LINEワンコイン投資を徹底解説 特徴は低リスク志向の初心者向け
公開日:2019年7月30日 8:00
最終更新日:2019年8月1日
多くの人が活用する「LINE」にて、500円からの少額で積立投資ができる「LINEワンコイン投資」が開始。投資初心者にも優しい設計で、「LINE」をよく活用する人の中には、お得な特典を受けられることも。
本記事ではLINEワンコイン投資の特徴からやり方・始め方、運用の仕組みなど詳しく解説する。
LINEワンコイン投資の初心者にも嬉しい4つのメリット
LINEワンコイン投資のメリットを4つピックアップ。投資初心者にも嬉しいそれぞれの特徴について見ていこう。
- (1)コツコツ500円の積立をLINEから手軽に
- (2)「全自動」で「世界に分散投資」
- (3)「マイカラー」対象なので、ボーナス還元率UPも
- (4)運用手数料が2020年4月中まで無料
コツコツ500円の積立投資をLINEから手軽に

LINEのアプリ内からワンコイン投資にはアクセスできるので、“いつものLINE”のついでに投資を始められる。
また、1回あたり500円の少額から積立可能。資産運用は何十万円・何百万円必要というイメージを抱く人もいるだろうが、LINEのワンコイン投資は資金におけるハードルをグッと下げている。「積立をストップ」することは好きなタイミングで設定できるので、「最低○年は続ける必要あり」という縛りもない。
運用は「全自動」で低リスク志向の「世界分散投資」

LINEワンコイン投資は運用がすべて「お任せ」。裏ではロボアドバイザーが運用を担当している。
ロボアドバイザーが自動で取引や資産配分の調整を行うため、「仕事中」や「プライベート」で手間を煩わせることはない。また、LINEワンコイン投資の投資先は1種類で、初心者向けに低リスクを心掛けた「世界分散投資」の銘柄(詳細は「仕組み」の項目で紹介)。
LINEワンコイン投資の公式ページの下部には、シミュレーションが掲載されており、どの程度増減するのか、という目安を見ることができる。
積立額は「マイカラー」対象なので、ボーナス還元率がUPしやすくなる
LINEワンコイン投資における積立額は「LINE Pay」のインセンティブ制度「マイカラー」の対象となる。毎月資産運用をしているだけなのに、「LINE Pay」のボーナス還元率UPにも貢献する。
マイカラーは対象の「LINE Pay」の支払い額(月間)に応じて、「LINE Payボーナス」付与の還元率が変動する。LINE Payボーナスは、通常のLINEポイント同様に支払いに使え、「友だち」への送金にまで使える。
【マイカラー制度:ボーナス還元率(支払額)】
- ■グリーン:還元率2%(月間10万円以上)
- ■ブルー:還元率1%(月間5~10万円未満)
- ■レッド:還元率0.8%(月間1~5万円未満)
- ■ホワイト:還元率0.5%(月間1万円未満)
※その他、マイカラーの判定対象となる支払いは、QRバーコード支払い、「LINE Pay カード」支払い、オンラインショップでの「LINE Pay」残高支払い、「LINE Pay 請求書支払い」、「LINE Pay 外貨両替」、「韓国ATM両替」、送金、自販機での支払いなど。詳細はHPにて確認。
運用手数料が2020年4月中まで無料

LINEワンコイン投資は2020年4月中まで運用手数料が無料。通常なら別途0.5~1%の運用報酬が徴収されるが、今ならお得な条件で始めることが可能。
LINEワンコイン投資の始め方・やり方
LINE ワンコイン投資は下記3つのステップで始められる。
- (1)FOLIO(フォリオ)口座開設
- (2)「LINE Pay」銀行口座登録
- (3)積立の設定をする
FOLIO(フォリオ)口座開設の方法
LINE ワンコイン投資はフォリオという証券口座を活用する(フォリオについては、「LINEワンコイン投資の仕組み」で紹介)。
証券口座を作成する際は本人確認の際に、マイナンバーカードなども準備も必要となる。マイナンバーの種類によって、必要な書類の組み合わせが異なるので、下記を参考にしてほしい。
【口座開設前に準備しておくモノ】
- 【Case1】マイナンバー(個人番号カード)
- 【Case2】マイナンバー(通知カード)&運転免許証・パスポートのいずれか1つ
- 【Case3】マイナンバー(通知カード)&保険証・住民票・年金手帳のいずれか2つ
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(1)「LINE」の「ウォレット」⇒「スマート投資」を選ぶ
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「LINE」の下部メニューから「ウォレット」を開き、一覧の中から「スマート投資」を選ぶ。
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(1-2)「スマート投資」のトップへ移動し、口座開設を選ぶ
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「スマート投資」のページに移動して、口座開設の部分をタップ。提携を求められるので、許可を押し、口座開設へ進む。
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(2)名前等のプロフィール入力
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名前や生年月日などの情報を入力する。
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(3)連絡先を入力
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住所や電話番号を入力する。
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(4)本人確認書類のアップロード
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マイナンバーカードもしくはマイナンバーの通知カードをスマホの写真で撮りアップロードする。マイナンバー通知カードの場合は、その他必要書類もアップロードする。
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(5)「ウェルカムレター」が届くまで待つ
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本人確認書類をアップロードすると、口座開設の審査が行われ、口座開設が完了すると、「ウェルカムレター」という簡易書留でのハガキが届く。
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(6)「ウェルカムレター」内のQRコードからログイン
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「ウェルカムレター」内のQRコードをからログインする、もしくはハガキに記載されている12桁の番号をマイページで送信し、ログインする。利用規約等もチェックする。
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(7)残りの設定を行う
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「取引設定」の項目が残っているので、その項目をタップ。
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(8)投資目的や投資経験などに回答
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これまでの投資経験や投資の目的などに回答する。
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(9)出金口座の設定
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投資に使われた資金を引き出す際の「出金先口座」を設定する。
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(10)取引コードの設定
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取引を始める際に必要となるパスワードを設定する。これは忘れないようにどこかにメモしておくといいだろう。
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(11)口座開設完了
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これで口座開設は完了。次は「LINE Pay」などの設定を進める。
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(1)チャージ先の銀行口座を選択
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先ほどの「LINE Payの銀行口座登録が必要です」の画面から「LINE Payに移動する」のボタンをタップし、銀行口座設定画面へ移行。LINE Payのチャージ先となる銀行口座を選択する。
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(2)名前等の必要情報を入力
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名前や生年月日、銀行の支店名などの必要情報を入力する。
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(3)銀行口座側でも設定を進める
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銀行口座側でもオンラインバンキングを通じて設定を進める(画像は三菱UFJ銀行の例)。
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(4)設定完了
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銀行口座側でも設定が済めば、「LINE Pay」の銀行口座の設定は完了する。
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(1)契約書の画面へ遷移し、内容を確認
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「LINE」の「トーク」一覧には、「LINEスマート投資」が追加されているので、そこから「ワンコイン投資へ」を押す。投資一任の契約書の画面に遷移するので、内容を読み、問題なければ進める。
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(2)積立額と積立頻度を設定
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積立額と積立頻度を設定する。
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(3)取引コードを入力
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フォリオの口座時に設定した「取引コード」を入力する
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(4)LINE Payにチャージしていない場合はチャージする
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LINE Payにチャージをしていない場合は、その流れでチャージしておく。
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(5)ワンコイン投資の設定完了
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これでワンコイン投資の設定は完了。
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(1)スマート投資を開く
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「LINE」の下部メニューから「ウォレット」を開き、一覧の中から「スマート投資」を選ぶ。
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(2)マイページを開く
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右上のコインのアイコンをタップするとマイページに遷移する。
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(3)積立停止を選択
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「ワンコイン」投資のマイページの下の方に行くと、「積立を停止」のボタンがあるのでタップ。
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(3)取引コードを入力して、積立を停止
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積立を停止する際には取引コードが必要となるので準備しておこう。
- 株式
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対象は、米国株、先進国株(米国除く)、新興国株。
- 債券
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対象は、米国の債券、新興国の債券、ハイイールド債(信用格付けが低い債券)。
- コモディティ
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対象は金のみ。
- 不動産
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「LINE Pay」銀行口座登録の方法
フォリオの口座開設が完了し、ワンコイン投資を始めようとすると、上記画像のように「LINE Pay」の銀行口座設定をするよう求められる。すでに「LINE Pay」で銀行口座の登録が済んでいる人は、次のステップに進んでほしいが、ここでは「LINE Pay」の銀行口座の登録方法を紹介する。
登録の際には、オンラインバンキングのID・PWが必要となるので、事前に準備しておくといい。
ワンコイン投資の積立設定の方法
フォリオの口座開設とLINE Payの銀行口座設定が済んでいれば、あとは積立額等を設定するだけで、ワンコイン投資が始められる。
ワンコイン投資の積立を停止する・やめる方法
LINEワンコイン投資の仕組み
LINEワンコイン投資は「運用はお任せの全自動」、「自身で銘柄を選定する必要がない」とはいうものの、どのような仕組みで投資が行われるのかは、気になる人もいるだろう。ここではLINEワンコイン投資の仕組みについて解説する。
LINEワンコイン投資で積み立てた資金は誰が運用している?

ユーザーがLINEワンコイン投資で積み立てた資金は「ロボアドバイザー」により運用が行われる。ロボアドバイザーに搭載されたアルゴリズムが、相場の状況にあわせて資産配分を調整する。
LINEワンコイン投資で使用されるロボアドバイザーは「一任型」で、「FOLIO」が提供。
【ロボアドバイザーとは?】
ロボアドバイザー(ロボアド)は、いくつかの質問に答えるだけで、最大で「運用まで」任せられるサービス。ロボアドの種類は大きく分けて2つあり、「自分向けの資産運用プランを提案する」アドバイス型と「銘柄選択や売買まで任せられる」一任型がある。
FOLIO(フォリオ)とは?

FOLIO(フォリオ)は「テーマ投資」と「ロボアドバイザー(おまかせ投資)」のサービスを提供するオンライン証券会社。「テーマ投資」は、「LINEスマート投資」でも提供しており、「アニメ」「AI」「バイオテクノロジー」といったテーマを選ぶことで、株式投資を始められる。
手軽に株取引を始められるサービスとして注目を集めている。
LINEワンコイン投資の投資先や銘柄について
LINEワンコイン投資の投資先や銘柄については、下記のタブ内にて解説する。
LINEワンコイン投資の投資先は、NYSE(ニューヨーク証券取引所)またはNASDAQ(ナスダック)に上場しているETF(上場投資信託)。具体的な銘柄は開示されていないが、シミュレーションを見る限り債券のETFが多く採用されていると思われる。
【ETFとは?】
ETFとは指数の値動きと連動するように設定された金融商品。我々になじみ深い指数は日経平均株価だろう。日経平均でイメージできるとおり、指数には複数の株式銘柄の価格推移が反映されているため、個別企業の倒産リスクは軽減され、1銘柄の売買で分散投資も行える。
国際分散投資を行う場合、海外上場のETFの方が、取引高が大きく、指数との連動性も高くなりやすく、メリットが大きいだろう。LINEワンコイン投資はシミュレーションを見た限り、資産配分はおそらく債券の比率が高いと思われ、本場の海外で上場されるETFの方が分散投資には適しているとも考えられる。
一方で、海外上場のETFのデメリットは為替リスクが存在する点。為替リスクとは為替レートににより日本円換算時の収益が変動すること。たとえば海外上場のETFで、100ドルの売買収益を得られた場合、1ドル=120円のときと1ドル=80円のときでは、日本円に換算すると、4000円も差が現れる。
LINEワンコイン投資で売買するETFの銘柄は下記種類のもの。
【投資するETFの種類】
LINEワンコイン投資の手数料
LINEワンコイン投資におけるいくつかの手数料を紹介する。
運用報酬料
運用報酬として手数料が徴収される。手数料は運用資産(評価額も含む)に対して1%で、3000万円以上の運用資産額では0.5%が基本だが、月額手数料が100円未満の場合は月額100円(税別)の手数料となる(※運用報酬は、2020年4月中までは無料く)。一般的なロボアドバイザーの手数料と同水準といえる。
運用資産額が 3000万円以下 |
運用資産額が 3000万円超 |
---|---|
1.0%(税別) |
0.5%(税別) |
入出金手数料
LINEPayからの入金手数料 | フォリオからの出金手数料 |
---|---|
無料 |
無料 |
口座管理手数料
口座の維持や管理に関する手数料は無料。
LINEワンコイン投資で「NISA」「つみたてNISA」
LINEワンコイン投資では「NISA」や「つみたてNISA」を利用することはできない。LINEワンコイン投資のような投資一任型のロボアドバイザーの場合は、「NISA」や「つみたてNISA」に対応しているサービスはない(記事公開時点)。
LINEワンコイン投資の税金
LINEワンコイン投資は、分配金や売却益に対して税金が発生する。税率は株式投資などと同様の20.315%。口座開設をする際に、「特定口座」の選択ができ、「源泉徴収あり」にしていると、運用を行うフォリオが税徴収を行うため、原則確定申告が不要となる。
LINEワンコイン投資のQ&A
LINEワンコイン投資の積立金の上限は?
LINEワンコイン投資の1回あたりの積立金額は500円からで、上限は3000円。
LINEワンコイン投資で配当金はもらえる?
LINEワンコイン投資はETFへの投資となり、分配金として配当のような収益が発生する。分配金が再投資されない場合は口座に入る(記事公開時点では再投資は行われていない)。
LINE PayボーナスはLINEワンコイン投資の積立に使える?
LINE Payボーナスをワンコイン投資に利用することはできない。
ワンコイン投資の利益をLINE Payに出金したい
ワンコイン投資の利益をLINE Payへ出金することはできない。口座開設時に登録した「出金口座」に出金される。LINE スマート投資のメニューバーにある「出金」から可能。
FOLIO(フォリオ)が倒産した場合は?
フォリオが倒産した場合、預け金の1000万円まで補てんされる。証券会社には分別管理が義務付けられており、他のネット証券会社も同様の対応をとっている。
【分別管理】
証券会社が顧客から預かった有価証券や預り金に関し、証券会社自身の資産とは別に管理すること。