マンション単価相場

不動産データベース「レインズ」に登録済みの物件について価格と戸数を月単位でまとめている情報サイト「「レインズマーケットインフォメーション」」を見てみると、2020年12月～2021年2月に東京都港区で取引された中古マンションの成約㎡単価は約125.9万円/㎡という結果に。

この数字は、同期間における都心3区(千代田区・中央区・港区)で取引された中古マンションの成約㎡単価約127.2万円/㎡と比べた場合、港区はほぼ同じ水準であることがわかります。

また、その他の比較対象として城西地区(新宿区・渋谷区・杉並区・中野区)で取引された中古マンションの成約㎡単価約97.6万円/㎡と比べた場合、港区は大幅に単価水準を上回っており、同様に都心3区の中古マンション成約単価が飛びぬけて高いことが伺えます。

港区の中古マンション市場は、新型コロナの影響で2020年4～6月間の取引件数は前年度の取引件数を大幅に下回ったものの、10月に関しては前年比を大きく上回る取引件数を記録しており、市場的には回復したといえるでしょう。

港区のエリア別市況

港区は千代田区や渋谷区、そして湾岸に隣接するエリアで国内でもビジネス・商業地の両面においてトップクラスの地域です。代表的なエリアとして六本木、赤坂、虎ノ門、麻布、白金台、青山などの有名なエリアが存在し、数多くの有名人が暮らす街でもあります。

港区の中古マンション市況としては、芝浦や港南といった湾岸エリアの中古マンションが多く取引される傾向が見られ、2020年12月～2021年2月の時期に関して言えば約3割が湾岸エリアのマンションが取引されています。

とは言え、青山や赤坂、麻布などはマンションの数も多いので取引件数も比較的多いエリアである一方で、虎ノ門や新橋方面はビジネス街としての性格が強く、賃貸マンションの需要は高いものの中古マンションの取引はほとんどありません。

敷地内に規模の大きい駐車場

港区住まいの平均年収は都内においてもトップであり、そのため、自家用車の所有率も非常に高いという地域特性を持っています。だからこそ、マンションの敷地内に規模の大きい駐車場が必要不可欠となってきます。

仮に十分に駐車場台数を確保していないマンションであれば、近隣の駐車場と契約して使用するたびに足を運ぶ必要があるので敬遠される傾向があります。港区マンションに附属する駐車場の契約料は非常に高値という特性がありますが、平均年収の高い港区民に関して言えば、契約料の金額はあまり関係ないと言えます。

タワーマンションの場合、規模が大きく十分に敷地面積を確保した上で開発に移行するので駐車場台数も総戸数に対して十分な台数を確保している傾向があります。一方で、総戸数が少なく規模の小さいマンションの場合、ギリギリの敷地面積で開発していることも多く、総戸数に対して駐車場台数が極端に少ない可能性があります。

新規登録状況からの観点

都心3区では、2020年1月から2021年2月の期間において「新規登録数が前年比を下回り続けている」という状況が起きています。簡潔に言うと、売り物件数が減り続けているということです。

そのため、競合物件が少なくなり、売主にとっては好機だといえます。実際、今年の1月と2月にかけては新規登録されたマンションの㎡単価に比べて成約されたマンション㎡単価が大きく上回っていることから、新規登録状況の観点からみると売り出すタイミングとしては良いでしょう。

信頼できる不動産会社を見つける

マンション査定を受ける際は、1社ではなく複数の不動産会社から査定を取るようにしましょう。その理由としては、査定内容には不動産会社によって差があり、マンションの査定価格にも影響することがあるからです。

複数の不動産会社の査定内容を聞いて相場を把握し、さらに不動産会社ごとの査定根拠を聞いて適正な評価を出しているような信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。