FX取引を自動化できる「FX自動売買」のツールは様々なサービスがリリースされているが、「どのFX自動売買ツールが自分に合っているか分からない」という人もいるだろう。
本ページでは最新の自動売買ツールを様々な観点から比較し、ツールのおすすめポイントなどを紹介する。また、後半にはFX自動売買で稼ぐトレーダーから取材した運用の秘訣も掲載。
- 1.最新FX自動売買おすすめツールを9選【短期・中長期】
- 2.FX自動売買ツールを一括比較【少額可能、デモ口座、アプリ】
- 3.FX自動売買ツールの初心者向け選び方と注意点
- 4.FX自動売買で稼ぐトレーダーが語る「運用の秘訣」
- 5.FX自動売買の危ない運用法
- 6.FX自動売買ツールを選ぶ上でのQ&A
【目次】
最新FX自動売買おすすめツールを9選【短期・中長期】
数あるFX自動売買ツールの中から、短期運用にも長期運用にも活用できるツールを紹介。ここで紹介するツールは月額利用料など発生せず、ソフト購入も必要ない。
FX自動売買おすすめツールは「短期・中長期で運用可能」型
FX初心者は中長期のゆったりした運用から始めることが多く、FX自動売買に慣れている人は短期でトレンドを狙う人もいる。
どちらの運用もひとつのツールで行える方が便利と考える人は、短期・中長期どちらの運用も可能なツールがおすすめだろう。
ただし口座を分けた方が資金管理をしやすいケースもあるので、中長期の運用と短期の運用でツールを分けることも検討できる。
FX自動売買ツールの取引方法・注文方法は、同じように見えて細かい点はひとつひとつ異なるので、おすすめするツール以外にも、実現したい運用戦略をもとにツールをじっくり比較してほしい。
マイメイト(インヴァスト証券)

AIを活用したFX自動売買ということで、2022年1月より取引も可能になった「マイメイト」。マイメイトは「エージェント」と呼ばれるAIに売買の判断などを任せ、取引を行わせるというもの。
「マイメイト」を提供するインヴァスト証券は、これまで「シストレ24」というサービスを展開しており、シストレ業界トップクラスの口座数を誇っていたが、そちらは2021年3月中旬をもってサービスの提供を終了し、シストレ系部門は、「マイメイト」の方に集中させたと思われる。
トライオートFX(インヴァスト証券)

インヴァスト証券が提供する「トライオートFX」は短期・中長期の運用に対応。「自動売買セレクト」というサービスから、人気の高い自動売買設定や過去実績の良かった成績を確認することも可能で、初心者でも使いやすいように「ネットショッピング」のような感覚で設定を選べることが特徴。
トライオートFXはカスタマイズ性も高く、ユーザーから設定を募集し、それをシェアすることも行っている。
トライオートFXのツール画面
トライオートFXのツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | ― |
取扱い通貨ペア | 17種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 無料~片道20円(対外貨は0.2外貨) |
設定 | ■ランキングから設定を選ぶことも可能 ■カスタマイズ性も高い |
トライオートFXがおすすめな人とは?
トライオートFXに向いている人はどのような人だろうか。下記に参考例を挙げる。
- 少額資金で自動売買を始めたい人
- 自動売買に強いFX会社で取引したい人
- スタートまでの設定が少ないツールを使いたい人
- 設定を細かくカスタマイズしたい人
トラリピ(マネースクエア)

特許取得済みの「トラリピ」はコツコツFXの先駆けで、中長期向きのFX自動売買ツール。
トラリピはシンプルな設計と操作性が特徴で、自動売買初心者向けにツール内に「どう設定を行うか」というガイドが表示される機能も搭載されている。
また、トラリピを提供する「マネースクエア」は、セミナーや動画コンテンツが充実しており、トラリピの仕組みもそれらコンテンツから使い方を学ぶことが可能だ。
トラリピのツール画面
トラリピのツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | ― |
取扱い通貨ペア | 14種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 無料 |
設定 | ■参考となる設定を自社HPで公開 ■シンプルな注文設定 |
トラリピがおすすめな人とは?
トラリピに向いている人はどのような人だろうか。下記に参考例を挙げる。
- 特許取得済みのトラリピを利用したい人
- シンプルな自動売買を求める人
- スタートまでの設定が少ないツールを使いたい人
- セミナーやコンテンツが充実した会社でFXを始めたい人
ループイフダン(アイネット証券)

アイネット証券が提供する「ループイフダン」は短期にも中長期の運用も可能なFX自動売買ツール。
運用をスタートするには、取引する通貨ペアを選び、「買い」or「売り」のどちらかを選んで、利食い幅を決める、という少ない手順で始められることも特徴。
レンジ相場に限らず、トレンド相場でもループイフダンは利用しやすく、シンプルな仕様だが、奥が深く様々な運用方法が考えられる。
ループイフダンのツール画面
ループイフダンのツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | 〇 |
取扱い通貨ペア | 20種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 無料 |
設定 | ■設定のランキングをツール内に公開 ■レンジに限らずトレンド相場も狙うことも可能 |
ループイフダンがおすすめな人とは?
ループイフダンに向いている人の参考例を挙げる。
- スタートまでの設定が少ないツールを使いたい人
- 上昇もしくは下落のトレンド相場でも自動発注系ツールを利用したい人
- 使い込める自動売買ツールを探している人
トラッキングトレード(FXブロードネット)
FXブロードネットが提供する「トラッキングトレード」は、中長期の運用向きで、幅広く注文を仕掛け、コツコツ利益を狙うことが基本となる。
特徴は仕掛けた注文幅が、相場の変動にあわせて動くこと。運用を始めるには「取引する通貨ペア」「買いもしくは売り」「注文を仕掛ける全体の幅(想定変動幅)」「運用額(対象資産)」の4項目を決めればOK。
トラッキングトレードのツール画面
トラッキングトレードのツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | 〇 |
取扱い通貨ペア | 24種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 片道20円or200円※ |
設定 | ■設定のランキングをツール内に公開 ■注文幅が相場の変動にあわせて動く |
※1000通貨取引のできるブロードライトコースは片道20円
トラッキングトレードがおすすめな人とは?
トラッキングトレードに向いている人の参考例を挙げる。
- スタートまでの設定が少ないツールを使いたい人
- 注文間隔等の細かい設定を省略したい人
- 取扱い通貨ペアの多い会社で自動売買をしたい人
連続予約注文(マネーパートナーズ)

マネーパートナーズが提供する「連続予約注文」は短期~中期での運用向き。少額の100通貨でも取引できることが特徴。資金を少なく「買い」⇒「売り(決済)」といったリピート系の取引を始めてみたいという人に向いている。
「連続予約注文」は自身で注文価格や注文幅を設定でき、最大20回分まで注文を出せる仕様なので、他社の「自動売買注文が半永久的に発注される自動売買」とは異なった「特定の期間・特定の相場条件を狙う自動売買」として活用できる。
連続予約注文のツール画面
連続予約注文のツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 (100通貨取引も可能) |
デモ口座 | ― |
取扱い通貨ペア | 24種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 無料 |
設定 | ■自身で注文幅等を設定 |
連続予約注文がおすすめな人とは?
連続予約注文に向いている人はどのような人だろうか。下記に参考例を挙げる。
- 少額資金で自動売買を始めたい人
- 設定を細かくカスタマイズしたい人
- 短中期で自動売買を使いたい人
- 裁量取引と自動売買取引の併用を考えている人
iサイクル2取引(外為オンライン)
外為オンラインが提供する「iサイクル2取引」は中長期向きのFX自動売買ツールで、トラッキングトレード同様、相場の変動にあわせて、設定した注文幅が追従する。運用スタートまでの手順には、「ランキングから設定を選ぶ方法」「売買の方向、注文を仕掛ける幅、資金」「マトリクス方式」の3つがある。
iサイクル2取引のツール画面
iサイクル2取引のツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | 〇 |
取扱い通貨ペア | 6種類 |
キャンペーン | 新規口座開設キャンペーン実施中 |
手数料 | 片道20円 |
設定 | ■設定のランキングをツール内に公開 ■注文幅が相場の変動にあわせて動く |
iサイクル2取引がおすすめな人とは?
iサイクル2取引に向いている人の参考例を挙げる。
- スタートまでの設定が少ないツールを使いたい人
- 注文間隔等の細かい設定を省略したい人
- デモ口座で自動売買を試したいと考える人
みんなのシストレ(トレイダーズ証券)
トレイダーズ証券が提供する「みんなのシストレ」は、短期・中長期の運用を実現できるFX自動売買ツール。自動売買プログラムや「トレーダー(人)」に取引を任せるタイプや、これまで紹介してきたリピート系タイプの運用もできることが特徴。
また、最小取引単位が1000通貨なので、少額からシストレを始めることも可能だ。
みんなのシストレのツール画面
みんなのシストレのツール概要
スマホアプリ | 〇 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇 |
デモ口座 | ― |
取扱い通貨ペア | 29種類 |
キャンペーン | ― |
手数料 | 無料 |
特徴 | ■トレーダーの取引に追従することも可能 ■最小取引単位が1000通貨 |
みんなのシストレがおすすめな人とは?
みんなのシストレに向いている人の参考例を挙げる。
- トレーダーの取引に追従できる自動プログラムを使いたい人
- 最小1000通貨の少額で始めたい人
- スマホアプリでシストレ系を利用したい人
セントラルミラートレーダー(セントラル短資FX)
金融市場で100年以上の伝統をもつ「セントラル短資グループ」にあるセントラル短資FXが提供するシストレ「セントラルミラートレーダー」。ミラートレーダーは自動売買プログラムを選んで運用するタイプで、選んだプログラム次第では短期も中長期の運用も実現できる。
公式サイトでは自動売買プログラムの選び方のコツやプログラム提供会社へのインタビューなども掲載されている。
スマホアプリ | -※1 |
---|---|
1000通貨取引 | 〇※2 |
デモ口座 | 〇 |
取扱い通貨ペア | 22種類 |
キャンペーン | ― |
手数料 | 無料 |
特徴 | ■歴史あるグループのFX会社が提供するシストレ |
※1:スマホ向けのWEBページを用意
※2:最小取引量は5000通貨で以降は1000通貨単位で取引可能
セントラルミラートレーダー(セントラル短資FX)がおすすめな人とは?
セントラルミラートレーダーに向いている人の参考例を挙げる。
- 老舗FX会社でシストレを始めたい
- 様々なデバイスでシストレを始めたい人
FX自動売買ツールを一括比較【少額可能、デモ口座、アプリ】
FX自動売買ツールを項目別に一括比較。FX自動売買ツールの特徴をひとつずつ見比べて比較するのがおすすめ。
【FX自動売買ツール比較項目のリンク】
FX自動売買を少額(1000通貨単位)で取引できる会社
FX自動売買を1000通貨単位の少額取引から始めることで、リスクを過度に取り過ぎずスタートすることも可能。下記では少額から始められるおすすめ自動売買FX会社を紹介。
サービス名 (会社名) |
1000通貨単位 対応 |
|
---|---|---|
(インヴァスト証券) |
〇 | 詳細⇒ |
(マネースクエア) |
〇 | 詳細⇒ |
(アイネット証券) |
〇 | 詳細⇒ |
FX自動売買ツールのデモ口座を提供する会社
FX自動売買ツールにデモ口座を設けている会社もあり、お試し取引が可能。取引画面の操作性や自動売買プログラムの取引を試したい、という人はデモ口座を利用するのがおすすめ。
サービス名 (会社名) |
デモ口座対応 | |
---|---|---|
(アイネット証券) |
〇 | 詳細⇒ |
(インヴァスト証券) |
〇 | 詳細⇒ |
(外為オンライン) |
〇 | 詳細⇒ |
FX自動売買ツールをスマホアプリで利用できる会社
各自動売買ツールがスマホに対応しているのかも気になるところ。下記ではスマホアプリ提供の会社を一覧で紹介。
サービス名 (会社名) |
スマホアプリ提供 | |
---|---|---|
(マネースクエア) |
〇 | 詳細⇒ |
(アイネット証券) |
〇 | 詳細⇒ |
(インヴァスト証券) |
〇 | 詳細⇒ |
FX自動売買の手数料は? スプレッドと利用料無料について
FX自動売買は取引をすることによって手数料が発生するツールもある。また、手数料が「無料」でも、売値と買値の差であるスプレッドは必ず存在するので、FX自動売買の取引におけるコストは少なからず発生する。
月額会員費や口座管理費といった「利用料」、自動売買ソフト購入費が発生するFX会社は、本ページでは紹介していない。
FX自動売買ツールの初心者向け選び方と注意点
FX自動売買ツールの初心者向け選び方を3STEPで紹介。また、FX自動売買ツールを選ぶ際の注意点も掲載する。
STEP1:FX自動売買ツール「3つのタイプ」を知る
FX自動売買ツールは主に3つの種類に分けられ、FX初心者の場合は「自動発注・リピート系」「シストレ系」のどちらかで始めるケースが多い。ここでは各タイプの特徴を簡単に紹介する。
※表は横にスライド可能
自動発注・リピート系 | シストレ系 | 自作の自動売買プログラムで運用(MT4やPythonなど) |
---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
概要 | ||
「1ドル=100円で買い」⇒「1ドル=101円になったら決済」などの売買注文を細かく仕掛け、小さな利益をコツコツ狙うタイプ | FX会社提供の自動売買プログラムに取引を任せるタイプ。プログラムに設定されたルールに基づき、取引は行われる | 自動売買プログラムを自身で制作し、そのプログラムで自動売買を行うタイプ。このタイプの自動売買ツールでは、MT4が有名 |
特徴 | ||
幅広い価格帯に注文を仕掛ければ、目先の相場予想を必要としない「FX初心者向き」「中長期向き」の自動売買も可能 | システムトレード(シストレ)とも呼ばれ、ユーザーは「どの自動売買プログラムを稼働させるか」に注力する | MT4は他の2種より自由度が高く、低コストに取引できる一面もあるが、EA(MT4用の売買プログラム)などの専門知識が必要 |
「自動発注・リピート系」の自動売買ツールである「トラリピ」の取引イメージ動画。
STEP2:どのFX自動売買を利用するか決める
自動発注・リピート系 | シストレ系 | |
取引の特徴 | コツコツ稼ぐことが多い | 値幅を大きく稼ぐことも |
やること | 自動売買の設定を決める | 自動売買プログラムを選ぶ |
勝敗に関連する要因 | 今後の相場にハマる自動売買の設定を作れるかどうか | 今後の相場にハマる自動売買プログラムを探せるかどうか |
自動発注・リピート系 | シストレ系 | |
取引の特徴 | コツコツ稼ぐことが多い | 値幅を大きく狙うことも |
やること | 自動売買の設定を決める | 自動売買プログラムを選ぶ |
勝敗に関連する要因 | 今後の相場にハマる自動売買の設定を作れるかどうか | 今後の相場にハマる自動売買プログラムを探せるかどうか |
どのFX自動売買を利用するかを決める。初心者が選びやすい「自動発注・リピート系」「シストレ系」の概略を上に紹介するので、選ぶ時の参考にしてほしい。また、「FX自動売買ツールを選ぶ時のコツ」を4つ下記タブ内に紹介するので、こちらも参考に。
利用料無料でソフト購入も必要ない自動売買から選ぶ
FX自動売買の中には、ソフトを購入して始めるツールもあるが、初心者の場合、無料でソフトの購入も必要ないツールから始める方がいいだろう。
FX自動売買のソフト販売業者の中には、詐欺目的の会社もあり、どのソフトが今後の相場でも有効的に活用できるかを見極める必要があり、そうした判断は初心者にとって難しいと思われる。
本ページでは月額利用料等も発生せず、ソフトを購入する必要もない「日本の金融庁に登録しているFX会社」から厳選してFX自動売買ツールを紹介しているので、そちらを参考にしてほしい。
どんなトレードを行うかイメージしやすい自動売買から選ぶ
FX自動売買ツールの「自動発注系」はコツコツ利益を狙うタイプで、「シストレ系」はトレンドに合わせて大きな値幅を狙うことが多い。狙う利益額も多少異なる。
「自動発注・リピート系」の自動売買ツールである「トラリピ」の取引イメージ動画。
操作しやすい自動売買ツールを選ぶ
儲かりそうと感じた自動売買ツールでも、操作性や使いやすさが見劣りするなら、違う自動売買ツールを選んでもいいだろう。
自動発注・リピート系は「今後の相場にハマる自動売買の設定を選べるか(もしくは自分で作れるか)」、シストレ系は「今後の相場にハマる自動売買プログラムを探せるか」どうかが重要となるため、その点をイメージしやすい自動売買ツールから探すこともできる。
口座開設は無料なので、気になった自動売買ツールをいくつか口座開設し、本格的に自動売買をスタートさせる前に、ツールの操作性も確かめておくといい。
複数の自動売買ツールを利用してみる
自動売買ツールをひとつに選べない場合は、複数のFX会社で口座を開設し、「少額で運用」もしくは「デモトレード」を活用するのもひとつの方法だろう。FX自動売買ツールの一括比較では様々な観点からツールを比較している。また本サイトで紹介するFX会社は口座開設費用や口座維持費はどちらも無料である。
STEP3:口座開設/資金準備
利用する自動売買のタイプを決めたら、自動売買のサービスを提供するFX会社に口座開設をする。
FX自動売買の口座開設~運用スタートまでの手順は、特に難しいこともなく、WEB上で完結することが可能。口座開設後に、運用資金を各FX会社の口座に入金すれば、自動売買を始めることができる。クイック入金を使えば、すぐに自動売買をスタートできる。
FX自動売買ツールを選ぶ時の注意点
FX自動売買ツールを選ぶ時は、「FX自動売買ツールの口コミや評判」「運用利益からFX自動売買ツールを探す」の2点には注意してほしい。
FX自動売買ツールの口コミや評判は参考になる?
FX自動売買ツールの口コミや評判は、ツールのメリット・デメリットを知る上では役立つだろう。
しかしその口コミや評判は、実際の利用者によるものなのか、信用できるものかは、判断できない。口コミや評判が良いからといって、その自動売買ツールを利用しても、必ずしも稼げるということには繋がらない。
口コミや評判だけを頼りにせず、「自分が思い描く自動売買の戦略を実行できるか」「ツールを触ってみて、理解でき操作しやすいか」などを自身で確かめた方が万全だろう。口座開設は無料なのに、そうしたところを疎かにして損を被っては納得がいかないはず。
運用利益からFX自動売買ツールを探すのは注意
まずFX自動売買ツールの過去の運用利益から見比べて、どのツールを使おうか絞り込むのは控えた方がいいかもしれない。
FX自動売買ツールを選ぶとき、「儲かることができるツールを使いたい」ということで、過去利益が良かったものを選ぶ人もいるだろうが、その過去実績どおりに今後もその自動売買ツールが取引できるとは限らない。過去儲かっているのだからと、その「自動売買ツールの特徴」や「実践する自動売買の戦略」を把握せずに運用を始めてしまい、訳もわからず損してFXを辞めてしまった人もいるだろう。
初心者向けのツールの選び方として先ほど挙げた「どんなトレードを行うかイメージしやすい自動売買」「操作しやすい自動売買ツール」などからツールを絞り込み、その後、FX自動売買の実績を確認するという順番でも遅くはないはず。
FX自動売買で稼ぐトレーダーが語る「運用の秘訣」
FX自動売買を始めるにあたり、FX初心者はどんな点に注意すればよいのだろうか。トレーダーへのインタビュー記事からFX自動売買「運用の秘訣」を紹介する。
FX自動売買のトレーダーが稼ぐために着目する3つの共通点
FX自動売買の投資家は上の3つの点を共通して意識している。
FX自動売買は、稼働させればあとは勝手に稼ぐというものではなく、「相場に合わせた活用」が重要となる。
また、FX初心者は「裁量取引ほどレバレッジを上げる」ことも控えた方が賢明だろう。FX自動売買で稼ぐためには、ハイレバレッジで1度や2度の取引で大勝ちを狙うのではなく、少しずつ利益を積み重ねる運用の方が初心者には始めやすいという。
FX自動売買はある程度の期間を要して稼ぐことを狙うため、運用前には最大でどれほどのリスクを背負う可能性があるのか、確認することもここで紹介する投資家たちはおすすめしている。
ここで紹介する投資家の運用の秘訣は、FX自動売買で稼げない人の行動とFX自動売買で稼ぐコツ・注目ポイントの記事でも紹介。
「あっきん」さんのFX自動売買戦略【自動発注・リピート系】
あっきんさんは、自動発注・リピート系のFX自動売買ツールを使う。複数の売買注文を幅広い価格帯に設置し、小さな収益チャンスをコツコツ狙う戦略だ。
自動発注・リピート系の自動売買は、為替相場の特徴を活かせる。例えば日本人に人気の通貨ペア「ドル円」は、2000~2020年の間、1ドル=75~135円の間を主に推移している。この価格帯に自動発注・リピート系のツールで売買注文を細かく仕掛けた場合、相場が動く度に買い⇒決済という取引でコツコツ稼ぐことも可能だろう。この運用なら「明日、明後日、相場がどう動くかのだろうか」という目先の予想を頻繁に気にする必要もなくなる。
こうした自動売買はFX初心者向けでも手軽に実践できるが、運用前に「いくら運用資金が必要で、取引する通貨ペアの価格がどこまで上下しても大丈夫か」というリスク管理が重要になるという。
自分が仕掛けた注文がいくらでロスカットになるのか、そこだけはしっかり把握してください。トラリピを提供しているマネースクエアでは、『トラリピ運用試算表』というシミュレーションツールを用意しています。これを使えば、簡単にロスカット値や必要な証拠金額がわかります。
誰かがブログで公開している設定を中途半端に真似して、なんとなくレンジを決めて、適当に注文本数を入れているパターンは散見されます。そういった方から相談を受けますが、ロスカットレートの計算をしていない回答が多いです。リスク管理ができていないと、投資戦略はたてられません。
解説者PROFILE


あっきん:投資家、ブロガー(元公務員)。23歳から、FXをはじめる。トレーダー歴は13年。2016年3月末、子育てと仕事を両立するために11年勤めた某県庁を早期退職。その後、資産運用ブログ「akilog」をスタート。運用方法をすべてブログで公開する、「リアル」なトレードが評判を呼んでいる。トラリピと仮想通貨がメイン。奈良在住。ブログ:https://akilog.jp/、Twitter:@_akkin_nara、インスタグラム:@akkin_akilog
「鈴」さんのFX自動売買戦略【自動発注・リピート系】
鈴さんも自動発注・リピート系のFX自動売買ツールを使う投資家。最初はFXの裁量取引や高金利通貨を買うスワップ投資に挑戦したものの、500万円を失う結果に。そこで、自動売買を研究し、月に20万円以上稼ぐようになったという。
鈴さんは、自動発注・リピート系には「短期的な運用」と「長期の運用」の2つの運用方法があることに気づく。
広い価格帯に注文を仕掛ける「長期的な運用」の方がFX初心者も始めやすいと考え、またその場合、レンジ相場が長く続いている通貨ペアが運用に向いているという。
運用のコツは含み損を怖がらないこと。価格が下落しても、いつか戻ってくると考えれば、暴落は買いチャンスになります。
2016年6月にイギリスで欧州連合離脱是非を問う国民投票(ブリグジット)が行われた際は、相場が大きく下落し、新たに保有したドルや豪ドルの買いポジションは軒並み含み損となりましたが、結果的には年内で下落前の水準に戻り、ほとんどのポジションを利食うことができました。秋にはトランプ相場もあり、2016年はトラリピにとって最高の収益機会となりました。
しかし、儲けたいという欲求にまかせてポジションを増やしすぎてしまうのはNGです。
あっという間に証拠金不足となり泣く泣くポジションを損切りする……(自動発注・リピート系のFX自動売買ツールである)トラリピで失敗する人はだいたいこのパターンです。トラリピにはトラリピ運用試算表というシミュレーションツールが用意されていますので、運用をキープするための必要資金をチェックし、リスクを取り過ぎないように注意してください。
解説者PROFILE


鈴(すず):1986年生まれ。IT関連企業で働きつつ、トラリピを利用したFXで収益をあげる。2018年9月に念願のセミリタイアを実現。https://semiritaiafx.com/
「天空の狐」さんのFX自動売買戦略【自動発注・リピート系/シストレ系】
専業トレーダー「天空の狐」さんは、自身で売買プログラムを開発し、FX自動売買を利用している。運用戦略に関しては、「自動発注・リピート系」「シストレ系」の両方で活用でき、FX初心者でも利用できるアイデアを紹介する。
天空の狐さんは、「長期的な運用」と「短期の運用」のどちらでも自動売買を活用することがある。2~3か月以内の「短期の運用」では、目先の相場展開に合わせて、稼ぐための戦略を考えているという。
FX初心者は「トレンド相場ならトレンド向きの自動売買戦略」「BOX相場ならBOX向きの自動売買戦略」をしっかり理解して稼働させることが重要です。
これは「投資シナリオ作り」(※)で紹介した「今の相場は上昇・下落・BOXのどれか」「買い・売りのどちらで攻めるべきか」というで考えたを身に付けていれば、難しくないはずです。
安定的に利益を生みやすい自動売買は、「シンプルな自動売買戦略である」ことが多いので、そうした観点で自動売買の戦略を選ぶ・作成するのもいいでしょう。
また、相場変動幅(ボラティリティ)が大きいときに損失が少なく、収益を残しているものも、優秀な自動売買として今後も利用を検討できます。
※投資シナリオとは、現状の相場状況から今後の相場を予想し、取引の方法を考えること。詳細に関しては「「FX初心者は何から勉強すべき?」専業FXトレーダーに聞いた」を参照
解説者PROFILE


天空の狐(てんくうのきつね):FXや株、仮想通貨のトレーダーで、PythonやMT4・MT5による自動売買の開発も行う。ドイツ企業INTALUS.日本代表、ドイツ金融アルゴリズムTradesignal日本代表を経て、専業トレーダーに。IFTA国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト、ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンド・プログラム修了、ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンド・プログラムのアドバイザー従事。Twitter:@firmamentfox
FX自動売買の危ない運用法
FX自動売買は取引が自動となるだけで、自動で儲かるというものではない。FX自動売買の「ほったらかしでもOK!(戦略が間違えば、ほったらかしでは損する)」「初心者でもこれだけ儲かった!(一時的に利益が発生した可能性もあり、今後も続くかは分からない)」など、良い点だけを鵜?みにせず、リスクが増える危険な運用方法も把握しておきたい。
FX自動売買で大損するケースとは?
FX自動売買で大損するケースは主に「今後の相場や自己資金に合わない運用を行った場合」だろう。「FX自動売買ツールの特性を理解していない」「短期で儲かりたいから、自己資金に見合わない無理な取引量で自動売買を稼働させた」などの原因が考えられる。こうしたFX自動売買で大損に繋がる原因と対策は、本格的に運用を検討する前に把握しておくといい。
また、FX自動売買で稼げない人の共通点もピックアップしたので、こちらも参考にしてほしい。
FX自動売買の「勝率」を過信すると…
FX自動売買ツールには、「過去の相場で優秀だった設定や売買プログラム」を掲載しているところも多い。そこには利益額と共に勝率が参考データとして紹介される場合もあり、勝率80%以上など、一見すごい成績を収めているものもあるが、それを鵜呑みにして、自動売買を稼働させてもうまくいかない可能性がある。
過去実績を参考にする場合、今後の相場でも通用するかどうかが重要となるため、FX自動売買の勝率を過信すると、落とし穴にハマる危険があるので注意したい。
FX自動売買の設定をランキング任せにするのは危険なのか
「自動発注・リピート系」の自動売買における「設定」や「シストレ系」における「自動売買プログラム」は、各ツール内に過去実績をもとにしたランキング形式で、紹介されることも多い。
利益を出している設定や売買プログラムなのだから安心だろう、とそのまま利用することは控えたい。たとえランキング1位の設定やプログラムだとしても、今後の相場でも稼ぐ保証はなく、FX自動売買の実績を確認するにはいくつか注意点がある。
FX自動売買の設定を決める方法や過去収益の良い設定の使い方を知れば、こうしたランキングは有効に活用できることもあるので、焦ってランキングの設定をそのまま稼働させることだけは避けたい。
FX自動売買ツールを選ぶ上でのQ&A
FX自動売買ツールを選ぶ上でのポイントをQ&A方式で紹介する。
おすすめのFX自動売買ツールは?
本ページではFX自動売買ツールの中でも人気が高く、口座数も多いツールの中から厳選。「FX自動売買ツールの初心者向け選び方と注意点」をもとに、自分に合うツールをじっくり選ぶことがおすすめ。
FX自動売買ツールを選ぶ上で注意するポイントは?
過去の運用利益だけを頼りにFX自動売買ツールを選ぶことは避けた方がいい。FX自動売買の種類を把握し、自分の運用スタイルに合うFX自動売買ツールの中から選ぶようにしたい。
FX自動売買ツールは無料?初期費用はかかる?
本ページで紹介するFX自動売買ツールは月額利用料などは発生せず、また口座開設などにおける初期費用も発生ない。自作型のFX自動売買では取引を任せる自動売買プログラムを購入する場合は費用がかかる。FX自動売買のコストに関してはこちら。
FX自動売買を始める方法は?
FX自動売買の始め方に関しては、口座開設~稼働開始までの概要を別ページで紹介。
FX自動売買は始めるまでの準備が収益にも大きく影響するため、危ない運用法やFX自動売買で稼ぐトレーダーの秘訣も参考に。
FX自動売買ツールに詐欺はある?
FX自動売買ツールの中には、ソフトを使用しないと稼働できないものもあり、FX自動売買のソフトを購入する人の中には詐欺商品を買わされたという被害もあるようなので注意が必要。
本ページではソフトの用意や購入を必要とせず、無料で利用できるツールを厳選している。別ページでFX自動売買の詐欺・逮捕される人の常套手段と詐欺回避策に関して解説。
FX自動売買ツールのメリットは?
FX自動売買ツールは「24時間システムが代わりに取引を行う」「本業に支障をきたさずFXができる」といったメリットがあり、規則正しいFXトレードを実現することが可能。
FX初心者の場合、欲や感情に影響され、思い描いた取引から乖離することもあるため、FXに慣れないうちは自動売買ツールを用いることも選択肢のひとつとして考えられる。
FX自動売買ツールのデメリットは?
FX自動売買ツールは複雑な取引手法はシステムでは実現できないこともあるので、シンプルな売買しか対応しづらい点もある。経済指標の発表直後など急変する相場で臨機応変に利益を狙う・撤退することは裁量取引の方が行いやすいだろう。
いくつかあるFX自動売買のデメリットを把握した上で、利用するかどうかは検討したい。
FX自動売買と裁量取引の違いは?
FX自動売買と裁量取引の特徴を簡単に比較する。
FX自動売買 | 裁量取引 | |
---|---|---|
取引方法 | 設定通りにシステムがトレードする | 相場状況に応じて自身でトレードする |
特徴 | 規則的 | 柔軟性 |
取引コスト | やや高い | 低い |
勝敗に関連する要因 | 用意した設定・プログラムが相場にハマるかどうか | 体得した取引手法やメンタルコントロール |
FX自動売買 | 裁量取引 | |
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取引方法 | 設定通りにシステムがトレードする | 相場状況に応じて自身でトレードする |
特徴 | 規則的 | 柔軟性 |
取引コスト | やや高い | 低い |
勝敗に関連する要因 | 用意した設定・プログラムが相場にハマるかどうか | 体得した取引手法やメンタルコントロール |
FX自動売買ソフトとは
FX自動売買のソフトとは「売買の指示を出すプログラム」を指す場合が多い。こうした自動売買ソフトは、主にシステムトレード(シストレ)で利用し、ソフトは「自動売買プログラム」「ストラテジー」などとも呼ばれる。
有料で販売されるFX自動売買ソフトは、「MT4(エムティーフォー)」を使うケースがほとんどだろう。「MT4」はメタトレーダー社が提供する自動売買ができるFXツールのこと(参考:FX自動売買ツール「3つのタイプ」を知る)。
FX自動売買でソフトを使うのは主に「シストレ系」。「自動発注・リピート系」はソフトではなく設定で自動売買の取引をさせる。
シストレ | 自動発注・リピート系 | |
仕組み | ソフトに搭載されたルールに従い売買の注文を出す | 自身で売買の注文を出すルールを設定する |
注文価格 | 相場状況に応じて変動 | 運用前に決めた価格でほぼ一定 |
戦略 | テクニカル分析やその他分析手法に応じた戦略 | 通貨ペアの変動幅に注目した戦略 |
注文数 | 4本程度までが一般的 | 10本以上が多い |
発注方法の詳細 | 詳細は未開示が多い | 注文設定は基本的に開示 |
「MT4」のソフトであるEAは自身で制作することも可能。EAはMQL言語というプログラミング言語を用いたソフトであり、プログラミングを補助するツールもリリースされている。
FX自動売買のソフトは数万円で販売されていることがあり、中には数十万円といった高額ソフトもある。価格が高ければ優秀というものでもなく、ソフトが有効に使えるかどうかを購入者自身で見極めなくてはならない。また、EAは利用できるFX会社が限られるケースもある。ソフトを購入する場合は、そうした細かい仕様も販売会社のHP等でチェックしておく必要がある。
FX自動売買を外為どっとコムで使える?
外為どっとコムではFX自動売買のサービスを提供していない。
FX自動売買をSBI証券やSBI FXトレードで使える?
SBI証券やSBI FXトレードではFX自動売買のサービスを提供していない。SBI FXトレードでは定期的に通貨を購入する積立FXというサービスがある。
FX自動売買を楽天証券で使える?
楽天証券では自作型の自動売買である「MT4」が利用できる。本ページでは自作型のFX自動売買ではなく、FX会社提供の自動売買サービスをメインに紹介している。
FX自動売買をDMMFXで使える?
DMMFXではFX自動売買のサービスを提供していない。
FX自動売買をGMOクリック証券で使える?
GMOクリック証券ではFX自動売買のサービスを提供していない。
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自動売買ツールの比較
各サービス・会社詳細
■自動発注・リピート系のFX会社
■シストレ系FX会社
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