インヴァスト証券の特徴を解説 スプレッドやおすすめの人は?
公開日:2018年3月12日 8:00
最終更新日:2020年12月30日
独自のFX自動売買サービスを2種類提供する「インヴァスト証券」。一部裁量口座ではスプレッドも狭くしており、短期トレーダー向けの環境も用意。本記事ではインヴァスト証券の特徴やメリット、スプレッドなどのスペックに関して、詳しく紹介する。
- 1.インヴァスト証券の4つの特徴
- 2.インヴァスト証券のスプレッド(コスト)
- 3.インヴァスト証券がおすすめの人はどんなタイプ?
- 4.インヴァスト証券の入出金方法
- 5.インヴァスト証券で提供されているニュース・情報
- 6.インヴァスト証券のロスカット・追加証拠金
- 7.インヴァスト証券の口座を開設するまでの3STEP
- 8.インヴァスト証券の会社概要
【目次】
インヴァスト証券の4つの特徴
インヴァスト証券の特徴は大きく4つ。
【インヴァスト証券の4つの特徴】
- 2種類のFX自動売買を使える
- 6つの取引サービスがあり、ツールは多彩
- 裁量トレードで業界最狭のスプレッドが設定されている
- スワップポイントの収益は決済なしで出金可能
2種類のFX自動売買を使える
インヴァスト証券では「トライオートFX」「シストレ24」と2種類の自動売買を提供している。自動売買は為替市場が開いている時間は無休でチャンスを狙ってくれるため、会社員などに好まれる。また、手動で取引する裁量トレードは「大金が欲しい」という欲にかられ、冷静に取引できなくなる人もいる。
自動売買はこうした裁量トレードではうまく利益を上げられなかった人でもトライできるサービスである。インヴァスト証券はユーザーの様々なニーズに応えようと自動売買を2種類用意している。
6つの取引サービスがあり、ツールは多彩
インヴァスト証券には、6つの取引サービスが用意されている。
【インヴァスト証券6つの取引サービス】
- シストレ24(Myシストレ24)
- トライオートFX
- トライオートETF
- マイメイト(実取引開始は未定)
- ミラートレーダー
- くりっく365
売買一任タイプの「シストレ24」(Myシストレ24)

自動売買「シストレ24」は、ストラテジーと呼ばれる自動で取引をするプログラムに売買を任せることでFXをする。ユーザーはストラテジーを選べば、あとの取引はすべて任せられるので、FXを始めるまでの手間は少ない方だ。
【シストレ24の運用体験談】
「シストレ24」には「Myシストレ24」という独自のツールを搭載しており、取引画面にはチャートがなく、FXビギナーでも馴染みやすい画面を目指し、ポップなアイコンなどでストラテジーの特徴を表現している。
シストレ24には3つの使い方が代表的だ。
【シストレ24の代表的な使い方3選】
ストラテジーを自動で選ぶ「フルオート」機能を使う
「フルオート」機能は、あらかじめ設定した「ストラテジーの選び方」のとおりに、毎週ストラテジーの選定を自動で行ってくれる。シストレ24では、ストラテジーは定期的に入れ替えた方が、相場への対応力が増す、という方針を打ち出しており、そのストラテジーの入れ替えを自動で行ってくれる、ということで、運用の手間がさらに削減された。
好みのストラテジーを自分で探す
ストラテジー探しやストラテジーの入れ替えを「フルオート」を使わず、独自に行うことも可能だ。シストレ24には6000以上のストラテジーを搭載しており(2018年10月31日時点)、意中のストラテジーを探すには難しそうに思えるかもしれないが、「Myシストレ24」というツールがなるべく専門用語を使わずにストラテジーの特徴を表現しようとしているので、「フルオート」を利用せず独自に探すことも可能だ。
半裁量取引の「ジョイントレード」も使う
上級者向けの「ジョイントレード」は、ストラテジーが保有するポジションに対し、ポジション量を追加できるサービス。ジョイントレードにより保有したポジションの利益確定や損切は、ストラテジーのタイミングで行われる。調子のいいストラテジーに対し、さらに利益を増やせるチャンスでもあるが、リスクを増やす可能性も同等にあるため、シストレ24の運用に慣れてから検討するサービスである。
コツコツ自動売買も裁量取引もできる「トライオートFX」

「トライオートFX」は、コツコツ利益を狙う発注系(リピート系)自動売買でもありながら、同じ口座で裁量取引も行える。自動売買に関しては、「自動売買セレクト」というツールをもとに、始めることができる。自動売買セレクトは設定の過去実績ランキングであり、中長期にわたり今後も似たような相場展開をするだろうと期待できるなら、自動売買セレクトから設定を選んで始めてみることも可能だ。
裁量取引としても、取引ツールには力を入れており、レート画面から最短2タップで発注可能で、スマホアプリも提供している。また、ドル円0.3銭を始めとした低スプレッドの環境も用意。
世界の株式市場を対象に自動売買できる「トライオートETF」
「トライオートFX」の似た画面で、世界の株式市場を対象に自動売買できるのが「トライオートETF」。取引対象はETF銘柄で、日経平均と同様の動きをする「日経225」のほか、40か国以上の先進国・新興国に分散投資できる「iシェアーズ MSCI ACWI ETF」などの株式市場銘柄。また、ゴールドや原油のETF銘柄も取引できる。
FXとは異なるが、「トライオートFX」のようなコツコツ自動売買をETFでもできる点、差金決済でレバレッジを最大5倍まで効かせられる点は、同社独自の特徴といえるだろう。
AIの力を借りたFX「マイメイト」

マイメイトとはAI(人工知能)の力を借りてFXができるサービス。現状はシグナル配信のみとなるが、のちのちシグナルをもとに自動で取引できるサービスがリリースされる予定。
【マイメイト関連記事】
シストレ24の元のサービス「ミラートレーダー」
「ミラートレーダー」はシストレ24の大元のサービス。シストレ24は、ミラートレーダーというトレーデンシー社が提供する自動売買のシステムを使ったサービスであり、ミラトレーダーは他のFX会社でも使うことが可能。シストレ24はインヴァスト証券が独自に作成したミラートレーダーを使いやすくするツールである。ミラートレーダー画面から取引することも可能だが、シストレ24の方がFX初心者には見やすいだろう。
東京金融取引所が提供する「くりっく365」
東京金融取引所が提供する「くりっく365」をインヴァスト証券も使用できる。「くりっく365」は他社でも使うことができる。トライオートFXと比べると、くりっく365では取引手数料が0~約300円かかる。一方で取引通貨ペアが25種類と、トライオートFXよりは8種類多い。スマホアプリはiPhone版のみの提供となる。
裁量トレード(トライオートFX)は業界最狭水準のスプレッド
インヴァスト証券の「トライオートFX」の裁量取引を行う際のコストはスプレッドのみで、全17通貨ペアのスプレッドは以下のとおりだ。
通貨ペア | スプレッド | 通貨ペア | スプレッド |
ドル円(USD/JPY) | 0.3銭 | 豪ドルNZドル(AUD/NZD) | 5.8銭 |
ユーロ円(EUR/JPY) | 0.5銭 | ユーロ米ドル(EUR/USD) | 0.3銭 |
ポンド円(GBP/JPY) | 1.0銭 | ポンド米ドル(GBP/USD) | 1.4銭 |
豪ドル円(AUD/JPY) | 0.6銭 | 豪ドル米ドル(AUD/USD) | 1.4銭 |
NZドル円(NZD/JPY) | 1.7銭 | NZドル米ドル(NZD/USD) | 2銭 |
カナダ円(CAD/JPY) | 1.9銭 | ユーロ豪ドル(EUR/AUD) | 2銭 |
スイスフラン円(CHF/JPY) | 2銭 | ユーロポンド(EUR/GBP) | 1.9銭 |
南アフリカランド円(ZAR/JPY) | 1.8銭 | 米ドルスイスフラン(USD/CHF) | 2銭 |
トルコリラ円(TRY/JPY) | 1.5銭 | - | - |
※2020年12月1日HPより調査
ドル円やユーロ円といったメジャー通貨を筆頭に、多くのスプレッドが業界最狭水準といえる。1日で数回~数十回の短期的な取引「スキャルピング」などのトレードをする人にとっても、利用はできるだろう。
スワップポイントは決済なしで出金可能
FX取引には通貨ペアの金利差から生じる「スワップポイント」という利益があり、そのスワップポイントを狙ったFXの運用手法も存在する。やり方は、高金利通貨を買い/低金利通貨を売る、という取引をする通貨ペアを保有するだけで、スワップポイントを狙える。ただしスワップポイントは日々変動し、常にプラスになるとは限らず、マイナスに転じる可能性もある。
インヴァスト証券では、ポジション未決済のままスワップポイント益を引き出せることが特徴(くりっく365は不可)。とりあえずスワップポイント分の収益を引き出しておきたい、という人には嬉しいサービスだろう。
インヴァスト証券のスプレッド(コスト)
インヴァスト証券のFX口座では各サービスでスプレッドやコストは異なる。
シストレ24のスプレッドが広め
ドル円 |
ユーロ円 | ポンド円 | 豪ドル円 | ユーロ米ドル |
6.5銭 | 7.1銭 | 10.2銭 | 9.1銭 | 6.7pips |
※2020年9月1日10時30分頃調査、変動制のため時間帯でスプレッドは変わる
「トライオートFXの裁量トレード」においては、スプレッドは業界最狭水準だが、シストレ24のスプレッドはトライオートFXより広くなる(取引手数料は無料)。
そのコスト分は「フルオート」機能や「Myシストレ24」という独自ツールの維持費、ストラテジーを6000種類以上(2018年10月31日時点)も搭載するための費用と考えられる。
裁量FXで取引できるスキルがあるなら、低コストを追い求めてもいいだろうが、低コストでも取引レベルが追いついていない人なら、自動売買を活用した方が運用の選択肢は増えるだろう。収益がマイナスの人が、低コストを追い求めるよりは、まずは収益を安定できる自分流の取引方法を模索する、という考え方もあるだろう。
トライオートFXの自動売買はマークアップ手数料がある
トライオートFXもシストレ24同様に、自動売買サービスなので裁量取引とは別に取引コストが発生する。
取引数量 |
新規 | 決済 | 1000通貨あたり |
10000通貨未満 | 2.0pips | 2.0pips | 片道20円(対外貨は0.2外貨) |
10000通貨~10万通貨未満 | 1.0pips | 1.0pips | 片道10円(対外貨は0.1外貨) |
10万通貨~50万通貨未満 | 0.5pips | 0.5pips | 片道5円(対外貨は0.05外貨) |
50万通貨以上 | 無料 |
※2020年9月1日調査
くりっく365のスプレッドは取引ツールから確認
くりっく365のスプレッドは取引ツールからBidとAskの価格差を計算することでわかる。くりっく365は1000枚以下の取引の場合は片道330円の取引手数料が発生し、1000枚以上なら88円、3000枚以上なら無料となる(2020年1月27日時点)。
インヴァスト証券がおすすめの人はどんなタイプ?
インヴァスト証券の特徴を踏まえると、インヴァスト証券の口座が向いている人はどんな人だろうか。下記に参考例をピックアップした。
【インヴァスト証券が向いている人の例】
- 売買を任せるタイプの自動売買「シストレ24」を使いたい人
- コツコツ収益を狙うタイプの自動売買「トライオートFX」を利用したい人
- スプレッドが狭いFX会社を利用したい人
売買を任せるタイプの自動売買「シストレ24」を使いたい人
シストレ24は、売買を任せるシストレ系の自動売買で国内口座数NO.1(ミラートレーダーにおける2018年10月31日時点)。独自ツールや機能を追加することで、FX初心者でも使える操作性を目指した。
シストレ24は「FXをどのように始めていいかわからない」「取引する通貨ペアも選べない」というFX未経験者が、「FXの損失や利益をシストレ24を通して体験する」という目的で活用することも可能だろう。
コツコツ収益を狙うタイプの自動売買「トライオートFX」を利用したい人
「トライオートFX」はコツコツ収益を狙う自動売買。シストレ24も自動売買だが、トライオートFXよりは大きな利益を狙いに行く。
500円や1000円といった細かい収益を狙うなら「トライオートFX」の方がシストレ24よりは適しているだろう。トライオートFXのツールの詳細は緑のボタンから飛べる別記事を参考にできる。
スプレッドが狭いFX会社を利用したい人
トライオートFXで行う裁量取引は、業界最狭水準のスプレッドで取引できる。数分程度で「新規注文⇒決済取引」を行うスキャルピングを得意とする人は、スプレッドが気になるところだろう。スキャルピングは1日に何十回もトレードして小さな利益を積み上げるが、1回の取引コストが高ければ手元に利益が残りにくい。
そうした超短期トレーダーの場合は、インヴァスト証券など狭いスプレッドでの環境が好ましいだろう。
インヴァスト証券の入出金方法
インヴァスト証券に入金・出金する方法について紹介する。
インヴァスト証券の入金方法
クイック入金 | 銀行振込 | |
入金方法 | 提携銀行から | ATM・金融機関の窓口から |
口座反映のタイミング | 即時 | 着金を確認後に反映 |
対応時間 | 24時間 | ATM・金融機関の利用可能時間による |
振込手数料 | 無料 | 所定の振込手数料が発生 |
クイック入金 | 銀行振込 | |
入金方法 | 提携銀行から | ATM・金融機関の窓口から |
口座反映のタイミング | 即時 | 着金を確認後に反映 |
対応時間 | 24時間 | ATM・金融機関の利用可能時間による |
振込手数料 | 無料 | 所定の振込手数料が発生 |
インヴァスト証券には「即時入金サービス(クイック入金)」と、「通常の銀行振込み」の2種類の入金方法が用意されている。クイック入金サービスなら、24時間いつでも無料で入金できる。なおクイック入金できる提携銀行は、下記の7行だ。
【クイック入金可能な銀行】
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- ジャパンネット銀行
- 楽天銀行
- 住信SBI銀行
- ゆうちょ銀行
他のFX会社には300行以上と提携している業者もあるのに対して、7行はやや少ないといえる。もしも提携先の金融機関に口座を持っていない場合、通常の銀行振込みで入金する。ただし手数料がかかる上に、すぐに口座へ資金が反映されないので注意が必要だ。インヴァスト証券をメインとするなら、提携銀行への口座開設を検討してみては。
インヴァスト証券の出金方法
インヴァスト証券の出金手続きは、下記の4STEP(出金による振込手数料は無料)。
- 【出金方法の4STEP】
- Myページにログイン
- 出金したいサービスのタブをクリック
- 「入出金・振替」から「出金」を選択してクリック
- 出金額を入力して「確認」をクリックすれば完了
インヴァスト証券で提供されているニュース・情報
インヴァスト証券の取引ツールで提供されるニュース「GI24」がある。それ以外では「INVAST NAVI」という自社メディアにて、アナリストの相場情報や予想情報を掲載している。また、実際にリアルマネーで運用している社員の記事や新機能の使い方などの情報も提供している。
また動画や漫画、レポートによる情報提供も逐一行っているので、取引を行う上でそちらも参考にできるだろう。
インヴァスト証券のロスカット・追加証拠金
インヴァスト証券のシストレ24では、証拠金率が80%に達するとアラートメールが送られる。またアラート後に損失が重なって証拠金率100%に達すると、ロスカットとなって強制決済される。
トライオートFXに関しては、証拠金維持率が150%・120%を下回る毎にアラートメールが送られる。そして100%を下回ると、ロスカットとなる。くりっく365では証拠金維持率が100%を下回るとロスカットになるので注意。
インヴァスト証券の口座を開設するまでの3STEP
インヴァスト証券には下記3つの手順で口座開設可能だ。
- 【口座開設手順】
- 公式サイトから申込み
- 本人確認
- 審査が終われば、口座開設完了
STEP1:公式サイトから申込み
まずはインヴァスト証券の下記ボタンより「口座開設はこちら」を押し、口座開設ページへ遷移し、必要事項を入力する。入力項目は個人に関する情報(氏名や住所、勤務会社、金融機関、電話番号)がメイン。なお本人名義でしか開設できない。
STEP2:本人確認
口座開設にあたって本人確認が必要で、下記書類のいずれかを提出する。
【本人確認資料】
- マイナンバーカード1点のみ
- 通知カードorマイナンバー付き住民票のコピー+顔写真付き本人確認書類(運転免許証や健康保険証、パスポートなど)
- 通知カードorマイナンバー付き住民票のコピー+顔写真なし本人確認書類2点
提出方法はWEBへのアップロード、メール、郵便から選択できる。
STEP3:審査が終われば、口座開設完了
必要事項の入力と本人確認書類の提出が終われば、審査に入る。審査は最短1営業日で完了し、「口座開設
完了のご案内」と「IDやパスワードに関する書類」が郵送される。書類に記載のIDとパスワードをもとにログインし、入金を行い、資金が口座に反映されれば取引可能だ。
インヴァスト証券の会社概要
インヴァスト証券のサポート窓口への電話番号やサポート時間も紹介する。
会社名 |
インヴァスト証券株式会社 |
本店所在地 | 東京都中央区東日本橋1-5-6 |
登録番号 |
金融商品 取引業者登録 関東財務局長(金商)第26号 |
設立 | 1960年 |
電話番号 |
0120-659-274 |
サポート時間 |
月曜~金曜 9:00~17:00 |
まとめ
インヴァスト証券では、売買を任せるタイプの自動売買「シストレ24」と細かい収益を狙う自動売買「トライオートFX」の両方を使うことができる。自動売買システムの代表格ともいえるシストレ24は6000種類を超えるストラテジーが搭載されているため(2018年10月31日時点)、取引方法の選択肢が多く持てる点は特徴だろう。
またスキャルピングを得意とするトレーダーにはトライオートFXという選択肢がある。多彩な取引サービスを提供するインヴァスト証券の口座開設は無料で、1回の口座開設でシストレ24、トライオートFX、マイメイト、トライオートETFは開設される。