FX(外国為替証拠金取引)とは、日本円とドルなど、異なる2つの通貨を売買することで利益を狙う投資商品。FXはどれほど儲かり、どれほど損するものか。また、FXで大損しないためにはどのような対策法があるのか。
過去のFXトレーダーへのインタビューを振り返り、FXで儲かった話・損した話を紹介する。また、FXトレーダーたちの教訓から、FXで大損を避けるための対策方法も考察した。
FXの利益や損失はどう? 大損・大儲けの要因
FXで儲かる利益や損する額はどれくらいだろうか。FXでよく耳にする大損・大儲けの話が生まれる原因についても考察する。
FXの利益や損失はどれくらい?
FXの利益や損失は「通貨ペアを買った金額」と「通貨ペアを決済した金額」の差額で基本的に決まる。例えば1ドル=100円のとき「買い」、1ドル=101円のとき「決済」すれば、1円分の差額が利益となる。
逆に1ドル=100円のとき「買った」のに、1ドル=99円のときに「決済」すれば、1円分の差額が損失となる。
FXで大損・大儲けの話を耳にする理由
FXで大損・大儲けの話が生まれるひとつの要因は、FXは元手資金より大きな金額規模で売買することができるためだろう。
例えば1ドル=100円のとき1000ドルを購入する際、外貨預金なら10万円の資金が必要だが、FXでは同じ取引を10万円の4%の資金から始めることも可能(手数料等を考慮せず、こうしたレバレッジの仕組みは別記事で紹介)。FX黎明期では元手10万円で2000万円以上の取引を行うことも可能だった。
少ない資金で多額の投資ができるFXは損益の振れ幅を大きくすることが可能なため、10万円から1億越えの資産を築いたというサクセスストーリーやひと晩で数千万円の資産を失ったという失敗談が生まれやすかったのかもしれない。
FXとは? 4つの特徴をピックアップ
FXが他の金融商品と違う点は何だろうか。FXの主な特徴についても簡単に見ておこう(下記タブ内参照)。
資金効率の良さ
個人投資家は投資資金の最大25倍の金額規模でFX取引が可能。例えば、元手資金40000円程度から100万円分の取引をすることもできる。利益は100万円分の取引のときと同程度得られるが、損失額も100万円分の取引のときと同じ。
こうした投資が可能な理由は「レバレッジ」を利用できるためで、レバレッジについてはのちほど紹介する。
平日ほぼ24時間取引できる
FXは平日ほぼ24時間取引が可能。外国為替市場はアメリカ、ヨーロッパ、オセアニアといった主要地域の取引時間が交代に訪れる。日本株取引は東京証券取引所が開いている9~15時が基本だ。
金利収入のようなスワップポイントも受け取れる
FXではスワップポイントという金利差損益がある。スワップポイントは、外貨預金における金利収入のようなイメージで通貨を保有するだけで受け取ることができる(スワップポイントはマイナスの場合もある)。
上昇相場・下落相場のどちらでも利益を狙える
FXは上昇相場・下落相場のどちらでも利益を狙える。買いで取引する場合は「安く買って高く売る」、売りで取引する場合は「高く売って安く買い戻す」と利益が発生する。
株取引の場合は、価格の上昇を狙うことが基本となるが、FXの場合は暴落するような相場でも利益を狙うことが手軽に可能。
FXってどうなの? 儲かった話・損した話
FXに関する儲かった話、損した話を耳にすることもあるだろう。下記記事では、FXトレーダーから聞いた実際の体験談をまとめたので、FXを始める前の参考にしてみては。
FXで儲かった話
FXで儲かる人はどのような人だろうか。過去のインタビュー記事から儲けられた話を紹介する。「損した話」ものちほど紹介するので、そちらも見てほしい。
「魚屋」さんのFXで儲かった話
「ランケン」さんのFXで儲かった話
「田村浩司(仮名)」さんのFXで儲かった話
「鈴」さんのFXで儲かった話
FXで損した話
FXはレバレッジで取引規模を大きくできる分、損失も多額になることがある。過去のインタビュー記事からFXトレーダーの損した話をピックアップした。FXを始める上での教訓にしたい。
「魚屋」さんのFXで損した話
「田村浩司(仮名)」さんのFXで損した話
「鈴」さんのFXで損した話
「のがたか」さんのFXで損した話
「あっきん」さんのFXで損した話
FXで儲かるトレーダーの話から「大損しないため」の3つの方法を考察
FX初心者が大損しないためにはどうすればいいのか、儲かるFXトレーダーの「損した話」「儲かった話」を参考に対策方法を考察する。
【FXで大損しないための3つの方法】
- 自分に合うトレードスタイルを模索する
- トレードルールを決める
- レバレッジと資金管理への理解を深める
自分に合うトレードスタイルを模索する
儲かるFXトレーダーの話から、彼らは「自分なりのトレードスタイル」を確立していることがわかる。彼らはそれぞれの生活様式や投資経験から、自身に合うトレードスタイルを模索していた。
損した話に目を向けると、トレードスタイルがまだ定まっていない中、「曖昧な根拠をもとにした取引」や「欲や感情に影響されて取引する」という原因で損失を被っていたように思える。
FXにはいくつかのトレードスタイルがあるので、儲かるFXトレーダーに倣い、まずは自分に合うスタイルを探ることが、大損しないための一歩になるだろう。
【関連記事】
トレードルールを決める
儲かるFXトレーダーはトレードルールを築き上げている。トレードルールは「儲かるための方法」でもあり、「損失を限定させる」方法でもある。儲かる投資家は、勝ち負けを繰り返しながら、最終的に利益を残すことを目的としており、中長期で自分なりの取引を続けられるようルールを定めているのだろう。
トレードルールは、裁量取引の場合、著名な投資家の書籍やブログなどから投資手法を勉強することで、能力が養われる。自動売買の場合は、投資家が自身の「自動売買の設定」を公開している場合もあり、その設定を真似することでも実現できるだろう。
自分に合うトレードスタイルの目星がついたら、長く実践し続けられるトレード手法も決めることで、無謀なFX取引による大損を避けられる可能性は高くなるだろう。
レバレッジと資金管理への理解を深める
冒頭の「FXで大損・大儲けの話を耳にする理由」のとおり、FXは元手資金より多額の取引が可能で、取引規模が大きくなれば損益も大きく振れる。
大損しないためには、自身の取引資金に対する最適な取引規模を定めることも方法のひとつとなる。儲かるFXトレーダーはこうした「資金管理」を厳格に行う。
資金管理はFXのレバレッジとも深く関係する。レバレッジは「入金した資金」に対する「取引金額」の割合を示し、レバレッジを低くすることが、リスクを大きくしないためのコツとなる。
【レバレッジを調整する方法】
- 元手資金から取引量を調整する
- 取引量から元手資金を調整する
元手資金10万円に対し取引金額から考えるレバレッジ試算
元手資金が10万円の場合、取引量に対するレバレッジの規模は下記のようなイメージとなる。取引時の価格や通貨ペアが異なれば、必要資金は変動するため、取引したい通貨ペアの金額にあわせて、レバレッジを調整するように。
【元手資金10万円に対し取引量で考えるレバレッジ簡易イメージ】
- 取引金額1000通貨(1000ドル分):レバレッジ1倍
- 取引金額3000通貨(3000ドル分):レバレッジ3倍
- 取引金額5000通貨(5000ドル分):レバレッジ5倍
- 取引金額10000通貨(10000ドル分):レバレッジ10倍
※1ドル=100円のとき、ドル円のポジションを保有する場合、手数料等を考慮しない
取引量に対し元手資金から考えるレバレッジ試算表
10000通貨取引したい場合、元手資金に対し、どれほどのレバレッジをかけることになるのかという試算。同様に取引時の価格や通貨ペアにより、必要資金が変動する点は注意。
【10000通貨取引する場合のレバレッジ簡易イメージ】
- レバレッジ1倍:元手資金100万円
- レバレッジ3倍:元手資金30万円
- レバレッジ5倍:元手資金20万円
- レバレッジ10倍:元手資金10万円
※1ドル=100円のとき、10000ドル分購入する場合(ドル円を10000通貨の「買い」で保有する)、手数料等を考慮しない
FXの基礎知識に関する関連記事
FXの基礎知識に関する関連記事
FXとは?
FX初心者向けのトレード関連記事
FX会社比較