2018年のビットコイン価格は上がるか下がるか?
2017年12月29日 16:30
ビットコイントレードに詳しいIFTAテクニカルアナリスト/ESTA名誉会員の「天空の狐」氏が、今さら聞けないビットコイン・仮想通貨の基礎知識を解説する。
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「ビットコインの価格は来年も上がりますか?」
最近、私が発行しているメールマガジンの読者から、こういった質問をたくさん受けます。新しく誕生した仮想通貨・ビットコインは前人未到の領域へ上昇を続けているように見えますが、そろそろバブルが弾けるのでは、と危惧している人も多いようです。今回は、ビットコインの今後の方向について、私なりの分析を紹介します。
たった5日間でリーマンショック超級の暴落も…
ビットコイン/円の価格は、2017年12月25日時点で1633000円となっています。直近の高値は12月17日の2300000円、一方、直近の安値は12月22日の1360000円。その後持ち直したとはいえ、5日間で約40%も下落していたことになります。リーマン・ショック時の株価でさえ、短期間でこれほどは落ちませんでした。しかし、リーマン・ショックと異なるのは、暴落後すぐに大きくリバウンドすることです。ビットコイン価格は、リーマン・ショック超級の下落、そして上昇を繰り返して現在に至ります。
ビットコインの価格を予測するための指標として、私は米国のハイテク・インターネット関連事業銘柄の指標である「ナスダック総合指数」に注目しています。インターネット産業の歴史を見ることで、インターネットと同様のイノベーションを起こすであろうビットコインの未来像が捉えられるのでは、と仮定したわけです。
ビットコインは上昇サイクルにある
ナスダック総合指数の前年度数値からの上昇/下落率を計測した増減率を、ビットコイン/円価格の増減率と比較してみると、この2つの値動きサイクルが非常に似ていることがわかります。下図2を見てください。ナスダック総合指数とビットコイン/円は、2014年から約4年間の上昇サイクルがともに継続しています。
マイクロソフトやグーグルが上場した90年代後半のナスダック総合指数の増減率を見ると、上昇サイクルは約5~6年、下落サイクルは1~3年の期間で続いています。このペースで進行するならば、2014年から始まったナスダック総合指数の上昇サイクルはあと1~2年続く可能性があります。ナスダック総合指数と同じサイクルで動いているビットコイン/円も2018年は上昇トレンドの継続途中にあるのでは、と判断できます。
(作成者:天空の狐)
ビットコイン・仮想通貨市場の始まりの鐘は鳴り響いたばかりです。次回は、ビットコイン/円の価格がどこまで上昇するのか、具体的な到達点について解説したいと思います。
【PROFILE】天空の狐:IFTA国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト、ESTA名誉会員(日本人で唯一)、ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンドプログラム修了。PythonMT4・MT5自動売買&裁量Aiトレーダー。ドイツ企業INTALUS.日本代表を経て、ドイツ金融アルゴリズムTradesignal日本代表に。テクニカル分析やアルゴリズム・ストラテジー開発。ヘンリー・ビジネス・スクールヘッジファンド・プログラムのアドバイザーを従事。オルタナティブ投資のメディア「ALTS Investor Media」でもマーケットレポートを配信中。Twitter:@firmamentfox