美味しい優待が続々登場! 2017年夏の株主優待ニュース3選
公開日:2017年8月20日 20:00
最終更新日:2021年3月2日

7月末から8月中旬までは、上場企業の第一四半期決算の開示が相次ぐ「決算発表シーズン」。この時期は企業業績が気になる投資家は多いだろうが、実は決算とほぼ同時に株主優待の新設や拡充を発表する企業も多く、「優待発表シーズン」でもある。この夏もニューフェースの優待や、うれしい拡充が多く登場しており、その中で特に注目の3銘柄を紹介しよう(株価や投資額はいずれも8月中旬時点)。
新設組からは、出前仲介サイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会(2484)。1単元(100株)保有以上を保有する株主に、「出前館」で利用できる金券3000円分を贈ると発表している。といっても、実はこの金券はVISAギフトカードなので、出前館でなくともVISAカードが使える店ならどこでも利用可能だ。
しかも長期で保有するほど額面が増え、1年以上なら3300円、3年以上なら3900円、最高となる7年以上保有株主には5000円まで増える。1単元の投資額は13万円程度と手ごろで、業績も株価も右肩上がりと、じっくり長期保有できそうな銘柄だ。
「いきなり!ステーキ」で使える食事券も獲得しやすく
拡充組の狙い目は、「いきなり!ステーキ」が人気のペッパーフードサービス(3053)だ。8月末に1対2の株式分割を実施するが、分割後も同じ株数で優待を続けると発表しており、事実上これまでの半額の投資で優待が取得できる。300株以上保有で自社店舗で使える3000円分の食事券を年2回受け取ることができる。分割後でも優待を得るには90万円程度の投資が必要だが、業績も株価も順調に上昇しており、資金に余裕があれば比較的安心して投資できそうな銘柄だ。
スーパーフードの草分け的存在である「アサイー」関連食品を手がけるフルッタフルッタ(2586)は、創立15周年を記念して、2017年9月末に1単元(100株)以上保有の株主に対し一回限りの記念優待を実施する。その中身は、加熱せずに絞るコールドプレスジュースやアサイーボールアイス、アサイーバーなどスーパーフードをたっぷり味わえる5000円相当の詰め合わせという豪華な内容だ。
優待を得るのに必要な投資額はわずか8万円程度で、なおかつ通常の2000円クーポン券の優待(年2回、オンラインショップで利用可能)も合わせて受け取れるので、この9月末の優待はお得度が高い。ただし、赤字企業なので、この点は十分留意しておきたい。
以下、2017年夏に注目の新設・拡充優待のデータを紹介しよう。
●夢の街創造委員会(東証ジャスダック・2484)
出前専門サイト「出前館」を運営。筆頭株主はLINE。VISAギフトカードの優待を新設した。
【優待内容】100株以上:3000円相当のVISAギフトカード(1年以上2年未満継続保有で300円、2年以上3年未満は600円、3年以上4年未満は900円、4年以上5年未満は1200円、5年以上6年未満は1500円、6年以上7年未満は1800円、7年以上は2000円増。権利確定日:8月末、年1回)
●ペッパーフードサービス (東証1部・3053)
「ペッパーランチ」「いきなりステーキ」などを展開する飲食チェーン。株式分割後も同じ株数での優待を継続する。優待は300株から。
【優待内容】300株以上1500株未満:自社店舗で使える3000円相当の食事券または商品 1500株以上3000株未満:同6000円相当 3000株以上:同9000円相当(権利確定日:6月末、12月末、年2回)
●フルッタフルッタ(東証マザーズ・2586)
アサイーなどアマゾンフルーツを加工販売。通常の優待に加え、2017年9月末株主には会社設立15周年記念優待を実施。
【優待内容】100株以上300株未満:自社ECサイトで利用できる買い物券2000円分 300株以上500株未満:同3000円分 500株以上1000株未満:同4000円分 1000株以上:同5000円分(権利確定日:3月末、9月末、年2回。2017年9月末に100株以上保有の株主には5000円相当の自社商品詰め合わせの記念優待を実施)
文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー/ライター)