FX取引を自動化できる「FX自動売買」は、スマホアプリからでも始められる。スマホアプリでFX自動売買をする場合の便利な点から、注目のFX自動売買スマホアプリ、スマホアプリで自動売買を始める方法、注意点を紹介する。
FX自動売買をスマホで行う場合の長所と短所
スマホアプリでFX自動売買を行う場合の長所と短所について見ていこう。
長所:手軽に自動売買の確認・設定が行える点
スマホアプリから手軽に自動売買の運用状況を確認できたり、設定の変更が行える点はとても便利。PCからでも設定の変更等は行えるが、大幅な変更でなければスマホでも十分。
また、自動売買は裁量取引に比べチャートを頻繁にチェックする必要はないため、スマホだけで運用を行えると考えるトレーダーも少なくないだろう。
短所:初心者には自動売買の運用イメージが湧きづらい?
FX自動売買はスマホアプリでも十分運用が可能だが、注文を仕掛ける価格帯がビジュアルで見られないケースもあり、初心者の中にはスマホアプリでは「どういった自動売買が運用されるのか」をイメージしづらい人もいるかもしれない。
PCを持っている人は、PCで自動売買の運用における初期設定を行い、スマホアプリでは稼働している自動売買の運用状況をチェックするために利用、といった使い分けも検討できる。
また、注文の設定を大きく変更する場合はPCの方が画面が大きい分、状況や修正箇所を把握しやすいという点はあるだろう。
注目のFX自動売買スマホアプリ3選
スマホアプリ対応のFX自動売買ツールの一覧は最新のFX自動売買ツールの比較記事でも紹介しているが、ここでは注目の自動売買ツールをピックアップする。
トラリピ(マネースクエア)
元祖コツコツ稼ぐタイプの自動売買「トラリピ」。トラリピは指定した価格帯に注文を多数仕掛けるタイプの自動売買で、スマホアプリでもわかりやすく注文を設定できることが特徴。
トラリピは他のトレーダーが実践している注文を真似することも簡単にできる。
トライオートFX(インヴァスト証券)
トライオートFXもトラリピ同様、コツコツ稼ぐタイプの自動売買が可能で、「自動売買セレクト」というツールに搭載されている設定をもとに、運用を始めることもできる。自動売買セレクトには様々な自動売買設定が用意されているが、スマホアプリではどの価格帯に注文を設置しているのかは、チャートと照らし合わせながら把握する必要がある。
PCを持っているなら、PCで注文のイメージをつかみ、スマホアプリは運用の設定をチェックするときに利用する、という使い分けもできる。
ループイフダン(アイネット証券)
ループイフダンもコツコツ稼ぐタイプの自動売買で、短期の自動売買運用もできることが特徴。ループイフダンは設定項目が少ないため、スマホアプリからでも自動売買を稼働させることは簡単だが、他の自動売買同様どういった価格帯に注文を設置するかは、チャートも見ながらイメージしておきたい。
FX自動売買をスマホアプリから始める方法
スマホアプリでFX自動売買を始めるための手順を紹介する。PCで自動売買をするときと同様に、どのような自動売買を行いたいかは事前にじっくり考えるように。
STEP1:どう取引するか戦略を考える
どのような自動売買を稼働させるかを考える。細かく戦略を用意しておくと万全だが、最低限「中長期で○○の通貨ペアを狙う」「短期的にトレンドが発生している△△の通貨ペアを狙う」などはイメージしておいた方が賢明だろう。
どう戦略を考えればいいかわからない人は「FX自動売買で稼げない人の行動とFX自動売買で稼ぐコツ・注目ポイント」も参考に。
STEP2:考えた戦略をスマホアプリから実行
考えた戦略をスマホアプリで入力し、実行すれば、自動売買をスタートできる。自動発注・リピート系では、細かく「注文幅」や「注文を設置する価格帯」を入力または確認するので、ミスがないように注意。
シストレ系においても「取引額」などを当初の予定よりも大きくしたりなど、考えていた戦略とは異なる設定にしないよう心掛けたい。
【参考】スマホアプリでFX自動売買を始めるまでの手順
ここでは初心者にも自動売買の運用イメージが湧きやすい自動発注・リピート系の「トラリピ」のスマホアプリをもとに、スタートまでのやり方を紹介する。
ログイン後、「トラリピ注文」をタップ

トラリピ注文を選択
トラリピのスマホアプリをダウンロードし、アプリを開く。アプリを開くと、ログインIDとPWの入力をし、トップ画面にて「トラリピ注文」をタップする。
トラリピ注文の設定

注文の設定を行う
トラリピの設定を進める。「トラリピで取引をする通貨ペア」、「注文を設置する価格帯」などを入力する。トラリピの設定に関しては、トラリピトレーダーたちの運用方法も参考になる。
どの価格帯を取引するのか確認

注文の内容をイメージ
トラリピは、どの価格帯を取引するかイメージしやすい。例えば上記画面では、ドル円に対し、1ドル=95~120円の間に注文を設置することが赤い囲みで表示される。
この価格帯(レンジ幅)を外れない限り、コツコツ500円や1000円といった金額を稼ぐような自動売買を行ってくれる。
トラリピのリスクをチェック

トラリピのリスクをチェック
画面の下の方には、「トラリピのリスクを試算」というボタンがあり、それをタップすると、上の画面が表示される。取引に必要な資金や価格が思惑と反対方向に行った場合にどれだけの含み損を抱えるか、などを自動で試算してくれる。
リスク試算表を見ながら、「注文を設置する価格帯」「注文1本あたりの利益確定額」「注文1本あたりの取引量」などを調整し、理想的な運用設定を探すことができる。
最終確認後、運用をスタート
注文設定やリスクの最終確認を終えたら、稼働をする。トラリピ稼働後は取引が行われるのを見守るだけ。1週間や2週間に1回など、定期的にスマホアプリからトレード状況や現在の価格が注文を設定した価格帯のどこで推移しているか、などをチェックする。
FX自動売買をスマホアプリで始める場合の注意点
【FX自動売買をスマホアプリで始める場合の2つの注意点】
- 過去収益ランキングに頼りすぎない
- 運用イメージがつかめないツールは無理して稼働しない
スマホアプリから手軽に自動売買を始められるが、2つのポイントには注意したい。
過去収益ランキングに頼りすぎない
スマホアプリからでは、自動売買の運用イメージがつかみづらいため、スマホアプリから見られる「自動売買設定の過去収益ランキング」を使って、自動売買を始める人もいるだろう。
しかし、過去の運用利益が良かった設定でも今後の相場に通用するとは限らないので、簡単だからという理由だけでその設定を稼働させてしまうことは避けたい。過去収益ランキングを利用する場合は、「利益額の過信はNG!過去収益の良い設定を使う上での確認ポイント」も参考に。
運用イメージがつかめないツールは無理して稼働しない
ダウンロードしてみたスマホアプリからでは、自動売買の運用イメージがつかめない、という人は無理に稼働する必要はない。自動売買はFX初心者でも始めることは簡単にできるが、運用途中に注文を修正したり、稼働を停止するための設定は難しく感じる点も多い。
最初の設定が収益に最も影響するので、運用イメージがはっきりしていない人は、焦って始めない方が賢明だろう。
「FX自動売買で稼げない人の行動とFX自動売買で稼ぐコツ・注目ポイント」も参考に、どのような戦略で運用するのかじっくり考えた上で、自分に合う自動売買のスマホアプリを吟味したい。
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