本邦大手企業も参加するデジタル通貨・デジタル決済の勉強会が開催
2020年6月18日 20:00

IFTA認定のアナリストで、株や仮想通貨・FXの投資家としても活躍し、ヘッジファンドとも交流の深い「天空の狐」さんが、注目ニュースと共に、仮想通貨相場について解説する。
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仮想通貨の取引所を運営するディカーレットが2020年6~9月にかけて、「日本におけるデジタル通貨の決済インフラを検討する勉強会」を行うと発表した。
昨年は「デジタル人民元」が話題を集め、世界各国で「デジタル通貨」に関する議論が始まっている。今回の勉強会は電子マネーの取扱い高も多い民間企業が参加することから、今後の日本におけるデジタル通貨・デジタル決済において、様々な議論が展開されるだろう。
勉強会の注目ポイント
プレスリリースによると、勉強会の目的はデジタル通貨やデジタル決済インフラに対する課題と解決方法を検討するとのことで、「国内外におけるデジタル決済、デジタル通貨の実例研究」「ブロックチェーン、分散型台帳技術など新しいデジタル技術の取引・決済インフラへの応用、デジタル通貨決済の潜在的な活用領域とその効果、望ましい姿、将来の可能性」といったポイントが議論されるようだ。
この勉強会の出席メンバーに目を向けると、日本の3大メガバンクに加え、セブン銀行やKDDI、NTTグループ、JR東日本と本邦大手企業が名を連ね、さらにオブザーバーには金融庁、財務省、日本銀行が参加する。
日本では利用者の多い「Suica」や「nanaco」、「au PAY」といった電子マネーのマーケティングデータなどを用いて、日本流のデジタル通貨・デジタル決済のあり方が議論されるとなると、実現までの道筋も予想以上に早いかもしれない。
勉強会の報告書はのちほど発表されるので、どのような議論がされるのか期待したい。
ビットコイン円の直近の見通し
ビットコイン円は中長期では上昇基調にあるだろうが、目先は調整の可能性がある。
テクニカル分析からもサインを確認する。移動平均線(MA21)やイギリス&アメリカのスタイルで分析する一目均衡表では、買いシグナルが点灯している。しかし、サイクル&リズム分析からは調整シグナル、フォーメーション分析でも調整シグナルが確認できる。オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)を見ると、50付近で推移しており、こちらは買いシグナル。スローストキャスティクスは80付近で推移し、買い継続と調整気配の強いシグナル。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の上昇展開ながら、直近は調整気配が強く、次なる展開に向けてBOX相場で推移するイメージ。
1ビットコイン=100万円台到達で利確売りが発生し、1ビットコイン=70~80万円台まで調整して、再度上昇の展開なってからは1ビットコイン=120~150万円台を目指す、というシナリオを想定している。
今年の相場は荒れやすくなっているので、ポジションサイズを小さく、打診レベルから始めるように。
【PROFILE】天空の狐:IFTA国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト、ESTA名誉会員(日本人で唯一)、ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンドプログラム修了。PythonMT4・MT5自動売買&裁量Aiトレーダー。ドイツ企業INTALUS.日本代表を経て、ドイツ金融アルゴリズムTradesignal日本代表に。テクニカル分析やアルゴリズム・ストラテジー開発。ヘンリー・ビジネス・スクールヘッジファンド・プログラムのアドバイザーを従事。オルタナティブ投資のメディア「ALTS Investor Media」でもマーケットレポートを配信中。Twitter:@firmamentfox