マンション単価相場

不動産データベース「レインズ」に登録済みの物件について価格と戸数を月単位でまとめている情報サイト「レインズマーケットインフォメーション(今年11月現在)」を見てみると、今年8～10月に堺市で取引された中古マンションの成約㎡単価は約23万円/㎡という結果に。

この数字は、同期間における大阪府南部エリア(松原市・羽曳野市・藤井寺市・高石市など)の約21.6万円/㎡と比べるとほぼ同じ水準にあり、大きな差はないことがわかります。しかし、堺市が含まれている大阪府南部エリアは大阪府全体からみると最も中古マンション単価が低いエリアとなっています。

その理由としては、大阪府南部エリアは他のエリアのように市街地や住宅街で形成されるだけではなく、大部分が山間部で占められていることや人口の少ない市も含まれて形成されているからです。

堺市のエリア別市況

堺市は堺区、北区、南区、西区、中区、東区、美原区の7区で構成されています。

このうち、堺区は大阪湾に面した地域で南海本線・阪堺線・南海高野線・阪和線の4路線が開通しており、南海高野線「堺東駅」は政令指定都市の玄関口として再開発が行われて商業施設が複合したタワーマンションが今年中に竣工予定となっています。また、駅前には商店街もある暮らしやすい地域特性として堺市で最も中古マンションの取引件数(今年8～10月)が多いエリアです。

北区は、堺市内で唯一の地下鉄(御堂筋線)が開通する地域で、大阪市内からのベッドタウンとして人口が増えつつあります。そのため、中古マンションの取引件数は堺区と並んで多く単価は最も高いエリアです。

南区は、泉北ニュータウンがある地域で、閑静な住宅地が広がる地域特性を持っています。また、駅前にはショッピングセンターや百貨店などの商業施設もあることから利便性が高く、堺区や北区と同じく中古マンションの取引件数が多いエリアです。

西区は、高石市に隣接する地域で堺区や北区ほどの市街地ではありませんが、マンションの数自体は少なくないのである程度の取引件数があるエリアです。

中区と東区、美原区は、他の区域と比べると取引件数が少なくなる地域です。このエリアのマンションは堺市内における主要駅への近接性が重要になってくるでしょう。

大阪市内へのアクセスの程度

堺市は大阪市内からのベッドタウンとして人気の街です。

そのため、大阪市内へのアクセス面が重要視される傾向があります。例えば、難波や梅田に直通でアクセス可能な御堂筋線が開通している北区エリアのマンションであればそれだけで価値に繋がります。

また、難波にアクセスしやすい南海高野線や南海本線も好まれる傾向があるため、最寄り駅が徒歩10分圏内で南海高野線または南海本線のどちらかであれば有利になりやすいでしょう。

区域に応じた適正価格で売却する

今年8～10月間における堺市全体の中古マンションの成約単価は約23万円/㎡ではあるものの、区域ごとの成約単価には差があるので区域に応じた適正価格で売却を進めることが大切です。

例えば、同期間における北区の成約単価は約29万円/㎡であるのに対して南区の成約単価は約20万円/㎡となっています。そのため、堺市全体の成約単価約23万円/㎡を指標にして北区のマンション売却を進めた場合、早期に売却できる可能性は高くなりますが割安の売却になって損を出してしまう結果になります。

したがって、区域に応じた適正価格で売却を進めることが大切なのです。

信頼できる不動産会社を見つける

マンション査定を受ける際は、1社ではなく複数の不動産会社から査定を取るようにしましょう。その理由としては、査定内容には不動産会社によって差があり、マンションの査定価格にも影響することがあるからです。

複数の不動産会社の査定内容を聞いて相場を把握し、さらに不動産会社ごとの査定根拠を聞いて適正な評価を出しているような信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。