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【注目トピックス 日本株】ムサシ Research Memo(8):選挙サイクルに左右されない分野を強化し、収益基盤のさらなる安定化を図る(2)

■中長期成長戦略

3. 印刷システム機材:「INFINITY」を発売
ムサシ<7521>は、2022年7月に新しいレーザー加工機「INFINITY」を発売した。同機は、2つの加工テーブルを回転させることで連続加工を可能にし、作業効率の向上と総合的なスピードアップを実現させることが出来る。また、高密度のレーザー光を照射し様々な素材に繊細なカッティングや彫刻を施すことができる(例:パッケージ、グリーティングカード、コルクへの彫刻など)。

高速処理が特長のガルバノ方式レーザー加工機は、連続作業時に素材のピックアップや次の加工の準備をテーブル上の加工が終わるまで待たなくてはならず、このダウンタイム削減が課題となっていた。「INFINITY」は、2つの加工テーブルを回転させることにより交互に加工ができる回転式テーブルを標準搭載している。1つのテーブルでレーザー加工を行っている間に、もう一つのテーブルで次の準備をすることができ、作業の効率化に大きく貢献する。同社では、全国の印刷・加工会社、ブランドオーナーなどに向けて、レーザー加工における作業の効率化を積極的に提案していくことで販売を伸ばす計画だ。

4. 金融・汎用システム機材:新紙幣への対応
日本では、2024年上半期に新紙幣が発行される予定となっており、これに伴い足元では貨幣処理機器の買い控えが起きているが、2023年後半からは関連製品の更新需要が出てくる見込みだ。金融市場だけでなく、流通・小売市場も対象になるので、同社では関連製品の開発を進めている。さらに、各種製品の更新需要だけでなく、関連したソフトウェアの変更に伴う保守売上の増加も期待できる。

5. 選挙システム機材
選挙関連の市場に対しては“成熟市場”というイメージもあるが、弊社では依然として“成長市場”だと捉えている。そう考える理由は、国政選挙の有無で年ごとの市場規模が大きく変動するなかにあっても、peak-to-peakで見れば右肩上がりで推移しているからだ。事実、2022年3月期の選挙システム機材の売上高(単体ベース)は過去最高となった。

当分は大型の国政選挙の予定はないが、2023年春には統一地方選挙が実施される予定であり、これに向けて同社では、「新型コロナウイルス感染拡大防止→接触感染防止→省力化・省人化による作業効率向上」の流れに沿って、以下のような製品の拡販に注力する。

(1) 投票所
〇 投票用紙交付機:投票用紙の交付を「手渡し」から「機械交付」へ
〇 管理システム:投票者の本人確認を迅速化し、混雑を緩和する

(2) 開票所
投票用紙読取り分類機、計数機などの省力・省人化機器の導入で作業効率がアップする。結果として開票作業者の削減につながるので、これらの機器の新設・増設を推進する。

(3) クラウド型「名簿管理システム」
現在、選挙関連の市場では「名簿管理システム」をクラウドで一元管理する仕組みが進行している。同社でも、この動きに備えて各種開発を進めている。名簿管理システムはクラウド型(サブスクリプション型)になるので、安定した収益が得られるメリットがある。今後の動向・展開が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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