ループイフダン実績は? 約1年半のドル円、豪ドル円の検証
公開日:2018年2月28日 8:00
最終更新日:2020年2月28日
アイネット証券が提供する自動売買「ループイフダン」はどのような成績を残せるのだろうか。ループイフダンはバーチャル通貨によるデモトレードが可能なので、1年半ほどデモ口座で運用した結果より、設定や注意点、今後の設定に関する考察を紹介する。
ループイフダンのドル円検証結果
2018年9月28日から2020年2月28日におけるループイフダンのドル円検証データを紹介する。
ループイフダンのドル円検証の際の設定
ループイフダンのドル円設定はB15(USD/JPY)を取引数量「1(1000通貨)」で稼働。ドル円が上昇・下落する間、15銭刻みに「買い注文」を出し、15銭上がったら利食いを行う(損切りはなし)。
2020年2月28日時点での結果は、総決済利益が72212円で、含み損益の合計が-23700円なので、総合利益はプラス圏内で推移している。今すべてのポジションを決済すれば、勝ち逃げできたということになる。
ループイフダンのドル円検証数値
総獲得損益 | 48512円 |
決済利益 | 72212円 |
含み損益 | -23700円 |
決済pips | 約4290pips |
決済スワップポイント | 29461円 |
保有スワップポイント | 50846円 |
取引数量(1本の注文あたり) | 1000通貨 |
総獲得損益 | 48512円 |
決済利益 | 72212円 |
含み損益 | -23700円 |
決済pips | 約4290pips |
決済スワップポイント | 29461円 |
保有スワップポイント | 50846円 |
取引数量(1本の注文あたり) | 1000通貨 |

ループイフダンを稼働させていた間のドル円推移
稼働を開始した2018年9月末はドル円は1ドル=113円近辺で推移しており、その後緩やかに下落していったので、高値づかみから運用はスタートした。1ドル=105円ほどまで下落したのち、2020年に入り、1ドル=112円台まで上昇した時期はあったものの、2020年2月28日時点では1ドル=110円近辺での推移となっている。

ループイフダンのドル円設定はどうする?
今後ループイフダンでドル円を稼働させる場合どのような設定がよいのだろうか。今後の相場展開に応じて、参考までに考察した。
ドル円が今後下落すると予想する場合

ドル円は2016年のトランプ大統領が大統領選挙で勝利したときを境に緩やかな下落トレンドを描いているようにも見える。今後も下落トレンドが続くと予想する場合は、ドル円の「S(売り)」で攻めることも検討できる。
ループイフダンには設定ランキングが掲載されており、約1年間ドル円のSで稼働させた場合の過去実績を見ることができる。ドル円のS50(USD/JPY)で2019年2月28日~2020年2月27日までの過去実績は、3600pipsの決済利益であった。含み損益はわからないが、最大ポジション数は20で最低必要資金は19万2800円であったよう。ただし、売りの場合は、マイナスのスワップポイント(金利差損益)も発生するので、その点は考慮しておきたい。
もちろん今後の利益を保証するようなデータではないが、50銭刻みでの売り注文を仕掛けた場合の参考までに。

ドル円が今後上昇する場合
ドル円がどこかで底打ち、上昇相場に移行すると予想するなら「B(買い)」で攻めることも考えられる。2014年以降は大きく1ドル=100円を割ることはなかった。今後も割らないとは言い切れないが、買い戦略で攻める場合、「1ドル=100円を割れたら損切りして撤退するが、それまでは耐えながら運用する」という考え方もあるだろう。
ループイフダンの成績ランキングに掲載されていたB50(USD/JPY)の1年における過去実績を確認したところ、2019年2月28日~2020年2月27日までの成績は、3400pipsの決済利益で、「売り」で攻めたときと似たような決済損益であった。含み損益はわからないが、必要最低資金が多かった点を見ると、含み損はSの場合よりはあったのかもしれない。

買い、売りのどちらで攻めるにしても、今後の相場展開は誰にも予想できないので、「この価格になったら撤退」というラインを運用前に決めておくことが賢明だろう。
ループイフダンの豪ドル円検証結果
2018年9月28日から2020年2月28日までのループイフダン豪ドル円の運用検証データを紹介する。
ループイフダンの豪ドル円検証の際の設定
ループイフダンの設定はB40(AUD/JPY)を取引数量「5(5000通貨)」で稼働させた。豪ドル円が上昇・下落する間、40銭刻みに「買い注文」を出し、40銭上がったら利食いを行う(損切りはなし)。
2020年2月28日時点での結果は、総決済利益が40万4250円で、含み損益の合計が-79万3146円なので、総合利益はマイナス圏内で推移している。ドル円の検証よりも5倍の5000通貨で稼働させていたため、ドル円よりも損益が大きく振れた。今すべてのポジションを決済すれば、負けて撤退することになる。
ループイフダンの豪ドル円検証数値
総獲得損益 | -38万8896円 |
決済利益 | 40万4250円 |
含み損益 | -79万3146円 |
決済pips | 約7480pips |
決済スワップポイント | 30650円 |
保有スワップポイント | 10万1289円 |
取引数量(1本の注文あたり) | 5000通貨 |
総獲得損益 | -38万8896円 |
決済利益 | 40万4250円 |
含み損益 | -79万3146円 |
決済pips | 約7480pips |
決済スワップポイント | 30650円 |
保有スワップポイント | 10万1289円 |
取引数量(1本の注文あたり) | 5000通貨 |

ループイフダンを稼働させていた間の豪ドル円推移
稼働を開始した2018年9月末はドル円は1ドル=113円近辺で推移しており、その後緩やかに下落していったので、高値づかみから運用はスタートした。1ドル=105円ほどまで下落したのち、2020年に入り、1ドル=112円台まで上昇した時期はあったものの、2020年2月28日時点では1ドル=110円近辺での推移となっている。

ループイフダンで豪ドル円の設定はどうする?
ドル円同様、ループイフダンで豪ドル円を攻める場合、どのような設定がよいのか、今後の相場展開に応じて、参考までに考察した。
豪ドル円が今後下落すると予想する場合

豪ドル円は2008年のリーマン・ショックまで上昇していたものの、1豪ドル=50円台まで急落。2010年以降は1豪ドル=70~105円の間をメインに推移していた。まだこのレンジ内で推移しているものの、2017年以降は緩やかな下落トレンドを描いているように見える。
今後も豪ドル円は下落すると予想するなら、「S(売り)」で攻めることも検討できる。しかし、豪ドル円を売る場合はマイナスのスワップポイントが発生するので、その点は考慮しなくてはいけない。
ループイフダンの成績ランキングから、豪ドル円のS40を見たところ、2019年2月28日~2020年2月27日までの決済利益が5120pipsということで取引回数は多かった模様。含み損益がわからないものの、最低運用資金が90万円ほどかかる理由は、マイナスのスワップポイント込みの含み損が影響しているのかもしれない。

ドル円が今後下落すると予想する場合

豪ドル円は2010年以降は1豪ドル=70~105円で推移していたため、今後はどこかで下げ止まり、反発するのではと予想するなら、「B(買い)」による戦略が考えられる。
ループイフダンの成績ランキングに掲載されている豪ドル円のB40は、2019年2月28日~2020年2月27日までで決済利益が2680pipsと売りよりは取引回数が少なかった。買いの場合、プラスのスワップポイントをもらえるので、それも影響しているのか、最低必要資金は約65万円と売りよりは少額であった。

ループイフダン検証のまとめ
ループイフダンのデモ口座を活用したドル円と豪ドル円の検証データを紹介してきたが、相場展開により損益は変動することがわかった。
ドル円も豪ドル円も運用スタート当初は、下落トレンドから始まったものの、ドル円は後半反発した推移となったため、収益もプラス域に達したが、豪ドル円は下落トレンドが継続したので、収益はマイナス域を脱することはできなかった。
ループイフダンは短期でも長期でも運用できることが特徴だが、どちらも「この価格帯になれば、勝ち逃げするor撤退する」といったラインは決めておいた方が賢明だろう。こうしたラインを決めずに運用するなら、ロスカットを避けるため相当余裕を持たせた資金を用意する必要があるだろう。