FiscoNews

【注目トピックス 日本株】神戸物産 Research Memo(7):収益拡大により財務体質の改善が続き、自己資本比率は50%台に

■業績動向

3. 財務状況と経営指標
神戸物産<3038>の2022年10月期末の資産合計は前期末比23,538百万円増加の180,275百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では収益増に伴い現金及び預金が9,241百万円増加したほか、事業規模の拡大に伴う商品取扱量の増加に伴い在庫が5,065百万円、売掛金が3,412百万円それぞれ増加した。また、運用資産として有価証券2,000百万円を取得した。在庫水準に関しては、2021年10月期より販売機会ロスを防ぐために従来よりもやや多めに保有する方針としており、増加の一因となっているものの、在庫回転期間は1ヶ月を下回っていることから問題ない水準と考えられる。固定資産は、国内自社グループ工場の設備増強や新規太陽光発電所の建設、食品加工工場候補地の土地取得等により有形固定資産が3,619百万円増加した一方で、投資その他の資産が387百万円減少した。このうち、食品加工工場は物流機能を持たせる計画もあり、横須賀リサーチパーク内の約1万坪の土地を約30億円で取得した。総投資額は200億円程度、2025年頃の開設を予定している。

負債合計は前期末比4,536百万円増加の83,055百万円となった。有利子負債が155百万円減少した一方で、買掛金が4,008百万円、未払法人税等が832百万円、預り保証金が655百万円それぞれ増加した。また、純資産合計は前期末比19,002百万円増加の97,220百万円となった。配当金の支払額4,363百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益20,832百万円の計上により利益剰余金が16,469百万円増加した。また、資本剰余金が885百万円、為替換算調整勘定が1,110百万円、新株予約権が422百万円それぞれ増加した。

経営指標を見ると、自己資本比率は前期末比3.9ポイント上昇の52.7%、有利子負債比率は同9.0ポイント低下の36.4%と財務体質の改善が進んだ。ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)は同9,396百万円増加の32,506百万円と過去最高水準となっており、財務の健全性は維持されていると判断される。なお、2023年10月期の設備投資計画は100~150億円と前期比でほぼ横ばい水準を計画している(横須賀食品加工工場の設備投資は2024年10月期以降の予定)。

収益性について見ると、売上高営業利益率は前期比0.7ポイント低下の6.8%、ROEが同4.9ポイント低下の24.3%となった。ROEは2017年10月期の41.2%をピークにここ数年は低下傾向にあるが、財務レバレッジ(総資産÷自己資本)の低下が要因で、総資産売上回転率は上昇傾向が続いている。また、当期純利益率は同0.3ポイント低下の5.1%となったが、安定した水準を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

<TY>

fisco

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。