、20日に12月全国消費者物価指数、米12月中古住宅販売件数、などが発表予定。

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