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【注目トピックス 日本株】日新 Research Memo(7):第7次中期経営計画では、経営の効率化と安定的高収益体質の確立を目指す(2)

■日新<9066>の中期経営計画

(5) コア事業の深耕化
「コア事業の深耕化」により、自動車関連物流の売上高700億円(2027年3月期計画)、化学品・危険品物流の売上高300億円(同)、食品物流の売上高200億円(同)とする目標を掲げている。目標達成に向け、2023年3月期上期には、国内で物流倉庫の建設準備、海外のうちアジアでは部品保管案件の受注継続(自動車関連物流、マレーシア)や化学品倉庫拡充(化学品・危険品物流、シンガポール)、米州では倉庫拡張(自動車関連物流、米国)や冷凍冷蔵貨物輸入の取り扱い開始(食品物流、米国)、欧州では新規部品の航空輸出案件の受注(自動車関連物流、オーストリア)、中国ではタンクコンテナによる取り扱い開始(化学品・危険品物流、常熱)などの施策に取り組んだ。

(6) 物流DXの推進
同社が世界の競合他社に優位となるには、DX推進体制の強化が必須であると弊社では考えている。同社は第7次中期経営計画の重点施策としてDXの推進を掲げ、全社的に取り組んでいる。「先端デジタル技術を活用して、フォワーディング事業モデルや業務オペレーションを変革することで、企業価値向上を目指す」をミッションに、物流DX推進室を中心に、情報システム部門や外部のIT専門企業の支援を受けながらアジャイル開発を進めている。

a) 汎用的な物流サービスのDX
同社では、幅広い顧客が利用できる汎用的な物流デジタルサービスにより、顧客拡大を目指している。物流業務の「見積もり」「発注」「作業進捗」を一元管理できるデジタルフォワーディングサービス「Forward ONE」への引き合いが好調で、同サービスで2027年度売上高70億円、営業利益10億円を目指している。このほか、ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz(R)」((株)トレードワルツが運営)の活用などがある。なお、同社はトレードワルツに出資及び人員の派遣を行っている。

b) 高度な技術で個別商品化
顧客からのサプライチェーン最適化ニーズに対応したオーダーメイドの物流商品を開発することで、同社の物流DX技術を蓄積・高度化していく。顧客からのニーズとしては、精緻な貨物追跡システム(点から線の追跡へ)、精密な温度管理(特殊容器の形状を工夫)、高度IoT技術の応用、LIB(リチウムイオン電池)の安全保管・輸送などがある。専門技術を有する企業と共同開発を進め、実証実験を経て実用化されている。

c) DXによる物流事務の効率化
DXによる倉庫業務の効率化を目指す。

(7) 事業ポートフォリオ戦略の推進
新基幹システムにより、事業ごとの収益を明確にアウトプットすることで、同社の事業ポートフォリオを改めて精査し、より効果的な経営資源の投入が可能となった。このため、営業体制を産業別の体制に変更するとともに、3次元(事業別、産業別、地域別)での事業管理体制を整え、さらなる事業拡大を目指している。フェーズ1では事業ポートフォリオ管理を確立し、フェーズ2で効率的な事業運営と的確な投資判断につなげる方針だ。

各地域のポートフォリオポジション及び施策としては、重点投資領域を日本とし、システム投資、人材育成、倉庫建設などインフラの整備及び拡充と、さらなる収益力向上を目指す。成長促進領域をアジア、中国、米州とし、効率性を高め、さらなる収益拡大を目指す。また、収益改善領域を欧州とし、食品や医薬品等に特化した独自サービスの開発を推進する。

(8) 営業組織の再編
従来は特定の産業・顧客(自動車や化学品など)が複数部門にまたがり、非効率な営業活動となっていた。そこで、2022年4月に7つの産業別営業組織へ再編し、1営業部門が1つの産業を担当することとした。営業組織は7つの産業別営業部門(モビリティ、ケミカル、食品、電機・電子、機械・設備、メディカル・バイオ、展示会・イベント)からなり、今後は産業別に営業活動が一本化され、営業予算と利益責任も負うことになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)

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